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第13話

「蒸し時間の目安は、全体が固まって、揺らすと表面が軽く波打つの」

三十分が経ち、再開する。容器を軽く揺らして表面が波打つのを料理長は確認する。

「容器の底を温めて、カラメルを溶かしたら、皿に乗せてひっくり返して取り出すの」

料理長は言われた通りにして、料理人が用意した皿に乗せてひっくり返して取り出した。

「これが、プンクリンか」

エルアーノは唇を舐め回して唾を飲み込んだ。

「プリンなの。プクリンと混ざってるの」

「試食しようぜ」

ガハハ、と笑う料理長にエルアーノは待ってましたとプリンを食べる。目を見開き、そして、泣いた。

「ああ。ああ。言葉にならない。卵とミルクの濃厚なコクが口いっぱいに広がり、とろける食感とほろ苦いカラメルが絶妙にマッチしている」

「その割りには絶賛しているの」

料理長たちもプリンを食べると、目を見開く。

「噛むごとに素材の甘味を感じるぜ」

「ほろ苦いソースが卵の甘味を引き締めていますね」

トトトゥーナも食べようと思ったが、皿からなくなっていた。

「あれ?」

三人がトトトゥーナのプリンを食べていたのだ。

「プリン……ボクの、プリン」

涙が出て、ぐすん、と泣いた。

「トゥを泣かしたのは、誰だ?」

凍てついたムイフレスの声に、トトトゥーナの涙は止まり、エルアーノたちは固まるのだった。

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