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第98話
「ポヌリスのこと。まだ伝えてなかったんだね」
翼に包まれて何も言わないトトトゥーナに、ロキフェルドは眉を下げる。
「まあ、それとは別に人を唆したいんだけどね」
「ロキフェルド様。お休みの時間です」
シグレが告げる。
ロキフェルドは何かを言おうとして、やめた。
「じゃあまたね。姉さん」
ロキフェルドは消えた。
シグレは無数の穴が開いているムイフレスに歩み寄る。
「大丈夫ですか? それでも致命傷は外してあると思いますが」
「ムイフレス」
翼から顔を出したトトトゥーナがムイフレスに声をかけた。
「ボクの弟が、ごめんなさいなの」
顔色が悪いトトトゥーナにムイフレスは何かを言おうとして、気絶している警備兵に顔を向ける。
「場所を変えよう」
エルアーノは目をぱちくりする。
執務室に呼ばれてきてみれば、ムイフレスの体中に無数の穴が開いていて血を流し、膝に座るトトトゥーナは顔色が悪い。
それに見知らぬ女性もいる。
とりあえずエルアーノはムイフレスの肩に手をかざして魔方陣を構築させた。
ドアがノックされ、ムイフレスが入る許可を出すと、書類を持ったギットレイドが入ってきて、ソファーに座るエリュシアに目を丸くするのだった。




