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第66話

「アクセル! 先に行っちゃ駄目だ!」

追いついたエルアーノが洞窟の前で立ち止まっているアクセルに注意する。

洞窟に入るアクセルにエルアーノと追いついたステラが後に続くき、ムイフレスたちも追いついて洞窟に足を踏み入れた。

奥に進んでいくたびに薄気味悪さが重くのしかかってくる。

「アネモネはよく平気で寝ていられるな」

すやすやと眠っているアネモネを見ながら、エルアーノは感心する。

グレンアーグがすやすやと眠るアネモネの頬をつんつんし、目を開けたアネモネの花柄の瞳を目にする。

「珍しい瞳ね」

覗いたリデルエリエーゼが呟く。アネモネは目を閉じてまたすやすやと眠る。

奥に魔方陣の上に黒い泥に覆われた青年が横たわっているのを発見する。

ムイフレスたちは歩み寄り、トトトゥーナは下ろしてもらえるようにお願いする。

そっと下ろすムイフレスから、トトトゥーナは青年に顔を向けた。

「今助けてあげるの」

手を伸ばしたところで、ムイフレスが勢いよく抱き寄せられた。

「ぐえっ」

トトトゥーナがいた場所に短剣が突き刺さっていた。

「何者だ!?」

エルアーノが叫ぶ。

黒ずくめたちが現れた。

「我々の邪魔をしないでもらえるかい?」

白髪に灰色と灰灰色のオッドアイの男性がいた。

エルアーノとステラはあの時の、と反応し、白髪の男性は黒ずくめが連れてきたリクを前に引きずり出した。

リクの首元に短剣を突きつける。

トトトゥーナとエルアーノとステラは目を見開き、ムイフレスは興味がなく、リデルエリエーゼとグレンアーグは誰なのか状態である。

「この子と引き換えに、生贄には手を出さないでくれるだろうか。それとも死んでも構わないかい?」

アクセルが地面に突き刺さっている短剣を引き抜くと、駆けていく。

エルアーノとステラは唖然とする。

白髪の男性は舌打ちし、振り下ろされた短剣を腰に下げていた剣で受け止めた。

「貴様ら何突っ立っている!」

白髪の男性の叱りに黒ずくめたちが魔方陣を構築させるが、白髪の男性の腹を蹴りつけて離れたアクセルが黒ずくめたちの魔方陣を短剣で切りつけた。魔方陣は歪み消え、アクセルは魔方陣を構築して炎の玉を放つ。黒ずくめたちは倒れ、倒れた黒ずくめの顔を踏みつけて短剣を突きつけた寸前、アネモネが泣いた。

短剣を下ろしたアクセルは、泣き喚くアネモネを宥める。

白髪の男性は綺麗な顔を歪める。

「アクセル」

アクセルは白髪の男性を見る。

「トーマ」

「そうだ。私はお前の相棒のトーマ・エヴァーホワイトだ。少しは思い出したか?」

トーマは、トトトゥーナが泥の中から青年を引きずり出すのを目にする。

目を見開き、やめろ、と叫んだ。

魔方陣は歪み、消えていく。泥も消滅していった。

青年は目を開ける。

眼球が黒く染まっていた。

ムイフレスはトトトゥーナを青年から引き離し、触手が四方八方に伸びていった。

グレンアーグは糸を張り巡らしリデルエリエーゼを、エルアーノは魔方陣を構築してアクセルとステラを、それぞれ守るのだった。

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