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魔道王国ドルクロス…大陸中央にある魔道士たちが治める異色の国家だ。現在は四人の魔道士と一人の摂政により統治されている。


四人の魔道士とは、魔道王グリムスと三人の魔道大公ノルン、スヴェン、フィングルである。

彼ら四人は絶大な魔力を持ち、特に魔道王に至っては、上級神に匹敵するほどの力があるとされ、魔道関係者のみならず世界中でその名を知らないものはいない。


彼らは魔法業界・魔道士たちの元締めではあるが、その強大すぎる力が現世に影響を及ぼすことを懸念し、法律により魔道王と三大公「本人」は『現世不介入』という原則が定められている。

そのため実際の国政は摂政によって行われ、こちらは魔力を持たない者がつくことが慣例となっている。


そのような立場である魔道大公の一人が、映像とはいえこの場に出現したのである。これは、かなり驚くべき事態であった。


「いいのかい、こんなとこに顔出しして。他の老大公たちにいびられちまうんじゃないのかい」


「大丈夫です、お二人ともアリッサほど手厳しくはありませんから」


アリッサとノルンはどうも皮肉を言い合うのを楽しんでいるようだ。


「それに、今回の件については、正式に助力の許可が出ましたので。まあ、あくまでも助力、ですが」


「てことは、ドルクロスはこの件が、現世レベルではすまないと判断したわけだな」


「はい、本来ならば―」


「ちょっと待っていただきたい!!」


口を挟んだのは、護法騎士団長のスナイダーであった。


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