↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/80

異世界No.1―アテナ―18

 今回急展開。ショックなシーンですが血流はないのでご安心下さい。




 唐突にだが、死んだらしい……ん?誰が?




(まさか…奴が襲いかかってくるなんてな……)




 私が死んだのだ。唐突過ぎて着いてこれないだろうけど。ま、死んだと言っても、ゲームでいうところの戦闘不能状態と言う奴だ……本当には死んではいない。ただし、首は飛んだがな。



 勿論物理的にな




「よくも!」

「テメェっ…!!」


「落ち着け……」



 意外にも落ち着いているのがルシェだ。メリルとラルフは完全に頭に血が上っている。ダメだなあれは。簡単に相手の挑発に乗ってるよ……ルシェ、メリル達を気絶でも良いからさっさと正気に戻せ。じゃないと最悪全滅だぜ?


 って、あ。今の状態は声も掛けられないのか……

、抜かったわ。



《敵を補足できずに……スミマセン!》

(落ち度はないよクラウド……私もぬるま湯に漬かってた所為さ。)

『誰が悪いわけでもない……私が感知出来ないのだ……クラウドに落ち度はない。して、紅蓮。どうする?』




 今回の襲撃者はなんの気配も無く私の背後に忍び寄ってきていた。それに気がつかず私は後ろからバッサリ……首を跳ねられた。ま、頭が無くなろうが、ボディは機能している。が、音を発する喉をやられたので何も喋れない……。


 今、私の意識は頭の部分にある。ボディは多分命じれば動くだろうけど……視覚的な問題で此方に正確に来れるだろうかが心配だ。間違って違う方に行かれても困るし……仕方ないな。この方法だけは使いたくなかったが……



(仕方ないな。移動しよう)

《まさかマスター……その方法は、》

『……なるほど、だが、それは視覚的に……なあ?』



 白神も真っ青な光景をさらすことになる。本当に、本当に嫌だが仕方ない。この礼はキッチリ奴に返す!!



 その方法とは……あ、その前に何が起こったのかを説明しよう。時間を遡ること約1日前……



 そう。メリル達が我が家に押し掛けて来て、お昼を食べてその日は解散……はせずに、夕食まで話は続いた。昼飯時には進まなかった話も夕食までには進み、現状は様子見と言うことで一応は話がついた。


 しかし、なんの関係のないルシェも協力するのかと何の気なしに聞いてみると『一宿一飯の恩は返す主義』らしい。私は一度も返されてないのだか……一飯なんてレベルじゃないほど食わせてたけど?食われたとも言おうか?お菓子とか、お菓子とか、お・菓・子・と・か!



 ま、たまに掘り出し物を見つけてきてくれたりしたのは恩に着るけどさ……




 そんなわけで、夕食まで掛かってしまったので今日は泊まってけと言い一晩泊めて、朝に帰ることを提案したのだ。夜の森はヤベーからね。モンスターは凶暴になるし、エンカウント率も上がるし。


 ベットは例えメリルにも譲らない。自分がいつも寝ている寝床に他人を入れるなんて冗談じゃないからね。私って変なところで潔癖症なのかな?


 と言うわけで、メリルご一行は床に布団を敷いて寝てもらった。メリルは大きめのソファーで寝たみたい。そうだな。男共よ、メリルにソファーを譲ったのは偉いぞ。私も自分の寝床じゃなければ譲ったかもしれないけど。




 そして朝になり、朝御飯もキッチリ取ってメリル達が帰っていく……ハズだった。いや、本当に一度帰ったのだ。しかし、帰った家で知った情報を報せるために私の家にトンボ返りして来たのだった。お疲れ様です。




 メリル達がもたらした情報はまさに私たちが知りたかったことだった。



 曰く、勇者は王に請われ魔王の首を取ったとのことだ。しかし、いくら魔王と言っても……何も悪さをしていないのによくもまぁそんな横暴に出たよなぁ……てか、その王の思惑に気が付けよ勇者。


 魔王の統べる土地に興味があるの見え見えだろその依頼した王。下心丸見えだぞ?見えないか?ん?



 あ、そうかバカだったねエスデカ(笑)さんは。なんせ、私の変装にも気が付かなかったし……ただ髪と目の色変えただけなのにね。メリルやラルフは気づいたよ。



 そんな勇者(笑)は何も悪さをしてない魔王さん(推定30歳)の首を跳ねちゃったのよ……ただ魔族の王は伊達じゃなくて首なしでも動いてるらしいのよ……あれだよ魔王から首なし騎士にジョブチェンジしたのよ。


 頭が飛んでも生きてることに驚けば良いのか、頭を飛ばされてものんきに国務を果たしていることに突っ込めば良いのか……どっちなんだろうね。


 あ、そうそう。件の魔王様は今回のことは誤解だから首さえ返してくれれば不問にするって言われてるんだってさ……心広いよね。人間の王さまの方が非道だよね……で、問題はその首なんだけど……



 無いんだよね。うん。あのおバカさんのエスデカが渡しちゃったらしいよ……野心家の王さまに。




 バカだよねホントに……それで話は冒頭に戻るけど。





「卑怯よ!代わりを見繕うに為にそっくりな人の頭を……この人でなしっ!!」

「元はと言えばお前が王の口車に乗って無抵抗な魔王の首を跳ねたのが原因だろ! それを他人の命でどうこうするってのかよ……お前それでも勇者かよ!!」


「仕方ないんだ!王さまも首を返すと今度こそ世界は破滅すると言うし……それにこいつは人間じゃない。機械なんだ。それに魔王と瓜二つ……」


「人間じゃなければ何でも良いのか……ほぉ…それは我々エルフにも言えるのか?」


「いや、エルフは生きているだろう……だが、ニーアは違う。無機物から産み出した…」


「生まれで人か機械か決めるの?あなたにそんなことを決める権利ってあるの!?」




 えーと、只今発熱バトル中です。皆さん武器をもって自分のターンが来るのを行儀よく待っている……あれ?これってターン制なの?ここはゲーム仕様なの?



『お、おい…大丈夫か?』

(まあ、ね。機械ですから。それに厳密には斬られたんじゃなくてパージしただけだから何ともないよ)

《後ろからの突然の攻撃でしたので、修理の宛も無いのでボディを傷つけること無くかわすにはこれが一番だと判断しました》



 本当に突然の攻撃だったので、何の勧告もなくいきなりパージして吹っ飛んだ頭に最初は斬られたと思ったよ。痛くなかったから倒れたかとも思ったし。



 そう、私は機械。この体も偽りのもの。



 だけどね……人の頭を無断で誰かに……しかも、身代わりに渡そうなんて……誰が許すと思ってんだ?糞餓鬼が……





《胴体との連結には……》

(うん、大体は予想がついてるから……)




 白神は何もできないので黙っているのだろう。いや、どうせパソコンで某笑顔動画でも見てるのだろう。今日は生放送か?それとも一挙放送か?


 ……後で見てみよう。




 と、話を戻して。どうやって頭を胴体にくっ付けるか……と言うと。結構簡単。




(髪が自由自在って便利だなぁ)



 そう。長い長い髪を使って這いずるのです。これをお化け屋敷でやれば……リアルすぎで腰抜かすだろう……ちょっとやってみたいかな。反応を楽しむために……フフフ



 ま、今は闘っている皆にも悪いので早々に戻そうと思う。それにしても結構な距離に吹っ飛んだものだ。三メートルは跳んだな……気がつかれないようにそろーり…そろーり……。


 別に気がつかれても良いのだけど、狙いが私の頭って事だし捕まえられたらチト厄介だし、知られないようにソロソロと移動します。そして早くも胴体の首部分に到達。



(ほぉ……首の断面機械的~アニメだわぁ…これ)

《早く接続してください》



 クラウドに急かされ接続部分を首の断面にくっ付ける。するとカチッと音がすると目の前(画面?)に色んな数字や文字が乱舞して再起動とか何とか、メモリーの確認なんちゃら……まぁ、色々出てきた。動けるまで暫く掛かりそうだ。



《再起動確認……作動を確認……確認終了。以上なし……メモリーの確認……終了。OSの確認……誤作動なし……》



 あ、画面右下で小さなデフォルメされた二足歩行のにゃんこクラウドがせっせと作業している。よく見ると眼鏡をかけてる……可愛いな……


 未だに確認作業中なので目も開けられないので髪(厳密には髪じゃない)から得られる視覚からメリル達の戦闘を見ているのだが……どうやら不利のようだ。相手は無抵抗とは言え魔王を討ったエスデカだ。勇者は伊達じゃないらしい。それに加えて取り巻きハーレム要員達も居る……一人でも厄介なのに後ろからもチマチマ弓矢や魔法を撃たれていればメリル達も苦しいだろう。


 メリルは前衛向きじゃない、主に回復役のヒーラー。確かに長めのロッドで殴られれば痛いけど、殺傷能力はメリルの腕力的に心許ない。ルシェは根っからの後衛だ。魔法が主体で後ろで詠唱しているのが本来の戦い方だ。それがエスデカの後ろの取り巻き達に邪魔されて中断している。あれでは詠唱は無理だよね。


 そしてメリルパーティの唯一の前衛ラルフは長身?と怪力を生かした戦い方を得意としているようだが……後ろを庇うことに夢中になりすぎて発揮でいていない。エスデカを後ろのメリル達の所に行かせないために必死だ。しかも取り巻き達にも攻撃されてボロボロだ。メリルの回復も取り巻き達に邪魔されて間に合ってない。そらそろ助けに入らないとヤバイな。



 壁役がいないとここまで辛いのだな。いつもは一人かルシェの二人が最高人数だった……パーティ戦ってのは大変だ。




《とりぁ!……お、終わりましたマスター……》

(お疲れ様……何かと戦ってたけどどうした?)

《いえ、バグと格闘してただけです》



 一方、私の起動確認をしていたクラウドは剣を片手にぐったりして終了の報告をして来た……そっか…画面右下で繰り広げていたチャンバラはバグとの戦いだったのか……お疲れ様です。




 さて、私も参戦しますかな……フフフ……人の首を跳ねようとしたこと……後悔するがいい……フフフ











 皆さんお忘れかも知れませんが、ニーアはロボです。そして切られていません。パーツをパージしただけです。黒ひげ危機一髪の要領で飛んだに過ぎません。そして、死にません。この程度では……



 では、次回はどうなるのかな?





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。