第八十七話
ゾンビの群れを一掃出来て一旦、休憩する。長丁場になることは分かっているのでこまめな休憩が必要になるのでフラウに結界を張ってもらってレジャーシートを張り座る。
アイテムボックスから朝、バトラーに淹れてもらった珈琲を取り出して気持ちを落ち着かせる。ジメジメと鬱蒼とした場所で気持ちが滅入ってしまう環境でありそう考えたら今まで挑んできたダンジョンは割とまともだったことに気付く。
「モンスターが多すぎてあんまり進めてないな……」
群れとばかり遭遇してあまり進めておらず普通ならばフローガに騎乗して一気に突き進むところであるが千代田ダンジョンは多くの罠が張り巡らされており迂闊に進んだら命取りになってしまう。
珈琲を飲み終えると探索を再開する。今度はあまりモンスターとは遭遇せずスイスイと進めているがラッキーとは思わず警戒心を強める。
アンデットが襲ってこないという事はこの付近で現れるアンデットが強敵であることの証拠でありそれを情報室のパソコンで把握していた命は現れるであろうモンスターの情報も頭に入っている。
「予想的中だな」
現れたのは吸血鬼で上位種であるヴァンパイアナイトよりはマシではあるがそれでも強敵であるのは確かで他のアンデットとは比べ物にならないタフさを有しているモンスターで高位のアンデットらしく状態異常に対する耐性も有しているし魔法耐性も持っている。
吸血鬼が面倒なのはそのタフさもそうであるが高位のアンデットである為、とても狡猾で弱点となる攻撃は危険度を把握して回避して来るし面倒は相手は避けたりとちせいのある行動をする。
「ギャ!」
真っ先に行動したのはアヴァリスで雷光の指輪での高速移動で一気に躍り出て拳を振るうが吸血鬼は霧化してそれを回避して手にした血の武装でアヴァリスに攻撃し血を啜る。
攻撃しようとする吸血鬼に対してアヴァリスの拳が振るわれて吸血鬼は壁に叩きつけられる。アヴァリスの拳は光り輝いておりフラウによって神聖魔法のエンチャントを施されており吸血鬼は思わぬ大ダメージに血を流している。
「フリィー」
壁に叩きつけられた吸血鬼に対して重力の檻が発生し吸血鬼はあまりの重力に立ち上がる事すらままならない。そんな吸血鬼に向かってシャインの聖炎が放たれて吸血鬼は蒸発する。
思えば一方的な戦いでありあれだけ苦戦した吸血鬼に対してこんなに有利に立てるとは思ってもおらず吸血鬼に何もさせないまま倒せたのは僥倖と言える。
「虫みたいに群がって……」
先程のゾンビの群れの様な大量と言える数ではないが少なくとも五体以上の吸血鬼が徒党を組んで道を阻んでいる。周囲をよく見てみると罠も少なくないので乱戦は望ましくない。
「追加召喚。バジレウス」
「グォォ!」
乱戦が嫌なら一気に殲滅するまででバジレウスを召喚し吸血鬼等を覆い尽くさんばかりの灼熱のブレスが吸血鬼を焼き尽くしていく。ユニークスキルである紅蓮で圧倒的な制圧力を誇るバジレウスの一撃は吸血鬼の群れを一掃する。
≪召喚モンスターのレベルがアップしました≫
ロイド
ルナレーヴェ
レベル5→6
「これで漸く、半分くらいかな」
ここからは吸血鬼よりも強力なアンデットが出現すると言う危険なエリアであり気を引き締めていかなければならない。




