決起集会
女神からスキルの成長に関して皆に告げて良いと言われたため、ショウは女神研の皆にも伝え、部内で魔王対策を話し合うことになった。
「ではモザイ君、魔王の認識阻害が外せるということか」
「ああ……、だが」
「認識出来るようになれば、恐らく魔王も動き出します、勇木イサミ」
「そうですか……、では、準備が出来ていない最初に大きなダメージを与える必要があると」
「そうです。ただ、戦闘前の準備自体は出来るとは思いますので、溜めを要するスキルを直ぐに使用できるとは思います。戦術を上手く組み立てれれば短期に戦闘が終わる可能性もあります」
「そうですか、ではその辺も踏まえて皆と話します。……そう言えば芝タワーって休館日とかあったっけ、ミホ?」
「なかった。人がいない時間だと夜間になる」
「そうか、視界的には微妙だけが夜間に戦うしかないか」
補足するようにメイが発言する。
「結界を張って人を近づけないように出来なくはないですが、長い間は難しいです。やはりこの世界の住人に被害を出さないのであれば、夜間が無難でしょう」
「そうですか、分かりました。では今度の土曜の夜間に魔王へ挑もうと思うが……皆、意見はあるか?」
「ねえぜ、イサミ」
というモロの同意の後、他のクラスの皆からも意見はなく決行されることになった。なお、荒巻先生も同席している。
そして、クラス内での戦闘プランの話し合い及び、鍛錬をし、金曜になった。
明日の決戦を前に決起集会が部室で行われている。
持ち寄った菓子や飲み物を片手に皆、多少緊張はしているが、2度目の魔王討伐ということもあり、雰囲気としては和やかではあった。
ショウも女神研の初期メンバーや女神、タケらと談笑しつつ、最後に皆で意志表明をすることになった。
皆は家族や世界の未来のために戦い、生き延びることを口にしていく。なお、クミやミイシャは当初は参加しない予定になっていたが、本人達の希望もあり、後方でけが人の救護と女神(PC)の保護の為に参加することになった。
ちなみに後方担当は2人の他に回復士の荒巻先生と認識阻害を解いた後にショウも加わる予定である。
クラスの大半が意志表明し、女神研初期メンバーの順番になった。
「では、次は私、神山美依沙です!! 皆さん頑張って下さい、後方から応援しています。もしも、けがをされたら、無理をせずに後方に引いて下さい。荒巻先生と支えます。また、今回、皆さんの団結の意味も込めて、腕章を作ってきました。明日の決戦前に勇木先輩から渡して貰います!!」
皆、歓声を上げ、感謝の言葉をミイシャに述べる。場が少し落ち着いた後、クミが口を開く
「じゃあ、次は私で、不動久美っす!! ミイシャと一緒に後方で応援と無事を祈ってます。……兄貴は頑丈らしいから心配してないけど、……帰ってきてね」
「おう」という言葉と共にモロが立ち上がった。
「流れ的には俺かな? 不動茂呂だ!! 皆、魔王は一度異世界で倒しているんだ、慢心はしてねえけど、必ず倒して、皆でまた世界を救おうぜ!!」
「おう!!」等、皆口々に賛同の言葉を口にする。
順番的にはショウなのだが、ミホはショウに視線を送った後、立ち上がった。
「大洗美保!! 私は……、私は生き延びたい。懸命に戦って、魔王に勝って、皆と今みたいに笑っていたい!! ……終わり」
皆、ミホの言葉を聞き、頷きあっていた。
そして、いつ間にか立ち上がっていたイサミが言う。
「勇木イサミだ!! 余計なことは言わない一言だけだ……勝つ!!!」
静寂が辺りを包んだ後、イサミは頷き、ショウを見つめる。
「では、最後にモザイ君、任せた」
まさか自分が締めるとは思わず、ショウはやや緊張しながら立ち上がる。そして、一つ深呼吸をした後に意志を表明した。
「茂在翔です。明日は僕のスキルから戦闘が始まります。……正直、僕はこの世界に戻ってきたとき、異世界に残れば良かったと思っていました。でも、今は異世界にいた時に戻りたいと心の底から思っていたこの世界を救いたいと思っています。皆、生き延びましょう。世界をまた救いましょう。スキルや力を授かったのはこの世界を救う為だったんだから、頑張ろう、皆!!」
ショウはそう言葉を放った後に、片腕を上げた。
そして、そのショウの声に答えるように皆、立ち上がり、片手を上げ、意志を合わせるように「ッシャー!!」等奇声にも近い声を上げた。
しばらくして荒巻先生が皆を落ち着かせて、静かになった部室に女神が口を開く。
「皆さん、私が皆さんを巻き込んだのは事実です。ですが、今、この世界を唯一救えるのは皆さんだけなのです。だから、懸命に戦って下さい。あなた達にはそれができる力があるのですから、こちらの世界にも平和が訪れるよう祈っております」
女神の言葉を聞き、クラスの皆の心は改めて、一つにまとまり明日の魔王打倒を決心した。
その日はそれで解散になり、皆が帰宅する。ショウも明日に備えて、家に帰り、家族と過ごした。改めて、この世界の希少さを感じながら、決戦の時まで平穏に過ごした。
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道 バターを宜しくお願いします。
他にも作品をアップしています。
作者ページを見て頂くと、なんと!?すぐに見つかります(笑




