表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大剣の冒険者  作者: beck2026


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/37

第三十七章:砂塵の荒野へ

ルミナスの東門を出てから二日。

周囲の景色は、緑豊かな渓谷から、乾いた赤茶色の岩肌と砂が支配する世界へと変貌を遂げていた。

 

吹き抜ける風が、細かな砂粒を運んで肌を打つ。

レイは薄手の布を首元に巻き、視界を遮る砂煙の向こうをじっと見据えていた。

 

「ここから先が『砂塵の荒野』だ。視界が悪い上に、足場が砂で流れる。

 大剣のような重量級の武器は、いつも以上に踏み込みに気をつけろよ」

 

アレンが声を張り上げ、砂風の中で注意を促す。

背後では、ボルグが巨大な盾を風除けにするようにしながら、一歩一歩、確実に大地の感触を確かめるように歩いていた。

 

レイは自身の足元に視線を落とした。

確かに、一歩踏み出すたびに靴が砂に沈み、わずかにバランスが崩れそうになる。

これまでの岩場や坑道のような、強固な足場はここにはない。

軸を一本に通そうとしても、その土台となる大地自体が動いてしまうのだ。

 

(足先だけで立とうとしたらダメだ。腰、いや……体幹全体で重さを支えないと)

 

レイは歩きながら、大剣の重みと自らの重心のバランスを細かく調整していった。

砂に足を取られる感覚を、逆に利用する。

沈むなら沈むなりに、その瞬間の大地の反発を捉えるように、身体の使い方を変えていく。

 

――ズゥゥゥン……。

 

不意に、地響きのような重苦しい振動が、砂を通じてレイの足の裏に伝わってきた。

 

「……来るぞ!」

 

ボルグが鋭く叫び、盾をがちりと構える。

 

前方の砂煙が激しく渦巻き、そこから巨大な影が姿を現した。

それは、全身が硬質な岩のような鱗で覆われた、体長四メートルを超える巨大なトカゲ――「岩甲の砂蜥蜴アースリザード」だった。

本来ならさらに東の奥地に生息するはずの凶暴な魔物が、アレンの噂通り、完全に交易路の近くまで南下してきている。

 

砂蜥蜴は、太い尾を激しく地面に叩きつけ、凄まじい地響きを立てながら、真っ直ぐにレイたちめがけて突進を開始した。

その巨体が生み出す風圧が、周囲の砂塵をさらに激しく巻き上げる。

 

「レイ、正面は任せた! 左右のフォローは俺たちがやる!」

 

アレンの信頼に満ちた声が響く。

 

「はいっ!」

 

レイは砂に足を沈めながら、大剣の柄をがっしりと握り締めた。

不安定な足場、吹き荒れる砂嵐、そして迫り来る圧倒的な質量。

しかし、少年の瞳には、それらの逆境をすべて噛み砕くような、静かで熱い闘志が宿っていた。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

レイの大剣使いとしての旅、そして成長を

これからも応援していただけると嬉しいです。

「続きが気になる!」

「ちょっと面白くなってきたな」

と思ってくださったら、

下にある【ブックマーク追加】や、

評価の【☆☆☆☆☆】をポチッと押し、

応援していただけると、執筆の凄まじい励みになります!

それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ