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「それでだ…集魔鏡ってのは一体なんなんだい?」
「ええ。みなさんもおおよそ察しはついているかと思いますが、あの鏡は、マスターの指示があると一定の範囲内にある魔力を根こそぎ吸収し、それを中に蓄積することができるのです」
「そのマスターってのは?」
「集魔鏡を使うことが許されるのはマスターだけです。マスターとなるには、鏡の枠の部分に決められた手順で魔力を流しこむ必要があります。これには、かなりの魔力と専門知識が必要になるのですが、それを達成した者がマスターとなり、鏡に自在に操る事ができます。おそらく今は闇魔術師がマスターなのでしょう」
「魔力を吸収する範囲は決まってるのかい?」
「ええ、マスターの指示により多少融通はききますが、広くてもあの廃倉庫くらいです。もともと吸収よりも蓄積が目的のものなので、それ以上に範囲を広げることはできません」
「なるほど。なかなか使いどころが難しい呪具だねえ」
「また、マスターの指示がなくても、鏡そのものに向けて放たれた呪文は、すべて魔力に還元され、吸収されます」
「つまり、あたしら魔法使いにとっちゃ天敵みたいなもんだ」
「ええ」
「さて、これで赤い鏡についてはだいたいわかったとしてだ…」
そこまで言うと、アリッサは、ノルンへニヤリと笑いかけた。
「さあノルン、あんたは一体どんな助力をしてくれるっていうんだい?」
その言葉に一同の視線が、いっせいにノルンに集中した。




