打ちきり?
却下って言ったのは、誰?
と、いう私の疑問はカタリナさまの一言で解決した。
「ちょっと、ジェイド! 何で貴方が却下するのよ!!」
あ、ジェイドさんだったのね。急に話に入るのはやめてもらえるかしら? 誰が話しているのかが分かりにくいの。
「太郎君は知りませんが、マリヤさんには既に婚約者が居られるのですよ。それなのに、他の人との結婚だなんてできるわけないでしょう」
「えっ!? そうなの、マリヤ!!」
「え? ……あ、はい。そうなんですよー。ですから、結婚はできません。すみません、カタリナさま」
うわぁー、ジェイドさんの話に乗っちゃった。
まあ、嘘はついてないからいいわよね。まことに不本意だけど嘘はついてないの。本当に。不本意だけど! でも、そんな話ジェイドさんには話してないんだけど。何で知ってるの? それとも、でっち上げだった?
「そう……。なら、仕方ないわ。太郎君(仮)は?」
『おっ、俺!? うわっ! どうしよう! 俺、婚約者なんていないんだけど!!』
「……はぁ。カタリナさま、すみません。太郎君(仮)には好きな方がいるそうです。そんな気持ちで、カタリナさまと結婚することはできないと言っています」
「そう……。残念ね…」
『え、俺、好きな人なんていないんだけど!?』
『いいのよ。これから好きな人を見つければ嘘にはならないわ。あー、でも、カタリナさまはやめてね。断っといて、好きです、何てありえないから。ここの侍女が好きなんです、ならまだいいけど』
『……わかった』
「さて、カタリナさま? 朝食にしませんか? ジェイドさんがいらっしゃるのですから、準備が終わったのでしょう?」
「ええ。ですから、皆さんを呼びしに来たんですよ」
「そう、ね。そうしましょう。折角のご飯が冷めてしまうのも、もったいないものね」
その後――
朝食を食べ終えたアリアたちは王都に向かうことになった。
王都に向かうための準備は太郎君とジェイドさんが快く、こ こ ろ よ く !! 引き受けてくれた。決して押し付けたりなんかしてないわよ?
その間、アリアとカタリナさまはお別れの挨拶をしている。
「ああ、本当に行ってしまうのね」
「はい。今までお世話になりました、カタリナさま」
「いいのよ。私も異世界人に会えたし、何より、マリヤに会えたんだもの!」
「そう言っていただけると、嬉しいです。あ、でも、よかったんですか? ジェイドさんもつれていってしまっても。例え主ではないにしても、ここで働いているのですよね?」
「いいのよ。だってそういう契約だったもの」
「え?」
「ジェイドはね。マリヤが来てから、すぐ後にここに来たのよ。マリヤの側にいたいからって」
「私の、すぐ後?」
「ええ、二日とたたないうちに来たわ」
そんなに早く?
てか、私いったい何日寝てたのよ…。
「カタリナさま、よくそんな理由で雇いましたね。見かけによらず、チャレンジャーですね」
「まあね。異世界人が好きな人に悪い人はいないもの!」
「その自信はいったいどこからくるんですか……?」
「ふふっ、いいの、いいのっ!」
「…あの、ジェイドさんは私のことを何と聞いてきたんですか? 異世界人、ですか?」
「いいえ、違うわ。外見的特徴を言っていたわね」
「外見的、特徴……?」
何故私の外見的特徴を知っているの? そして、どのようにして私がここにいるのがわかったのかしら。何より、何で私といることを重要視するの…?
ジェイドさんの本当の目的は……?
『おーい! 準備が終わったぞー!』
私が思考の渦に飲み込まれそうになったのだが、太郎君の声で現実に戻されてしまった。
準備(荷物運び)が終わり、ジェイドさんと太郎君がアリアたちのもとにやって来たのだ。
まあ、考えることは出発してからでも出来るものね。
今は、取り敢えず出発しましょう。
「ありがとうございました、ジェイドさんと太郎君。とても助かりました」
「役に立てたようでよかったです。それに、女性に重たいものを運ばせるわけにもいきませんし」
「うわっ、ジェイドさんは紳士的ですね。素敵ですねぇー」
「っ!! あ、ありがとうございます」
ジェイドさんが目を見開いた。
前も格好いいって言ったとき慌ててたわよね。まさか、本当に言われ慣れてないのかしら?
それに比べてこいつは……。
『なんだ? 何でそんなに睨んでくるんだよ』
「太郎君、格好いいね」
『おう、ありがとな! にしても、何だよ、いきなり! 怖いんですけどっ!!』
ほーらね。言われなれてるって感じ。ムカつくぅぅぅ!!
てか、怖いって何よ、怖いって。私が言うのがおかしいとでも?
『な、何だよ? そんなに殺気だてるなよ! アリアもジェイドさんも落ち着こう!! 話せばわかるって!!』
「あああああああっ!!」
太郎君が一人慌てていると、太郎君にとっては救世主とばかりにカタリナさまが叫んだ。
「カタリナさま!? どうしたんですか!?」
「どうしよう! 私、王都には少女が一人って言ったのよ! でも、本当は少年と少女の二人だったわ!!」
『ええええ!? じゃあ、俺のことは伝えられてないの!? なら、異世界人だって信じてもらえるかな!? 不法入国とか言われない!?』
あぁー、なんだ。そんなこと。驚いて損したわ。
「カタリナさま、大丈夫です。王都に着いてからでも変更は出来ますから。それに、そう伝えられていた方が私にとっては都合がいいんです」
「都合が、いいの?」
「ええ。ですから、気にしないでください。さて、もう行きますね。早く出ないと、王都に着くのが遅くなってしまいます。それに――」
「王都に行くには森を抜けなければならないので、余り遅くなると山賊に襲われてしまいますから」
ジェイドさんが私の言葉を遮り、続きを引き継いだ。
あの、私の言葉を遮る必要がありました? 私に最後まで言わせてもよかったよね。むしろ、遮らない方が楽じゃない? わざわざ、口を挟む意味なかったよね?
「そうよね。気を付けていってきてね。帰ってきたら、みんなで仲良く暮らしましょう? だから、絶対に帰ってきてね!」
おいいいいい!
死亡フラグ! それ、死亡フラグだからぁぁぁ!! 死亡フラグを立てないでぇぇぇ!!
そして、一緒に暮らすって何ぃぃぃ!? あれ、本当だったの!? 公爵さまと言っていた、あれ、実行しちゃうのおおお!!??
こうして、アリアたちは王都に向けて旅立っていったのであった。
ん? 何これ? 打ちきりと同じ台詞!?
違うわよ! まだ続くからね!
アリアたちの旅はまだ始まったばかりだ!
そう、始まったばかりだから!! いかにも、打ちきりみたいに言わないでぇぇぇ!!
本当に違うからね! ただ地の文が暴走しているだけだからッ!!
ご愛読ありがとうございました!今後のキリヤ先生の作品にご期待ください!!
終わるなぁぁぁああああ!!
勝手に終わらせないでっ!!
まだまだ、続くから! これで、終わらないからっ!!
次回もまた、見てくれるかなぁぁあああ!?
いいともぉぉぉおおおお!!!!
やっと、アリアたちが旅立ちました。
ここまで、長かったですね。
まだまだ、あるなのに……。
完結出来るのか?
と、自分でも思ってしまいます。
ですが! 完結されますよ!!
すっごく時間が掛かるだろうけど!!




