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天上人  作者: 鬼木 有葉
第四章 人形の館
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十.エピローグ

チニは(だれ)も居ない病室で1人考え込んでいた。

見舞いに来た隊員たちの姿の中にスラウとラナンは見えなかった。

グロリオはあまり(くわ)しくは話さなかったが、隊に疑いがかけられていることを2人に知られたくないようだった。

あの2人だって同じ仲間なのに……


――『この間の任務が連絡塔(れんらくとう)の認可外のものになった以上、俺たちが自分たちの無罪を主張することはできなくなった』


そう断言(だんげん)するグロリオは何だか好きになれなかった。


――『だが、逆に評議会(ひょうぎかい)の連中も俺たちが有罪だという確実な証拠を持っていない。つまり、すべきことは1つだ。次の任務、ハイクラスの隊しか引き受けられないレベルのものを俺たちでやろう。難易度が高いものをこなせば、評議会(ひょうぎかい)も俺たちの実力を認めざるを得なくなる。無罪を主張できなくても、実力を分からせれば良いんだ』


チニは強く(くちびる)()んだ。

やってもいない罪を着せられて、腹立たしく思わないなんてことはない。


それでも、任務に失敗は許されないのだ。

天上界(こちら)の人間は時間軸(じかんじく)を超越して存在するが、地上界(ちじょうかい)の人々はそうではない。

(ゆが)められた彼らの時間は(もど)りはしない。

記憶を失ったとしても、天上人(じぶんたち)が関わったことにより世界は大きく変わってしまう。


「それなのに……」


思わず声が()れる。

人間の望みを(かな)える助けをするのが本来の務めであるはずだ。

自分たちの威信(いしん)を取り戻す為の任務に何の意味があるのだろう?


「僕、嫌だよ……これじゃ、前と一緒じゃないか……」

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