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073⚫️微かな言い伝え

魔物とは、時をさかのぼれば本来 「真者ま・もの」真実を知る者、

知恵ある者 と自ら名乗ったことに由来する。

あるいは、かつて彼らが暮らしていた高地を

「Mt. Starマウント・スター」、星の山と呼んだことに始まり、

その響きが時代の摩耗の中で

モンスター(monster)へと転じたという側面もある。


苛酷な土地を生き延びることは、彼ら彼女らの肉体を強靭化させていく。

そこへ、あるとき突然現れた 「聖なる’人々’」 が、

‘科学という名の魔法’を授けた。

仕組みは理解しきれずとも、使い方と限界だけは確かに受け継がれ、

その技は徐々に彼らの生活に溶け込んでいった。

こうして、もとは同じニンゲンだった者たちは、

時の流れと土地の差、伝わる技の違いによって、

いつしか 「魔物」と「ニンゲン」という二つの集団へと収斂していった。


‘科学という魔法’を伝え「聖なる’人々’」についての伝承は、

今ではほとんど失われてしまった。

そのわずかな 残滓だけが、

古老たちの語る物語の端々に、

風化を拒む囁き声のように、微かに息づいている。


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