閑話
目を開けるとそこは真っ白な部屋でした。
『おおニーアよ、死んでしまうとは情けない…』
「おお白神よ、そんな台詞しか吐けないとは情けない……もう少し捻りはないのか?」
私は勇者じゃねぇし、言うならエスデカにでも言ってやれよ。
「何が起きたのか説明ヨロシク」
『もう少し取り乱してもよくないか?』
「城に入る前にクラウドに忠告されたし……」
『してたか?聞いてないぞ』
「全てを大っぴらにしてたら面白くないだろ。壮大なネタバレは面白くない」
『今、読者の皆様は「え?そうでもない」と思ってるぞきっと』
え?そうですかね?
「ま、それはおいといて……説明して」
《それは私がします》
「あ、さっきぶり」
『私は出番自体が久し振りだなぁ』
《ではさっそく……いきなり応接室に乱入してきた者に体の全機能を停止させられました。それはもうバッサリと》
「切られた感覚はなかった」
『もう少し詳細を説明すると、乱入した者は魔王主上主義の過激派と言ったところか……そして全てが勘違いで襲ってきた。魔王側は襲撃を命令したわけではない……が、メイドも勘違いしたのだろうな……バカに勘違いな愚直溢したのも……襲撃に関係してるな。』
「運がなかったねぇ……今回は」
《魔王側の連絡網が不完全な所為です。それに…》
『うむ、それに…な』
「なにさ?」
『《わざと殺されましたね?》たな?』
シンクロして言わなくてもよくないか?
《私は注意を促しましたよね?》
『私は見守っていただけだが……お前避けれたろ?』
「ありゃ、バレてらぁ……」
はい、わざと避けませんでしたけどなにか?
「誰かに怒られそうだけど私の役目は終わったわけでしょ……イレギュラーだらけのあの世界に私が居れば色々と危ない気がした」
『今さらな気もするがな』
「ぶっちゃけ面倒だった」
『そこまでぶっちゃけるな……まぁ、乗り気ではなかったのだから仕方ない……のか?』
「そういうことにしとけばいいよ」
私が白神の顔を見ると……何か言いたげだ。それも何か私の嫌がりそうなことを……何だろう。今回だけでは終わらないようだし……何処かとても嫌な場所に飛ばされそう。
『その……だな。』
「凄く言いづらい、尚且つ私が嫌がる場所に行ってもらいたいとか?」
『うん、そうなのだ……少しばかり……地獄に…行ってもらいたい。勿論一時的にだ。』
………地獄?
と、言うわけで……今度は少しばかし地獄に逝くことになりました。
「所で……死んで何だけど、その後私の体どうなった?誰か片付けてくれた?」
《私も完全に本体とは切り離されてしまっているので……確認できません……》
『まぁ……誤解だと発覚してニーアとしての体はご丁寧に棺に容れられ安置されてるぞ……カタコンベに』
「へぇ~」
どうやらご丁寧にもちゃんと安置してくれているようで。まあ、罪悪感とかあったからそこまでしてくれたんじゃない? ちゃんとポーチから頭出してあったんだし……感謝してよね 魔王側の皆さん。出してなかったら永遠に頭は取り返せなかったよ。
ま、頭無くても生きてたんだし首なしでもやっていけたんじゃない? 威厳があるかと言われると……知らんけどな。
『まぁ…その、アレは邪魔が入ったおかげでお前の魂を急遽引き離しただけなんだがな……丁度攻撃されてタイミングがあっただけ…なんだホントは』
それって……地獄での用事が終わったらまた戻るの?
『察しの通り……だが多分まだ先の事だろう……あのバカをどうにかせねば……』
「お前も苦労してんなぁ……ドンマイ」
《……大変ですね》
『慣れたさ……ふっ……』
苦労人の白神に心のなかで合掌しといた。これしか出来ないよ。
あ、愛馬ネロさんは親方(メリルの父親)によって無事に大陸の方に帰ったらしい……ごめんねネロ。ネロだけが気がかりだ。
……でもネロは独りでも悠々と生きていけるよ。強いし、何かあればルシェが力になるし。
あぁ……でも、少し心配なのは……否めないね




