表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かわいい少女に癒されたい—転生したので、居場所を失った少女を拾うことにした—  作者: 夢見る冒険者
黒髪の少女編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/24

第19話 王都到着!!

王都へと辿り着いたということで馬車から降りる。降りるのだが……


(あと1カ月は、馬車での生活を続けたかった——)


と誰にともなく心の内で叫ぶ、ハッキリ言おう。俺はこれまでないほどに、馬車での生活を堪能していた。フェリシアの小さく揺れる胸。ニィナのふとももの感触など。愛らしい少女の成長を感じていたのだ。その生活は終わりを迎え、今王都の雑踏の様子を見ている。うん、全っ然、楽しくない!!


誰が人が混雑しているような所に入っていきたいのだ!まぁ、前世の満員電車というよりかは、商店街規模の人数なのでぶつからない程度で移動は出来るくらいなのでマシか……。


ずっと馬車での旅だったので、みんなの気分転換に一旦降りたのだが、それ自体は成功だったようだ。


始めてこういった大都市に来たのだろう。ニィナとミアハは目を輝かせながら、屋台を見渡している。ニィナなんか、素で


「すごい、お祭りみたい」


なんて呟いていた。ミアハの方は、


「流石王都っす。初めて見る食材がこんなにも豊富だなんて、ためし甲斐がありますね~」


なんて、舌で上唇を艶めかしく撫でる。ほんと、無自覚で男性の目を惹く行動をするんだよな、ミアハは。なんて思ってつい、エシリアの方を見てしまう。また、気付かれたか?なんて思っていたが、彼女の視線の先あるのは、沢山の露店だ。


貴族なら慣れていると思っていたのだが、あちこちをキラキラと見ていて、単純に感動しているようだった。


「エリシアはこういった場所に慣れているのか?」


気になって聞いた言葉に、彼女は露店を見つめたまま首を振る。


「ううん、ずっと幽閉されていたから、初めて。……だから、今はこの賑やかな雰囲気がたのしい」


その言葉に自分でも不味いことを言ったなと思う。けれど当の本人は気にすることなく、目尻を優しく下げる。そして、俺の方に振り向いた。いつものようにフリルの部分だけ青く染められた、白のドレス風ワンピースをたなびかせて。


「だからね、ありがとね。レオニス様!」


俺の顔を満面の笑みで見上げる少女。見上げる際にさらりと髪が揺れて、陽の光を反射する。青く照らされた彼女の輝きは、ただただ美しかった。


「……あ、あぁ」


見惚れながら答えた返答はどこか曖昧で。けれど彼女はそのことすら楽しそうに微笑んだ。そんな風に彼女を見つめていると、くいっと服の袖を引かれる。


その視線の先には、屋台の方を見つめるニィナの姿があった。そして、視線を屋台に向けたまま。


「ご主人様が、どうしてもニィナと屋台を周りたいって思うなら、あそこに行ってあげても良いけど~」


なんて、そっけなく告げる彼女。少しよだれを口の端に垂らしている姿にかわいいなと思いつつ。


「じゃあお願いしようかな」


なんて、彼女の頭に手を乗せて撫でると、少し満足そうに微笑んで。


「ほんと、しょうがないな~」


なんて言いながら、そっちに歩いて行く。一応王都は人類至上主義を掲げるものが多くいるので幻術魔法でニィナな姿は変えている。それを敗れるとなれば、王国では7人くらいしかいないだろう。それほど精工だ。


そうして、ニィナに餌付けしている中で、ミアハに尋ねる。


「ミアハはどこか行きたいところある?」

「そうっすね~、食材とか見ておきたいっす。これからどんな料理が作れるのか。それと、旬のものとか値段も気になるっす」


優秀な彼女はすぐにスイッチを切り換える。既に王都に来た時点でメイドとしての役割を果たそうしている。


「ミアハ自身、なにか欲しいものは何のか? ほら、宝石とか、おしゃれな服とか」

「いや~、そんなのに似合わないじゃないですか~。それよりも、武器とかの方が似合うっすよ」


なんて、明かるげにいう。そんな彼女を俺を見つめる。確かに女性にしては163は平均より8cmも高い。だけど、そんな彼女だからこそ似合うものも多い。


「そうかな、モデルのようなミアハなら、色んなものが似合うと思うんだよな~、髪色に合わせたシトリンのネックレスとか、小さめのフリルのついた帽子、あっ!それと、手編み装飾が施された麦わら帽子は絶対に似合う!!というか付けてるところ見たい!!」


ギャルっぽい金色の髪に抜群のプロモーションだ。それが清楚風のクラシック刺繍がされた麦わら帽子をかぶって見ろ。そのギャップに絶対俺は悶える。


少し興奮しながら、かなり前のめりになって彼女に告げたせいだろうか、少しだけ恥ずかしそうに髪先をいじりながら、


「そこまでご主人様に言われたら、しかないっすね~」


なんて言いながらも少し嬉しそうだった。


「じゃあ、決定!!」


なんて俺も彼女の綺麗な姿が見えることに高揚感を増していた。


「フェリシアはどう?普段要望とかも言ってこないし、頼ってる分、何かしらで返せたらって思うんだけど……」

「そうですね……なら、私もネックレスなんかが欲しいです」

「うん、じゃあ、一緒に行こう。それとエリシアは……」

「私も欲しいかな~、例えば指輪とか」


といって、左手を見つめている。……それってつまり婚約——


「ほら、魔術を使うのに補正する物も多いから欲しい」

「……そうだな。そうしよう」


……別に期待はしてなかったよ。本当にね。俺は少し項垂れながらもお店を周って行く。最初に入ったエリシアは自身の髪色と相性のいい、サファイアの宝石がはめ込まれた指輪を選ぶ。純金で作られたリング細いリングは水の魔法の威力を高めてくれる効果があるようだ。


それを左ての小指に付ける。なんでも、その場所に付ける意味があるのだとか……。


嬉しそうに指輪を見つめながら、その輝きを確認するように天井に着いた明かりに照らしながら見ている。……うれしい。


次はミアハの方だ、先端に蝶のモチーフが付けられた簡素なネックレスと麦わら帽子を付ける。さながらどこかの令嬢を連想させるその雰囲気に思わず息を呑む。


「なんすか~、見惚れてるんですか~ご主人様?」

「……えっ、うん。普通に見惚れてた」


素で返したその反応に彼女の方が恥ずかしそうに照れて、「そうっすか」なんて言って視線を逸らす。えっ……かわいい!


素直に褒め殺したいと思ってしまうがまだ店の中なので自嘲する。


フェリシアの方は瞳の色に合わせたガーネットの宝石を手に取った。てっきり赤と言えば、ルビーを想像していた。なにより見た目的にルビーの方が透き通って見えるので、彼女に会っていると思ったのだが。それに首を振る。


「私にはこっちの方があっていますよ」


と自信満々に告げるので、ガーネットのネックレスを購入した。それを愛おしそうに胸の前に握り締めていたので、こっちの方が嬉しくなる。


ニィナも欲しそうにしていたがいいずらそうだったので、何点か彼女に提案をする。すると、一際目を輝かせるものに目がいく。黄金のバングル。そこには様々な花が彫られている。


「これとか、どう?」


と提案すると、


「まぁ、いいんじゃない?」


と呟くので


「じゃあ、決まり!」


と言って購入する。渡した時のぱぁ~っと明るくなる表情を見るだけで、購入して良かった~と心から思える。


その後も、色々な店を周って、食材などの必要なものを揃えた時には既に夕陽が落ちていた。それでもみんなどこか満足そうだったので良かったなと思う。


その日の夕飯はミアハの制止を押し切って、俺がご飯を作らせてもらう。グラタンにタンドリーチキン。それにサラダなど比較的作りやすいものを選んだ。


それでも、「おいしい!」って驚いたようにこちらを見つめる彼女たちの顔を見れただけでも価値があったと思える。……まぁ、一緒に出掛けることの多いフェリシアだけは俺の料理の腕を知ってるんだけどね。それでも、初めての時は驚いていたなとどこか微笑ましい過去を思い出していた。


そうしてお腹いっぱいになって眠りに着く。今日はフェリシアとミアハ。その二人を両脇に添えながら、幸せな気持ちで眠りに着くのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ