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スキルが認識阻害(モザイク)って女神様、マニアック過ぎませんか?  作者: 道 バター
2章 現代での活動開始編
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作戦開始

 土日を挟んだ数日後の放課後、タケの説得&告白作戦が開始した。


 本日は多目的教室ではなく、部室棟の一室を借りていた。

 女神研究会部員の胸には真新しい、花で縁取られた女神ジェイド・メイヤーの缶バッチがあり、統一感はバッチリだった。


 だがその中で、約2名がその場の空気を乱していた。


「モザイ先輩マジでこれで上手くいくと思ってるんっすか?」


「ああ、そうだ不動!! 抜かりねえ!!」


「なんっすかその根拠のない自信は!!」


「大丈夫だ。僕の中では根拠はあるから」


「それが一番心配なんっすよ!!」


「まあ取り敢えず、声のチューニングよろしく」


「はあ……、まあイサミ先輩とミホ先輩に言われたんでやりますけど」


「ほれ、台本」


「(台)本はだいたい覚えてます演劇部並みに練習もしたつもりっす。あぁ~、あぁ~、こんな感じですか?」


「……、ああ、完璧だ、じゃあ、電話掛けるぞ?」


「あ、ちょっと待って、すぅ~、はぁ~、(咳払い)うんっ!?……どうぞ」


「じゃあ、いくぞ」


 作戦とはズバリッ【不動久美にジェイド・メイヤーの物真似をさせてタケを電話で説得する作戦】だ。そのまんまです。


 この為に、みっちり、クミにボイストレーニングをさせ、台本をミホに書いて貰い、その全てをショウがチェックした。

 上手くいくことを願う。


 何コール目かの後、タケが電話に出た。ちなみに携帯端末の設定をスピーカーモードにしている。なお、事前にタケには夕方電話する事は伝えている。


「もしもし、話ってなんだよモザイ?」


「お久しぶりです。竹下大地」


「誰だ!?モザイじゃないのか!?」


「ええ、違いますよ、竹下大地。私が分かりますか?」


「……、ウソだろ? もしかして、女神様なのか!?」


「そうですよ、竹下大地」


「ウソだろ、証拠あんのかよ」


「…」


 クミが後ろめたさから、ショウを見る。

 ショウは無言で台本の一部を指さす。

 そこにはトラブル発生時の重要キーワード、行動が書いていた。

 ショウはその中のある単語を指でさす。


『無視』


 クミは頷き、続ける。


「今はそんなことはどうでも良いのですよ。竹下大地。私は限られた時間の中でこの会話をしています。聞いて頂けないでしょうか?」


「…」


「実は私にはどうしても解決したい事があります。それは月野ヒカリの事です」


「ヒカリの事?」


「彼女は私の世界で心に傷を負い、まだ完治していないと聞いています」


「…」


「無理なお願いかもしれませんが竹下大地。あなたが彼女の心の傷を癒す支えになっては頂けないでしょうか」


「なんで俺に」


「私には分かります。あなたが彼女を大事な存在だと思っていることが」


「それは……」


「我が儘なお願いだということは重々承知してます。でも、私には竹下大地。あなたにしか頼めない事だと考えています」


「…」


「そうですか、では茂在翔に再度、お願いしてみます」


「……、一度モザイに言ったんですか?」


「ええ、ですが、茂在翔にはあなたが適任だと断られました。一度、あなたを説得すると言っていましたが、何もなかったのですか?」


「あっ!?ありました」


「そうですか、ですが、その感じだとあなたから提案を断られたんですね。やはり、茂在翔にお願いします」


「待って下さい、女神様」


「はい?」


「出来るかどうかは分かりませんが俺が……、俺が彼女を支えます」


「そうですか、それは非常に助かります。では竹下大地、再度あなたにお願いします。月野ヒカリを支えてあげて下さい」


「分かりました」


「早速ですが、月野ヒカリを多目的教室に呼んでいますので、宜しくお願いします」


「えっ!?」


「私の祈りに力が有るかは分かりませんが、あなた達に祝福を……」


「……、分かりました」


「竹下大地、月野ヒカリを救ってあげて……」


 その言葉を最後に電話が切れる。


「? もしもし、女神様、もしもし?」


 しばしの沈黙の後、誰かの息を吐く音が部活棟の一室でした。


「モザイ先輩、なんか知らないけど、上手くいきましたね」


「そうだな……、でも正直こっからはタケ次第だよ」


「そうっすね。結局私たちは背中を押すしか出来ないですからね」


「まあな」

面白いと思って頂けたら、嬉しいです。


道 バターを宜しくお願いします。


他にも作品をアップしています。


作者ページを見て頂くと、なんと!?すぐに見つかります(笑

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