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「ブン・ラッハ、やりたいこと、ある。うまくいけば、この場、切り抜けられる」
ブン・ラッハは、風の制御をしながら話しているため幾分辛そうだ。
「ちから、貸してくれるか?」
「ああ。貸すも貸さないもあたしにはもう手札がないからね。どうすればいいんだ?」
アリッサの答えはいたって明快だ。
「アリッサの魔力、ブン・ラッハに、流して欲しい」
「あたしの魔力をあんたに分け与えるってことかい?」
「そうだ」
「だが、あんたとじゃ魔力の系統が…いや、そんなこと言ってる場合じゃないね。なるべく波長をあわせて送るようにするよ」
「ありがたい」
アリッサは、すぐさまブン・ラッハに近づき、彼に向かって手のひらを突き出す。ブランの目には何も見えなかったが、おそらくアリッサの魔力がブン・ラッハに流れ込んでいるのだろう。
「これから、大地の精霊、呼ぶ」
魔力を受けながらブン・ラッハが話す。
「風の精霊と、大地の精霊、仲悪い、同時に使う、危険だ。大きな力、必要」
「なるほどな…これくらいで充分かい?」
「ああ、すまん」
ブン・ラッハは、目を閉じると、低く太い声で詠唱をはじめた。先ほど風の精霊に呼びかけた時よりも複雑な手順が必要なようだ。
彼の髪の毛一つない頭部には、幾筋もの汗が流れ、あごからしたたり落ちた汗が、首から下げているしゃれこうべの上に落ちる。
最後の詠唱を終えると、ブン・ラッハは疲労のためその場に片膝をつく。それと同時にー
「うわぁ!!」
ブランとアリッサはその場に沈みはじめた。




