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「残る選択肢は、やはり魔術がらみの事件である以上、魔道王国ドルクロスに正式な救援要請を―」
「ちょっと待った」
ウォルターを遮ったのは、言わずと知れたアリッサであった。今、この部屋でそんなことができるのは彼女だけである。
「何だろうか」
「ちょっと見せたいものがある。場合によっちゃ、これからの動きに関わってくる大事なものだ」
それを聞き、さすがのウォルターもいささか面食らった表情になる。
「何と……わかった。とりあえずそれを見せてもらおう」
しかしウォルターも、評議会をきり盛りする現実主義者だけあって、すぐに気持ちを切り換え、アリッサの話を聞く態勢になった。
「ブラン、あれを」
アリッサにうながされ、ブランは自分の膝の上にあった「あれ」を机の上に取り出した。
「あれ」を目にした一同は、一瞬だけ先ほどのブランのような驚きの反応を示すが、すぐにそれが、ブン・ラッハの首から下げていたしゃれこうべであると気づき、今度は怪訝な表情になる。
「ちょっと時間をもらうよ」
アリッサは、そのしゃれこうべに手のひらを向け目を閉じた。どうやら魔力を注ぎ込んでいるようだ。
「ふぅ」
五分とたたずにその作業は終わりアリッサは手をおろした。
「あ、あのう。これは一体…」
おずおずとハートストンが口を開いたその時であった!!
「おお、助かった」
突如、ドクロの二つの目に青い光が宿り、言葉を発しはじめたのだ!!




