プロローグ2
ここから1人称です。
帰還の葉で帰ってきた、始まりの街である神都エルスメディアは人であふれていた。
「おー、今日はやっぱり、人多いいな〜いつもの三倍は居るんじゃないか?」
今帰ってきたばかりの俺…サクヤはそうつぶやきながら、転移門から離れていく。
本当は、少し留まって人を見ていたいとも思ったが、長い時間此処に留まるのはマナー違反なので、またの機会にしておく。
(さてと、どうせ、あの人たちは花火見るために、いつものカフェにでもいるだろう)
俺はそう当たりをつけて、いつものカフェヘと向かう。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
おお、やっぱりいた、
俺は手を振りながら、
「おーい、エディの姐さーん」
と呼びかけた、
「おお、サクヤじゃない」
そう返してきたのがエディの姐さん…エディルナさんで、
明るい赤い髪に、やさしそうだけど、どこか芯を感じさせる顔立ちのお人だ
「姐さんに、頼まれていたブラックデーモンの素材の収集終わったよ、」
「あら、今日やって来たのね、
今日は祭なんだし、明日以降でもよかったのに」
「いや〜依頼は早く終わらせたほうが良いしね
それに、祭までには終わる量だったし」
そう言いながら俺は、姐さんとの会話を一旦打ち切り、喫茶店の中へと入る。
「よう、マスターテラス行かせてもらうぜ」
「はい、サクヤ君、注文は何にしますか?」
そう聞いて来たのがこの喫茶店のマスターのクラウスさん
「コーヒーとマスターのオススメで」
それに俺はそう返しテラスへと向かう
「やあ、サクヤ早く座りなよ、姐さんの横で良いんだよね?」
そう言ってきたのは鈍い金髪の優男はケリー、
「おお、サクヤも来たのか、さあ座れ座れ」
と、いうのは深い緑色の髪のいかついオッサンのガンツ、
「ようやく、来たんですね兄さん」
俺を兄さんと呼ぶのは茶色い髪の少年と呼ぶにふさわしい顔立ちのファルトー、通称フータ、
「サ〜クヤ君〜」
そういって抱き着いて来たのがスミレさん、透き通る青の髪の少しぽわぽわとしたお姉さんだ。
これに姐さんを加えた四人はこれでもトップクラスに位置する生産プレイヤーの一団でもある。
俺はスミレさんをくっつけながら姐さんの横に座り、アイテムボックスを開き、
「さてと、姐さんアイテム送るから、さっさと済ませよう」
俺は、素材アイテムである、
ブラックデーモンの角、ブラックデーモンの皮膚、ブラックデーモンの牙をトレードウィンドウに乗せる。
「そうね、先に済ませちゃいましょうか」
姐さんもトレードウィンドウを出して確認する。
「うん、ちゃんと規定数ばっちりっと」
そう言い報酬をトレードウィンドウに乗せてくれたので確認してみると、いつもよりも少し多かった。
「あれ?姐さん報酬多いいよ?」
「お祭り価格よ、それにサクヤ君にはお世話になっているから、これからもよろしくって意味も含んでいるけどね、まあ、どちらにしてもちょっとぐらい色をつけたって問題ないのよ」
俺は少し考えた後
「うん、貰っておくよ。
これからもご贔屓に」
そう結論づけて笑った。
これからもよろしくと言われた事が嬉しかったからだ。
「それで、サクヤ君はこのあとどうするの?」
そうスミレさんが聞いて来た。
「このまま、みんなと話ながら過ごすつもりだったんですけど迷惑でしたか?」
「うんん、迷惑じゃないよ、逆にサクヤ君が増えて楽しくなるよ〜」
「それはよかった」
俺はそう言いながら微笑んだ。
「そういえば、サクヤ君こんな噂を知って居るかい?
実は……」
そんなふうに、祭までの時間は過ぎて行った。
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祭とは、《Expect Dream Online》サービス開始5周年記念イベントのことを、
開発元である日本のプレイヤーたちが祭と読んだことからそういわれるようになった。
サービス5周年を記念して日本時間の7月6日の午後9時に運営が大規模なイベントを開催すると発表したのが3ヶ月前、そして、それがプレイヤーに広まり、自分たちもその日にあわせて何かしようと誰かが言い出したのがその2週間後で、もうその日からみんな大忙し、大きなギルドがいくつも参加すると表明して、必要な素材をあつめ、それを生産プレイヤーたちがパレードに必要な車だったり、見世物の小屋だったり、闘技場だったりと、いろいろなものに加工して、祭を盛り上げようとする、おかげで、他のVRMMOのプレイヤーや、普段はゲームをやらない人まで観光のためにこのゲームをやってたりするのだが、それはおいておいて。
そうして祭りは出来て行った……
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「おっと、そろそろ9時だな」
「あら、もうそんな時間?」
「もう少し話していたかったね~」
「まあ、しかたないさ
それよりも、この後のイベントに期待しよう」
そう俺が言った後、ゲーム内の夜空に花火が上がった……
それは、ゲームの中なのに、本物のような綺麗さだった
色とりどりの花火が夜空に大輪の花を咲かせる……
「うわ~、綺麗だね~」
「ほんと、きれいね~」
「綺麗だな……」
俺は、そういいながらこの綺麗な空をあいつと見たかったと思ってしまった。
もう7年も前に終わったことだったのに…
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約1000発の花火が終わると、街のいたるところに、映像ウィンドウが現れ一人のキャラ―NPCのようだ―が映されしゃべりだした。
『こんばんは、プレイヤーの皆さん、《Expect Dream Online》サービス開始5周年記念イベントへようこそ、
私はNPCのジャック・ラビッツと申します。
今回のイベントでは司会を勤めさせていただきます』
『ウワァァァ!』
そのNPCの挨拶に合わせて、プレイヤーたちの歓声が聞こえる。
『今回のイベントはボス討伐です、とあるボスを倒したパーティが優勝となり賞品が与えられますが、
それにプラスでMVPの装備を作ったプレイヤーのうちランダムで一人にもご褒美が与えられます。
それ以外にも今回のイベントで著しい活躍を見せたプレイヤーにも、限定の装備品などが与えられます』
そこでジャックは話を一度区切り、
『ただし、今回のゲームは新規プレイヤーにもチャンスを与えるために、
ジョブ、ステータスはLV1の初期状態、スキルは初期スキルのみ、アイテムは持ち込み禁止、お金も初期金額のみとなります。
装備品は、現在装備しているものだけが持ち込み可能ですが、LV制限に引っかかったものはアイテムボックスに入れて持ち込みとなります。
銃系の場合は弾は持ち込めないので、気を付けてください
ちなみに称号は、皆様の頑張った証なので、持ち込めます』
そこでまた区切り、話を続ける
『なお、今回のイベントには、新技術の思考加速システムが実験的に導入されるため、
現実では時間がほとんどかかりませんので、時間のない方でも参加することが出来るようになっております。
ぜひぜひ、皆さんお誘いの上ご参加ください』
そういいジャックが指を鳴らすと、
新たなうウィンドウが現れたのだが、視界が歪んできた…
(あ…れ…、視界が…声も…)
そう感じたすぐ後俺の意識はブラックアウトした……
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「おきてよ、咲矢、ねえ、おきてってば」
(あれ?なんだろう、懐かしい声がする…)
そう思いながら目を開けると、あいつが居た。
「ああ、やっとおきた、早くしないとお祭り始まっちゃうよ?」
「え、うん」
そういいながら僕は体を起こしてあいつに着いて玄関にいく。
「それじゃ、おばさんいって来ま〜す」
「いって来ます」
そう言って、二人で手をつなぎながら家を出た
そうだ、今日はお祭りだった。
7月7日の七夕祭だ……
あれ?でも、あいつはたしか……
(違う)
(そうだ、思い出した。
あいつは7月6日に死んだんだ。)
(祭に行こって約束したまま……
じゃあこれは夢?
でも、手も温かかったのに……)
「いや、これはまだ夢だよ」
俺の疑問にそう答える声があった。
(誰だ!)
「おや、僕の事が分からないかい?」
(お前は、ジャック・ラビッツ!?
何故此処に居る?)
「それは此処が僕が造り出した空間だからね」
(お前が造り出した空間だと?)
そう、此処は僕が造り出した対象者の夢を体験させる空間さ」
(夢を体験だと?)
「そう、夢を体験だ、
でも、もしこの夢を本当にすることが出来るとしたらどうする?」
(そんなものどんなことをしてでも叶えるに決まっているだろう!!)
「よく言ったね、では叶える方法を教えてあげよう、それは……」
(それは…?)
「イベントクリアの報酬さ」
(そんなことでいいのか…?)
「おや、そんなこととはずいぶんな言い草だね、ゲームをクリアするのがどんなに大変か知らないわけじゃあないだろう?」
(そういう意味じゃない、いくらクリアするのが難しいっていっても、高々ゲームだろう、何でそんなことで夢が叶うんだ?)
「それは僕の魔法でだよ、
実は僕魔法使いなんだ」
(ふざけているのか?)
「ふざけてなんかいないさ、
おっと、もうそろそろ時間だ、
続きはゲームの中でね」
(あ、おい、まて!)
「僕からは最後に、
この夢が本当に思えたのならくるといい。
じゃ、またね」
そう言われた後、俺の意識は戻って行った…
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『…なお、イベントの開始は午後12時からとし、今から約3時間は準備時間としたいと思います
参加される方は、12時の10分前当たりにはINするようにお願いいたします』
『それでは最後に今回のイベントのキャッチコピーで閉めたいと思います。
ねえ、プレイヤーのみんな
僕とゲームしないかい?
君達の大切な記憶をかけて
欲しい物を得ないかい?
それではありがとうございました』
そういって、イベントの説明は終わった。
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俺には、アレが夢だったとはどうしても思えなかった…
どうしても、あの手の感触が、あの暖かさが忘れられない
「なあ、みんな頼みがあるんだ」
「ん、いきなりどうしのたの?サクヤ君」
「ああ、ちょっとな、
まあ、それは置いておいて…俺と一緒に、このイベントに参加してこのイベントをクリアするのを手伝ってくれ」
「それって、戦いのほう?それとも、生産のほう?」
「出来れば両方頼みたい」
「んー、何か事情があるみたいだね…なら、私はいいよ」
「僕も当然OKです、兄さんの頼みなら引き受けますよ」
「俺もいいぜ、ほかならぬサクヤの頼みならな」
「僕も良いよ、サクヤは仲間だしね」
「だってさ、サクヤ君、全員OKみたいだよ?」
「ちょっと、わたしはOK言ってないじゃない」
「ん、そりゃスミレがサクヤ君の依頼断るわけないじゃない、それとも断るの?」
「いや、断らないけど…なんか釈然としない……」
「それなら良いじゃん、
と、そんな話は置いといて、こっちは全員参加だけど、どうするのサクヤ君?」
「ありがとう、それじゃあ、参加についてのことを話していいかな?」
「ええ、いいわよ」
「じゃあ、まずは持って行く装備の事なんだが…」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「よし、だいたいはわかったぞ、取り合えずは2時間後にまたここに集合だな」
「うん」
「わかった」
「わかったわ」
「わかったよ」
そう返事を返して、みんなの返事を聞いた後辺りを見回してみると、
やっぱり多くのひとが慌ただしく動いてる。
「他の人達も動いてる、早く動いた方がいい」
「よし動こう」
そういったケリーの返事を皮切りに俺達は動き出した。
のだが…
「サクヤ君」
マスターに呼び止められた、
「何、マスター?」
「私は仲間外れですか?」
「え?マスターそれって…」
「ご想像の通りです、私もご一緒させてもらいますよ。
それともお邪魔ですか?」
「うんん、全然邪魔なんかじゃないさ、逆に心強いよ、マスターありがとう」
「それはよかった、話は終わりです、
さあ、いってらっしゃい」
「はい、いって来ます」
今度こそ、僕は動き出した
プロローグなのに長くなった・・・プロローグは一応4で終了予定なのですが、長さがちぐはぐになりそう・・・
主人公の性格が最後で僕になってるのは仕様です、間違いではありません・・・まあ設定いが生かしきれるかは別ですが・・・なかったことになってる可能性もあります。
モンスターネーム、スキルネーム、キャラクターネームは適当です。
何か矛盾していたり間違っていたら、教えてもらえるとありがたいです。
その他の指摘や、ご感想もいただけるとうれしいです。




