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SNOW WHITE PRELUDE -白雪姫の輪舞-  作者: 二ノ宮純
第5章「自由への風は再び吹く」
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第5章 「自由への風は再び吹く」 第2話

「受験やだな〜」


高校受験を控えていた二乃は、

中学校からの帰り道にぼやいていた。


「二乃は勉強できないもんね」


隣で同じ制服に身を包んでいた翼が、

くすくすと笑いながら言った。


「ほんとだよ〜。この前の数学とかやばかったもん」


二乃は勉強が嫌いだった。


特に数学と歴史。


先生の話も、正直何を言っているのかよく分からなかった。


それに引き換え、翼は勉強はできる方だった。


成績は上位とは言えないまでも、

赤点は一度も取ったことがなく、

文武両道といってもいいくらいだった。


「翼は?志望校決めた?あ……」


二乃は何気なく聞いたつもりだったが……。


翼の志望校は、既に決まっていた。

いや、もう何年も前から決めていた。


「もちろん、百合々咲音楽学院!」


そうだった。


いつも「百合々咲に行く」と言っていて、

もうクラスのみんなも聞き飽きているくらいだった。


「そうだったね。百合々咲ね〜」


百合々咲音楽学院は、

日本屈指の演劇の名門校として有名だった。


入るのもそう簡単ではない。


下手したら、普通科の難関高校よりも難しいかもしれない。


「翼、百合々咲入れるの??」


「入るよ!入って、必ずSNOW WHITEやるんだから!」


翼はいつでもまっすぐだった。

好きなものには一直線。


昔から——

幼稚園で出会った時から。


そのまっすぐな翼が、

二乃は好きだったのかもしれない。


翼の知り合いのお兄さんに連れられて、

大帝都劇場で一緒に見た「SNOW WHITE」。


あの輝きは、二乃も今でも鮮明に覚えている。


その時の「好き」を、未だに持ち続けている翼は、本当にすごいと思っていた。


「二乃は? 高校でもダンス続けるんでしょ?」


「そのつもり」


でも、二乃はまだ答えが出ていなかった。


このまま地元の普通科の高校に行ってダンス部に所属するのも悪くない。


どこかのダンスチームに所属するのも、

悪くないと思っていた。


「なら、一緒に百合々咲に行こっ」


翼が二乃に手を差し伸べた。


その日が、二乃にとって始まりの日でもあった。





これは、トップスタァを目指す少女たちの物語。

そして……





夢を叶える物語である。

第2話

 完

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