司法局での抗議④
声明文をブロッサムが読み終えると、男はそれをあざ笑うかのように、こう言い放った。
「ははーん、今のが件の声明文とやらか。キロヌカ人を一方的に蔑み、軍国主義の権化である将兵記念墓地を正当化する。所詮、その程度の卑しい考えの集団なんだな。」
そんな冷酷な言葉に、ケントが憤りを抑えきれずに反駁する。「何をおっしゃっているのですか。将兵記念墓地は、我が国のために戦で血を流した幾万の英霊を祀る、神聖な場所なのです。また、戦没者を祀るのはどの国でも行っていることです。我が国だけが責められるのは、間違っていると思いませんか?」
すると、男がそれを否定せんとするばかりに、なめた態度で発言する。「お前らは、記念墓地をやたらと礼賛し、過去の戦争の犠牲者を「英霊」と呼んで戦争を肯定しようとしているが、何が楽しいんだ?」
ブロッサムは、それを耳にして怒りに震えていた。多くの戦没者が眠る、記念墓地を冒涜する言葉は、ブロッサムにとって、とても耐えがたい事だった。
「戯言を言うのもいい加減にしろ。記念墓地がどういう場所なのか、あなたは理解しようとしていない。記念墓地は、帝国の過去の戦いで、尊い命を捧げた将兵を祀る、とても重要な場所だと私は思っている。将兵たちは、「記念墓地で会おう」と言って、戦場で散っていった。あなたには、それが分からないのか?」燃え盛る炎の如く、熱い怒りをブロッサムはあらわにする。




