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光と影、二つの魂  作者: そら
第三章 鏡の前で
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第七話 ノクス編 七賢院の工作を追い詰める

ドゥルスがもたらした情報は予想以上に精度が高かった。


賢者四番の情報部門「影糸かげいと」の王都内工作員十七名のリスト。

そのうち六名はすでにノクスの網に引っかかっていた者たちだ。

残りの十一名は——まだ動いている。


「この十一名を一度に処理する場合、七賢院に察知される前に動く必要があります」

エルザが言った。

「ただし——同時に処理できる体制を作れますか」


「ヴァルガンに相談する」


カインが眉をひそめた。


「ヴァルガン……南方の古竜が、まだそちらに?」


「南方に向かったのは別の個体だ。ヴァルガンは俺のことを知っている」


「どういうことですか」


ノクスは少し間を置いた。


「俺の魔力の性質が、あの竜には分かる。近いうちに顔を合わせることになるだろうが——今はまだ時期ではない」


カインはそれ以上聞かなかった。

ノクスが「時期ではない」と言う時は必ず理由がある。


「十一名の処理は段階的に行う。最優先は——王宮内部の接触ルートにいる者だ。ここを断てば、七賢院は王宮内の情報収集を一時的に失う」


「失った七賢院は——」


「焦る。焦った組織は、ミスをする」


エルザが書類を整理した。


「ノクス様、一点だけ確認していいですか」


「何だ」


「聖枢機卿——アルス・ヴェインの右手首の件ですが」


ノクスは動かなかった。


「毎朝同じ場所を回復魔法で治しているという行動パターン。私が調査した限り、これは三年前から続いている習慣のようです。当初は気にも止めていませんでしたが——ノクス様も毎朝同じ場所に傷がつく。この一致は、偶然とは思えません」


沈黙。


「……偶然ではないだろう」


ノクスは低く言った。


「しかし、今はそこに深入りする時ではない」


「分かりました」


エルザは書類に視線を落とした。

しかし——ノクスが少し動揺したことをエルザは見逃さなかった。

七賢院の工作の話でも、戦闘の話でも、この男は動揺しない。

しかし——あの枢機卿の話が出た時だけ。


エルザはそれを手帳に書き留めた。

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