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「ほう、この唐揚げ…なかなかうまいじゃないか」
果実酒を片手にアリッサが満足そうにつぶやく。
その日の夜…ブランとアリッサは居酒屋「夜夢」に来ていた。ブランがアリッサを夜夢に連れてくるのは初めてだった。
「でっしょ〜!!さっすがばあちゃん。いい舌してるわ〜」
二人の向かいではしゃいでいるのは、ブランの幼なじみ、護民騎士のナップだ。
「はぁ…」
ブランは、よほど精神的に疲れたのか、二人のやりとりを目をトロンとさせながら見ている。
結局あの後、会議室ではヒルダによるテキパキとした説明が小一時間程あった。まず、今日中に各々で準備を整えてもらい、明日の朝一番で誘拐現場の検証に行くことが告げられた。
報酬については書面が配られ、不満がある場合は、個々に話し合いに来てほしいとの事だった。
「なお、遠方からお越しのダラス様、ブン・ラッハ様には、滞在中、議員宿舎にお部屋を用意させていただきます」
というわけで、ヨルム市内に居住しているシスター・サリサとアリッサたちは、一旦家に帰り、今後もかよいで議員会館に行くこととなった。
集まりが終わり、ブランとアリッサが議員会館を出る時、ハートストン魔道士がこっそりと現れ
「そのぅ…ガラム老師なのですが。何とか落ち着かれまして。明日からまた参加していただけることになりました」
と、告げていった。ブランもアリッサも釈然としない部分があったためか、そのまま『太陽の家』に帰らず、ナップとミネルバを誘い、「夜夢」で飲もうということになった。
「おおっ!!いいねいいね大歓迎!!」
護民騎士の宿舎に行くと、ちょうど勤務を終えたナップと遭遇した。彼はそのまま、ひとっ走りミネルバを呼びに行ったのだが、戻ってきた時も一人であった。
「明日が保育園の遠足で朝早いから今日は無理だって。まだ、あいつばあちゃんに会ったことないだろ。だから、すげ〜くやしがってたよ」
そんなわけで、キリー村での冒険をともにした三人で飲むこととなったのである。




