第51話
商人ギルドに入ると、丸々とした男性が受付で騒いでいた。
ムイフレスがトトトゥーナを抱き抱えようとしたとき、二階から下りてきたエドモントに呼び止められた。
丸々とした男性はエドモントに気がつき、標的をエドモントに変えた。
「おい! 融資を断るとはどういうことだ!?」
エドモントは丸々とした男性に困った顔をする。
「またまたあなたですか。担保があればいくらでも貸しますよ。あればの話ですが」
「だから弟子が金目のもんを持って蒸発したからないってんだ!」
「ならお帰りを」
「今までは担保がなくても融資をしてくれたじゃないか!」
エドモントは溜息をつき、前髪を掻く。
「それは今のあなたの状態が赤字だからですよ。我々は慈善事業でやっている訳ではないんですよ」
「俺は今まで会費を滞納せず払ってきたんたぞ! それなのに見捨てるのか!」
エドモントは丸々とした男性に人差し指を向けると、魔方陣が構築していき、丸々とした男性の姿が消えた。
溜息をついて、ムイフレスたちに顔を向けた。
「お待たせしまして申し訳ありません」
「あの人どうなっちゃったの」
「心配しないで下さい。あの人の店の前に転移させただけですので」
二階に案内され応接室に入る。
ムイフレスはトトトゥーナをソファーに座らせることはなく、自身の膝の上に乗せる。
職員が紅茶を運び、エドモントは紅茶を飲む。
ムイフレスはカップを口元まで近づけると、ふーふーと息を吹きかけてから、トトトゥーナに紅茶を飲ませる。
「さてさて。本題に入りましょうか」
ムイフレスはエドモントに目をやる。
「森に関しては異常なしだ。引き続き様子を見るが」
「ありがとうございます。早速ですが、プンクリンとマヨネーズです。素晴らしいです。お金になります。パンもそうですが、そちらは〈赤い屋根のパン屋〉に譲りましょう。レストランで提供すれば確実に人がやってくるでしょう。どうです? 我々と手を組みませんか?」
「何割のつもりだ?」
「半身様には四割ほど」
「まあ、妥当だな」
エドモントはホッとした顔で紅茶を飲む。
「あの。また登録したいの」
トトトゥーナの発言にエドモントは笑って促す。
ムイフレスはトトトゥーナの目線がエドモントにあるのが気に入らないようで、トトトゥーナの顔中にキスをする。
トトトゥーナは擽ったそうに笑った。




