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「おや、そんなもんに興味があんのかい」
ブランが手にしている植木鉢をジロッと見ながらアリッサがつけつけと言う。
「いや、そういうわけでは…」
「若いもんが、根づいてちゃしょうがないねえ」
「…………」
ブランはこれ以上反論するのは差し控え、話題をアリッサの方に向けた。
「アリッサさん、その袋、何買ったんですか?」
「ああ、これかい」
アリッサは、手に持った紙袋からガサガサと取り出したものをブランに手渡した。
「ほれ」
「え?」
手渡されたものを見てブランの目が点になる。
「金づち……ですか?」
「ああ、金づちだ」
それは、木製の柄に銅製の頭部を持つ、いわゆる普通の金づちであった。
「えっと…これは」
「ああ、あんたもそろそろ自分で身を守れるように何か持ってた方がいいかと思ってね」
「はぁ」
「これでしっかり身を守るんだよ」
「はぁ」
なぜ…それなら向かいの武器防具屋に行かなかったのだろう。その疑問はブランの口まで出かかったが、ひとまずブランは「ありがとうございます」と礼を言った。
「じゃあ、戻るとするかね」
「はい」
空はすでにオレンジ色から、紺色へと移りつつある。
ブランとアリッサは、議員会館への道を家路を急ぐ人々の流れに逆らって歩いていった。
ウォルター議員主宰の夕食会は、議員会館の「会食室」という部屋で行われた。ブランとアリッサが部屋に案内され入ると、すでに部屋にはおなじみの面々…後ろにヒルダ秘書を控えさせたウォルター議員、ハートストン魔道士、ダラス魔道士、シスター・サリサ、呪術師のブン・ラッハらが席についていた。




