第107話
「それから隊長。もう少ししたら俺結婚するんですけど、式に出てくれませんか?」
ムイフレスは汚物を見るかのようにレオンを見る。
「あの女がこの私に散々迷惑をかけてきたことを知ってる上でのことか?」
レオンの耳が伏せる。
「は、はい! だからこそ、出てもらいたいんです。和解をしたと、見せたいんです。ソフィアは、騎士の嫁になるので、同じ騎士の嫁仲間に相談とか、話し相手とか、できたらいいと思いまして」
トトトゥーナはムイフレスを見た。
「ムイ。出てあげようなの」
トトトゥーナはレオンを見る。
「レオン。ボクも結婚式に出られるの?」
「はい! もちろんです!」
「ムイはボクのだって思い知らせるの」
ムイフレスは息を吐いた。
「何か言ってきたら、飛ばすからな?」
レオンは顔色が悪くなる。
「妊婦なので、前のように飛ばさないで下さい」
レオンは頭を下げて執務室から出ていった。
「レオンはギットレイドが王族だと知っているの?」
「知らないねぇ」
「教えてあげないの? キリーベルとエリュシアが結婚したら、王族と親戚になるのに?」
「怖じ気付かれて逃げられたから、我が儘嬢がかわいそうだからねぇ。それにしてもあれだけ熱中していたフレスのことを、諦められるのかねぇ?」
「私も呼ばれているのだが、アクセルを連れてきて大丈夫だと思うか?」
「そういえばエルアーノの番は記憶喪失で見つかったんだっけ? 結婚式はお見合い会場にもなっているからねぇ。エルアーノはルパートと別れていることは知られても、番ができたことは知られていないから、声をかけられるだろうねぇ」
「決めた。アクセルと参加する。相手を探していると思われたくないからな」
エルアーノはそう言うが、心配そうな顔をする。
「大丈夫なの。ボクもムイもアクセルのこと見ているの」
そう言えばエルアーノは少しホッとするのだった。




