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「ずっと、気になってたこと、ある」
「言ってみな」
「魔物を呼んだやつ、目的、なんだ?」
「ああ」
ブン・ラッハの疑問を聞くと、アリッサは眉間にシワを寄せた。
「そもそもだ…今回の誘拐事件、色々と不可解で気に食わないね」
「不可解…ですか」
ブランにとっては、魔法が関わることはすべて不可解でる。
「まず、ウォルターの息子をさらったやつの目的だ」
そう言いながら、アリッサは近くにあった木箱に座った。
「さんざん脅迫しといて、いざ誘拐すると音沙汰なしときた」
「確かに、騎士団長さんも言ってましたね」
「誘拐しといて何も要求してこないってことはつまり…ウォルターの息子を手に入れることそのものが目的だった可能性が強い」
「レイモンドさんに何か秘密があるんですかね」
「そんなことあたしが知るかい」
「はぁ…」
「しかしね、だとすると目的が達成されたのに、あたしたちを襲って来る理由がないんだよ」
「捜査の邪魔をしたかったんじゃないですか?追跡を恐れて」
「それだけなら、あんな力技で来る必要はないよ。あたしらの目をくらませる術法は他にいくらでもある、特に闇魔術にはね」
「それじゃあ、今度はウォルター議員を誘拐するつもりなんでしょうか?」
「かもしれん。あるいは…あるいはだ、やつらの真の目的は…」
そう言うとアリッサは、座っていた木箱からヒョイとおりた。
「あたしたち『魔法使い』かもしれないね」
その時、周りの空気が不気味にざわつきはじめた!!




