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13株目 その後の魔法訓練


(長かった・・・・・・まあ、あれだけ心配かけたから仕方ないのかな?)


私の体調が万全になったころーーー


それも半年くらいはおとなしくさせられていた。


魔法禁止と言われてしまった。


家族やメイドが常に見張っているように感じられた。


もう大丈夫だよって言っても駄目だった。


私、そんなに信用無いのかな・・・・・



エドアルト王子主導のもと、魔術訓練が再開されるようになった。


お父様とお母様はオルフェウス先生のこと、まだ許していないみたいで


何度もしつこいくらいに私の体に気を付けることを念押ししていた。


オルフェウス先生だけだと心配だと、王子も入って行うことになった。


なんか、話が大きくなっていない?



ハオルちゃんもあまりに心配だったのか、訓練の時は必ず私と念話をするようになった。


相変わらず怖くて近くにはいられないみたいだけど・・・・・・


網かなんかで捕まえられそうなんだって。


私以外誰にも見えないはずなのに・・・・


(でもなんか分かるな。雰囲気で感じそうな気がする。)


(大丈夫。ハオルちゃんのことは私が守るからね。)


私がそう言うと、ハオルちゃんは呆れたようにため息をつく。


『リアちゃんは自分のことを大事にしないから心配なんだよ。


誰かのためと言って自分を犠牲にしちゃうから・・・見張っていないとね。』


(私ってそんなに無鉄砲?)


『倒れて丸一日眠り続けたこともう忘れたの?


もう目を開けないんじゃないかって、みんな心配で泣きそうだったんだから。』


(ごめん。ちょっと忘れてました。)


『これだから・・・・ちゃんと私の言うことも聞いてね。』


(ハオルちゃんがまるで私のお姉さんのようだね。)



「ヴェルデリア嬢。体調は大丈夫かい?あまり無理はしないでおくれよ。


私も、可能な限りはつきあうことにするよ。時には止める人も必要だろう。」


エドアルト王子もそんなことを言う。


「みんなひどいな。僕だって、ヴェルデリア嬢がいなくなったら困るんだから無理はもうさせないよ。」


オルフェウス先生は相変わらずぼさぼさの髪で口を尖らせた。


(いなくなったら"実験"できなくなっちゃうよ。という副音声が聞こえてくるようだ。)



「さあ。それでは今回の訓練は、枯れた植物を生き返らせることができるかから始めよう。」


オルフェウス先生は、メモを取る準備は万全のようだ。


私が、いつものように手を組み、心の中で生き返るように願う。


・・・・・・


しかし、変化はしなかった。


枯れて命がなくなってしまった植物は、生き返らせることが難しい。


『命の操作はいくら何でも出来ないんだよ。この植物、もう死んじゃっているからね。』


(そうだよね。かえってできちゃったら大変だったかも・・・)


エドアルト王子も考え込んでいる。


(そこまでは、無理か・・・・なら・・・)


「しおれている状態の植物ならどうだろう?やってみようか。」


オルフェウス先生は、楽しそうにしおれた植物の鉢を準備してきた。


「それじゃあ、やってみます!」


私が再度願ってみると・・・・


「すごい!生き返ったようだ。すごいぞ。」


なんと、しおれた植物は息を吹き返して元気になった。


『ちゃんと命があるものは元気にしたり、成長させたりできるんだよ。』


ハオルちゃんも、なぜか得意げに話す。



オルフェウス先生は意気揚々と次の実験の準備を始める。


エドアルト王子も何か知っているようで、楽し気に訓練の様子を見ている。


なんか、オルフェウス先生といると魔法の訓練じゃなくて実験をしているみたいな錯覚を起こす。



「さあ、次はヴェルデリア嬢の魔法が人間にも使えるかどうかだ。」


「に、人間に・・・・・・」


私はそれを聞いた途端に怖くなってしまった。


だって、人間の生命にかかわる恐れがある・・・


そんな責任、私にはとれない。



光魔法は、ある程度のけがなら治せる程度。


病気は治すことはできず、疲れをとる程度。


つまり、この世界の病気は薬草を煎じて飲ませるしか方法はない。


けがについても、光魔法である程度治して、あとは薬草を煎じて飲ませるか塗る程度。



私の魔法は、植物の魔法・・・・


どんな風に作用するんだろう?



心配な気持ちになりそうになった時ーーーー


ハオルちゃんが私に安心させるように話しかけてきた。


『リアちゃん。大丈夫だよ。


魔法が直接人間に作用したりはしないよ。


リアちゃんの魔法は、光魔法と水魔法が複雑に絡み合って出来た植物魔法だよ。』


(そう言えば、前に私の瞳の色が緑に変わったって言っていたものね。


光の黄色と水の青が混ざって植物の緑なんだ。


でも、ハオルちゃんってなんでそこまで知っているの?)


そう思ったけど、ハオルちゃんはそこからは何も言ってはくれなかった。



あれから、私は、感情を揺らさないように気を付けている。


心配しすぎると庭の植物がしおれてしまう時がある。


そうならないように、ハオルちゃんが声をかけてくれるようになったのだ。


私も、自分でコントロールできるように気を付けてきた。


少しずつ、感情のコントロールができるようになってきた。



(結果が分かっていれば怖くない。)



こうして、人間のけがや病気に私の魔法が影響するのかやってみた。



やはり私には、人間に直接かかわる魔法は出来なかった。



そうして、私のできること、できないことを調べながら



私の魔法訓練が続いていった。





一方、王子は・・・・



(さて、これからどう関わろうかな?)



そんなことを考えているとは知らずに・・・・・

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