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スキルが認識阻害(モザイク)って女神様、マニアック過ぎませんか?  作者: 道 バター
2章 現代での活動開始編
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二人の関係

 月野ヒカリはイサミに呼び出されて、多目的教室の扉を開けた。


 だが、そこには誰もいなかった。


 しばらく待ってから、電話しようと適当なイスに座って待っていると、突然教室の扉が開き、予想もしない人物が入って来た。


 幼なじみの竹下大地だ。


 彼とは異世界に旅立つ前にはたまに話をしていたが、異世界では派閥も違い、恋人も出来た為、疎遠になっていた。


 異世界での目的を果たし、やっとの思いでこの世界に戻っては来たが、以前と全く同じような関係にはどうしても戻れそうにはない。


 異世界での5年の月日が二人の精神年齢を身体と同じように未熟なままではなくなったからだ。


 昔のように幼なじみだからと言って何も考えずに男女が親しく接するような親近感はあの日を境になりを潜めている。


 今は挨拶と世間話くらいは最低限するそんな仲だった。


「どうしたのタケ?」


「ああ……、呼び出された」


「そうなんだ」


「座れば」


「ああ」


 二人は座ったが、それ以降の会話は続かなかった。

 そうこうしている内にヒカリの携帯が鳴り、イサミから連絡が入った。


『悪いが用事は明日にする。すまない。』


 ヒカリはメッセージを確認し、一つ息を吐き、イサミに返事をする。


『了解』


 用事も済んだので、この気まずい空気も嫌だし、早々に退散しようとタケにヒカリは声を掛けた。


「用事済んだみたいだから、私、帰るわ」


「そうか……」


 タケの変な態度が気になりつつも立ち上がり、出口に向かうヒカリだったが、そこにタケが声を掛けた。


「ヒカリとちゃんと話すの久しぶりだな」


 ヒカリは振り返り返事をする。


「そうだね」


「前はあんなに一緒にいたのにな」


「そうだね。何か大分昔に感じる」


「そうだな……」


「……じゃあ、私、帰るね。また明日」


「なあ、ヒカリ」


「……何?」


「お前、最近、無理してないか?」


「ん? 何が? どういう意味?」


「前のヒカリは無理をして笑っていなかった」


「…」


「これはたとえ話だけど、君が異世界に飛ばされて、そこで最愛の人に出会い、戦争でその人を亡くしたけど、周りの友達との空気を読んで無理して明るく過ごしているのなら、俺は君の側にいて、君の傷が癒えるまで、君が本当に明るく笑える日まで君を支えていたい」


「…」


「よかったら俺のわがままに付き合ってくれないか? ……ダメか?」


「なんでそんなこと言うの? タケ?」


「昔は心地良い時間というか、空気感があった。でも、状況が無理矢理変わってその空気がいつの間にか無くなった。でも、いざこざが終わって、またその空気が戻ってくると思っていたら、時間は解決してくれなかった。……、俺は最初の心地良い空気感を自分では壊したくなかった。けど、時間が経てば一瞬で壊れてしまう物なんだって身を持って知った。だから、誰かがそれをまた壊すのなら、最悪、自分でそれを壊そうと考えることにした」


「…」


「ヒカリとの前までの関係は凄く心地がよかった。でも、今の関係は嫌いだ。だから俺はわがままになると決めた。ヒカリ、でも君が嫌なら無理強いはしない。だからヒカリさん、僕とお付き合いして下さい。お願いします」


 タケは言い終わると頭を下げた。

 しばらく静寂が訪れた後、ヒカリは口を開いた。


「……、タケ、シタ君。私は君が考えるより、変な女かも知れないよ」


「ああ」


「前の男を当分引きずってると思うよ」


「ああ、知ってる」


「それに意外と嫉妬深いらしいよ」


「そうか」


「……それでも良いの?」


 タケは顔を上げ、ヒカリの質問に答える。


「君が良い」


「……そっかぁ、じゃあ一緒に居てあげる」


「ああ、ありがとう」


「うん……、ねぇタケ? 手を出して」


「うん? ああ!!」


 言葉を受け、怪訝そうにしていたタケが何かを思い出して手を差し出す。


「ありがとう」


 いつの間にかしなくなっていた習慣を二人は取り戻した。


 タケとヒカリは10年ぶりに手を繋いだ。



『作戦成功』


 イサミが女神研究会のグループ連絡で報告を入れた。


 その知らせを聞き、部室班の二人は騒ぎすぎて、他の部から苦情がきた。

面白いと思って頂けたら、嬉しいです。


道 バターを宜しくお願いします。


他にも作品をアップしています。


作者ページを見て頂くと、なんと!?すぐに見つかります(笑

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