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074⚫️秩序vs秩序

さて、‘魔物’と‘ニンゲン’の関係は、いったいどのように変遷してきたのだろうか。

高度な文明を失い、宇宙からも見放された惑星。

かつてその地表を覆ったのは、

為政者と利権を求める者たちが引き起こした、酸性化の連鎖であった。

環境を再生させるため、惑星の至る場所に魔法の息吹、

プラネット・クリーナーが稼働を始めた。

旧文明技術環境修復装置群は動きだしたものの、

その効果が惑星全域に行き渡るまでには、数世代、

いや、さらに長い気の遠くなるような時間が必要だった。


やがて惑星に生きる人類は、‘魔物’と‘ニンゲン’という大枠を保ちながらも、

次第に混じりあい、技術と文化を交換しあう共存の時代を迎える。

‘ニンゲン’は‘道具’と‘工夫’を、‘魔物’は‘魔法’と‘感応の術’を分かち合い、

その交流は双方の暮らしを豊かにした。

もし、この関係が永続するなら、

惑星上のどこも再び戦火に包まれることはなかっただろう。


しかし、秩序は秩序と衝突する。

同じ‘魔物’同士であっても、

同じ‘ニンゲン’同士であっても、

あるいは‘魔物’と‘ニンゲン’のあいだでも、

時に暴力の連鎖は生まれた。

天災による飢餓。

指導者層による富の収奪。

偏狭な教義と、誤った英雄譚。

秩序とは、内部に力を生む調和である。

だがその力は、ときに異なる秩序を脅かす牙へと変わる。

こうして集団は、しばしば衝突へと押しやられてしまうのだ。


そんな、ある日。

‘ゼロワン’は環境回復の閾値が達成されたことを感知し、

物理的限界に達したその脈動を止めた。

それに続くかのように、‘黄色の守護神’もまた、

惑星の回復に安堵したかのように、長く続いた曲を歌い終えた。

黄色い外殻にはいくつもの亀裂が走り、

足元には崩れ落ちた破片が積もっていく。

その姿はまるで、長き役目を果たし終えた老兵のようだった。


惑星の生命はようやく、

子どもから大人へ、

保護される存在から、自立する存在へ

移り変わるための一歩を踏み出したのだ。

守護神は静かにその場へ身を沈める。

その沈黙の中で、

新しい秩序は、ゆっくりと芽を伸ばし始めていた。


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