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「それでは、わたくしが議事堂の救援に行ってまいります。ブン・ラッハ様は裏門、アリッサ様にはこの場をお任せしてよろしいですか?」
「わかった」
「まあ、いいだろう」
二人の了解を得たダラスは「では…」と言うと同時に空中へと舞い上がり、ローブとマントをはためかせながら、議事堂の方へと飛び去って行った。
「と、飛んだ…」
その様子をブランは口を開けてポカンと見ていた。人が空を飛ぶのを見たのは初めだったのだ。
「そりゃ魔道士だ、飛びもするさ」
アリッサが肩をすくめる。
「それよりブラン、あんた肩は強いかい?」
「え?」
「肩は強いかって聞いてんだよ」
アリッサはボールを投げる仕草をした。
「あ…はい。一応、学生の時にソフト部だったんでそれなりには」
「よし。受け取りなっ」
そう聞くが早いかアリッサは懐から出した小袋をブランに放り投げた。
「わっ!!」
反射的にブランがそれをキャッチする。
「よし、じゃあそいつをあの辺りに投げるんだよ」
アリッサが指したのは、中庭の右手の方にある花壇だった。護法騎士達がバラバラといる会館正門から玄関までの石畳の通路からは少し離れた位置にある。
「わかりました」
ブランは、大きく振りかぶると花壇めがけて小袋を投げつけた。
花壇のブロックに当たった小袋は中身が破け、ブワッと何か黒い粉のようなものが舞い上がった。
「グキェェ!!グキェェ!!」
途端に、上空にいた二匹のワイバーンゾンビは、その粉に反応し、そちらめがけて急降下してきた。
「アリッサさん!!」
ブランは粉の正体について質問しようとアリッサの方を振りかえったが、彼女がすでに集中し、何かつぶやきながら手を複雑に何度も組みかえていたので口をつぐんだ。どうやら呪文の詠唱をしているようだ。
「グキェ!!グキェ!!」
ワイバーンゾンビは、狂ったような様子で花壇に突っ込んで来る。魔物たちが花壇に突っ込もうとするまさにその時!!




