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「まあ!!あのおぞましい悪魔の薬!!」
シスターが恐怖の声をあげる。ヒルダの様子とシスターの反応を見ただけで、昨夜、自分がいかに危険なものを投げつけられたかをブランは再認識した。
「理由はわからんが自分で飲んだようだね。まあ、渡したのはあの闇魔術師だろうが」
「何ということを…」
シスターの震えはまだおさまらない。
「何の呪的な力も持たない人間が、これだけの量を服用したんだ。元に戻ることはありえないね」
アリッサはきっぱりと断定した。
「とにかくサリサ、よろしく頼むよ」
「わかりましたわ」
シスターの了解を得ると、アリッサは部屋の入口にいる騎士たちに声をかけた。
「あんたたち、これからシスターが集中を必要とする魔法を使うから、部屋から出ておいき。それから、外にいるウォルターに息子の無事と今の状況を伝えて、ここには絶対入ってくるなと念を押してくるんだ」
実の所、ウォルターは、今まさにこの家の外で護法騎士たちに守られながら、捜索の結果をいまや遅しと待ちかねているのだ。
ヒルダの家に突入するさい、ウォルターは、自分もそれに加わると彼としては珍しく強固に主張した。自分の息子が自分の秘書に監禁されているのだから、それも仕方のない反応ではあったが、スナイダーとハートストンに両脇からそれこそ死に物狂いで制止されたため、やむなく護法騎士にまわりを固められた馬車の中で待つこととなったのだ。
「わかりました!!」
アリッサの命令を聞いた騎士たちはすぐさま退出していった。
「それでは始めますわ」
シスターの真剣な声が室内に響く。




