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失敗して死にたい気持ちになった時にすること

前回の応用編です。


前回のメソッドで強気の気分を作って、何かを実行したとします。


気分が強気になったといって、それくらいで全てがうまくいくはずはありません。

それくらいなら、それまでに、どうにでもできていたはずですから。


当然失敗したり、うまくいかないことができてきます。


ここで落ち込むのですが、気分を意図的に持ち上げた反動がくるので、通常よりも処置に困るような感じになることがあります。


うわー。

失敗したー。

やだやだ、恥ずかしいー。

死にたい。

こんな筈じゃないー。

耐えられない、苦しい、かっこ悪いー。


この気分の落ち込みを支えるためのメソッドです。



緊急なので、複雑なことはできません。

まず、上記のように悶え苦しんでいる自分をもう一人、自分のそばにイメージしてみてください。

そして、「こいつも俺と一緒だ」とつぶやきます。


後はこれまでのメソッドと一緒です。


苦しんでいる自分をそばで見ている感覚と、あくまで自分が苦しんでいる感覚を高速に切り替えていきます。

苦しいけど仲間がいるんだという錯覚が身に染込んでくれば、どうしようもない激情の衝動は押さえ込めているはずです。



次のステップです。

今度は、そのときの自分のイメージの数を増やします。

三体か四体くらいでいいでしょう。

それぞれが、ひどく苦しんでやっと激情を押さえ込んだ状態です。


そこで、「みんな、誰もがこうやって苦しむんだ」とつぶやきます。


さらに、「前をめざすときには、こうして苦しまなくてはいけないんだ」とつぶやきます。


そこで、自分の多重化したイメージをあちこち遠くに飛ばしてみます。

目に見える範囲やら、町のあちこちや、テレビの向こうや、本の世界の向こうまでに飛ばします。


そして、「誰もが前をめざして、こうして苦しみを超えていくんだ」とつぶやきます。



このメソッドは前回のメソッドの強化版です。

前回のメソッドの先で同様のメソッドを試してもかまいません。


ここでなぜ強化版が必要かというと、失敗時の落ち込みは、言語に尽くしがたい苦しみを伴うからです。

痛くて痛くてたまらない。

友達が一人慰めてくれたくらいではとてもおさまらない。

大勢が、世界中の誰もが同じように苦しんでいると考えて、やっとつりあいが取れる、そんな痛みです。


苦しみの中でこそ、孤独はよけいに耐え難いということでしょうか。



とりあえずメソッドの紹介は以上です。

実行するときには、少なくとも筆者のぼくは、こんなメソッドを必要とする程度には苦しみに耐えてきたのだということを、頭の片隅において置いてください。



次に、このメソッドを使えない場合の駄目パターンについて少し書いておきます。

皆さんのおおかたの現実だと思います。



失敗して落ち込んだときには、とかく失敗の原因を探して何とか修正しようとします。

自分が正しくても失敗することはあるし、正しいからこそ大きな抵抗を受けることもあるのにです。


落ち込みの感情を抱えたままする判断は、ほとんどの場合事態を悪化させます。

そしてさらに悪化した事態を、判断は合理化しようとします。


間違えたんだからしかたがない。

自分はこういう境遇に甘んじるのがふさわしい存在だ。

よけいな欲を抱いたのがそもそも失敗だ。


こうして「魂」は縮こまり、いじけて固まっていくのです。


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