第39話
「訓練を兼ねて新人二人を偵察に出す。そのフォローにギットレイド。我々は周囲を見回し安全を確認した後待機」
部下たちは敬礼し、動き出す。
「レータンに汚い場所を聞けばよかったな」
ムイフレスを先頭にして部下たちが続く。周囲を見回し安全を確認した後待機する。
「レータンの汚いのって何かしらね?」
ファーリスが大きな胸を揺らしながら首をひねる。
ムイフレスは興味がなさそうだが、アシュトンは思わずファーリスの胸に目がいき、顔を赤らめる。
ファーリスはそのことに気がついて胸を隠す。
「アシュトンの助平! ベルベルト隊長を見直してよ!」
「す、すまんッス。つい」
「ベルベルト隊長は番主義者だし番がいるしねえ? 私の胸に興味なんかないですよね?」
わざとファーリスは大きな胸を揺らす。
アシュトンは鼻血を出す。
ムイフレスはとても興味がない顔だった。
エルアーノは呆れ、つい自身の胸を見た。
「黙れ」
ムイフレスは冷たく言い放すと部下たちは慌てて口を閉じる。
鼻を鳴らしたムイフレスは、不安がっているトトトゥーナの額にキスをする。
草むらから額に角が生えた兎の魔獣が飛び出してきた。
アシュトンは素早く魔獣の角を握りしめると、もう片手で絞める。
ぐったりとした魔獣を見てアシュトンは亜空間に放り投げる。
狼の魔獣が兎の魔獣を追いかけて草むらから飛び出してきた。
アシュトンは狼の魔獣に驚き後ろに下がり、ムイフレスとエルアーノ以外警戒して狼の魔獣に構える。
狼の魔獣はくるりと回り、股の間に尻尾を挟んで耳が垂れる。
ムイフレスは狼の魔獣に手で振り払う仕草をすると、狼の魔獣は慌てて草むらの中に飛び込んでいった。
「毛皮よかったッスか?」
警戒を解いたアシュトンがムイフレスを見る。
ムイフレスは溜息をつく。
「クリッシュは臆病だが、仲間を呼ぶからな。仲間意識が強く、束になって襲いかかってくる。単体はDランクだが、群れだとCランクからBランクに変わる」
「確かにそうッスね。自分が浅はかでしたッス」
頭に枝が当たり、アシュトンは木の上を見上げる。枝を投げるレータンがいた。投げてくる枝を振り払う。
「何スか!」
「汚いノ。汚いノ」
「その汚い場所は何処にあるスか?」
レータンは木を揺らし、ロズがやってきた。
「隊長。汚い場所を見つけました。レオンとギットレイド副隊長は待機しています」
「報告しろと言った後に報告しろ」
エルアーノがロズに注意する。ロズはあたふたとする。
木の上にいたレータンは長い腕を使って木を移動していった。
「これより我々は汚い場所に向かう」
エルアーノがロズに教育をしているのを興味がないかのよいに、ムイフレスは部下たちに指示を出すのだった。




