5話 まだ僕にも
僕は誠司の電話越しの声を聞き驚いて僕自身の声を出すのが遅れてしまった
《ど、どうした?・・・もしかして自殺しようと・・・》
「え?・・・いやしてないよ」
《そうかぁ・・・よかった》
どうして、こんなに疑う性格ではなかったが僕は嬉しかった
でも一つ聞かないといけない
「誠司はそれを・・・聞いて」
少し言葉がこもってしまった、誠司は
《・・・俺はお前がしたとは思えないだよ、もちろん愛佳が嘘をついていると思ってないがな》
それを言ってくれた事が嬉しかった、誠司は全て僕が悪いとは言わず聞いた上で考えてくれている。僕は誠司に話した、包み隠さず・・
《優斗・・・よく頑張ったな。安心してくれ、休憩時間とかにお前のところ行ったりするからさ。何かあったら頼ってくれ》
「・・ありがとう(ぐすん)」
《泣くな泣くな、もう大丈夫だからな》
「うん」
泣いてしまった、嬉しかった
《それより問題なのはその先輩だな、俺の友人情報だが結構黒い。表は優等生のようだが、裏では女遊びが激しいらしいからな》
「そうだったんだな」
《あぁ、俺もその情報は正しいと思う。だがきつい事言うが・・もうお前の事を疑った奴は信用するなよ》
「え?・・・どうして?」
誠司がこんな事を言うなんて思わなかった、誠司は真面目で線引きはするがちゃんと心から謝ったらいつも許してくれる男だ
《クラスメイトや先生はもうすぐ一年、お前の家族は生まれた時からだ。家族は勿論の事クラスメイトは一年くらいあったらお前の性格がわかるはずだ。俺なんて半年くらいでお前の事がわかったよ、お前の性格は優しすぎる所だからすぐに謝ったら許すはずだ・・・違うか?》
「そ、そんなに優しいか?」
《あぁ、超が付くほどに。だが、それはお前の魅力でもあるんだ》
そんな事はないと思うけど嬉しい・・・そうだ!
「誠司!」
《ん?どうした》
「実はさ・・・」
僕はもう一つの事、月乃さんの事を話した
《そうか、お前のために泣いてくれた子か・・・もしできたら会ってみていいか?》
「多分大丈夫だと思うけど、どうしたの?」
《一応会ってみたいと思ったから、明日の昼くらいに会わせてもらいたい》
「疑ってる?」
《まぁ俺もこんな事があったからな、ごめんな疑ってしまって》
誠司は全く悪くない、当然だと思う。それに僕はここまで心配してくれた幼馴染に月乃さんと会ってもらいたい
「聞いてみるよ、誠司」
《っ!ありがとう優斗・・・とりあえず今日はゆっくりしてな》
「ありがとう、ゆっくり休むよ」
そして誠司と話を終えて僕はまた眠りに入った
ー誠司視点ー
俺が聞いたのは幼馴染の八代優斗が暴力をしたと情報が回って来た、アイツはそんな事をするわけがないと思っていた
それに春山愛佳は俺のもう一人の幼馴染だが愛佳だってそんな事をするはずがない、必死に何とかしないとと思い頭を回して
そしてわかった事がある、八田翔吾!こいつが優斗を陥れた奴だ
SNSでも暴力を振るったと書いてあるが優斗がそんな事はしない、それにあいつはこの日に愛佳と一緒に過ごす為にいろいろ準備していた、付き合っている奴と話して相談に乗っている所を見ていた
そんな奴が暴力を振るうだと・・あるはずがない
優斗に甘いのかもと俺ですら思ってしまうが・・・あいつはいつも自身より人の事をよく思っている、俺もその一人だから・・・
いつも話していた三人、中川と佐渡と立花が優斗と仲良くなったのも優斗が助けたからだ
そして俺は絶望した、教室に行ってみたが優斗は帰った後だった
だが、あの三人を始めクラスの全員が優斗の事・・・
俺は少なくともあの三人は味方だと思っていたのに!
なら俺がやる事は、優斗を元気付ける事!
優斗からも話が聞けた、日守月乃か・・・この子が何を狙ってるかはわからない
会ってみて、共に支えるか敵対するか用心しよう
とりあえずは明日朝合流できるようにしよう、絶対に守るぜ優斗!
ー花視点ー
「ふわぁぁ、やっと学校が終わった!」
学校の勉強は眠くなるからなぁと思ってしまう、終業式がもう終わっているがうちの中学はギリギリまで勉強してもいい所だった
友達ともお別れするのが嫌だから私は学校に行っている
来てもいいし来なくてもいいから、大体半々くらいの割合で来てる人と来ない人で分かれていた
突然だが私の兄、八代優斗は優秀だ
私もまぁまぁ優秀だが、兄さんと比べると負ける
幼馴染の彼女がいるのに私のために時間を作ってくれたり外に出た時には疲れてるはずなのに母さんや私の好きな物を買って来てくれるほど気が利く優しい人だ
私も付き合うなら兄さんみたいな彼氏が欲しいなぁ
「ただいま〜疲れたぁ」
家に帰って来たが、珍しく父さんまでいる・・・どうしたんだろう?
「おかえり花、ちょっといいか?大事な話がある」
「う?・・うんわかった」
どうしたんだろう・・・母さんは何か怒っているみたいだし父さんは深刻な雰囲気を感じる
父さんが話し始めた
「はぁ!?何それ!」
私は思わず大声をだしてしまった、兄さんが愛佳姉に暴力を振っていたという事と兄さんは否定していて何が罰を与えようと一人暮らしをさせて学校に登校させるようだ
転校もさせないで
愛佳姉の両親もご立腹だそうだが
「本当にどうしてこんな事になったのか・・・あの子は何で自分のやった事を認めないのかしら?」
母さんは呆れたように兄さんが悪いと言っている・・・え?どうして?
「ん?どうした花?」
父さんが私の顔を見て気づいた・・・言っちゃおう
「母さん!」
「ん?どうしたの?」
「兄さんが、愛佳姉に暴力を振ったと思っているの?」
「え?だって証拠・・」
「さっきも聴いた!証拠証拠って言ってるけど、その証拠だって信じられるの!?」
「ど、どうしたの急に?」
「花、落ち着きなさい」
「何で二人は落ち着いてられるの!?兄さんをずっと見て来た私たちが一番分かるはずだよ!。兄さんがそんな事をするなんてありえないでしょ」
「花!いい加減にしなさい!」
母さんは私を怒り始めた
「優斗の事は決定事項です!愛佳ちゃんの両親もそれを望んでいる事だから、それに愛佳ちゃん本人からも優斗がやったと言っていたの。それに愛佳ちゃんを助けた先輩さんも言ってる!だからあの子が嘘をついているとしか思えないの!」
だからって親が何でそんな事を言えるの?
「っ!花!あなたまさか優斗に言われてこんな事を言ってるの!?」
「違う!」
「いえ!違わないわ、あなたがいつもはそんな事言わないはずよ」
「違うって言ってるじゃん何で信じてくれないの!最低すぎるよ!」
「な!?親に向かって・・・」
「いい加減にしろ!」
母さんとのやりとりは父さんの怒鳴り声で止まった
「明美、流石に言いすぎだ」
「だって・・・」
「花、お前の言い分も分かるが・・・優斗の事は決定事項だ」
「父さんは・・・信じてないの?」
少し涙目になっていた私・・・父さんは
「・・・」
下を向き黙った
「そう、わかった。なら好きにすればいいよ、私も好きにやるから」
私は逃げるように部屋に入って行った、ベットに入り涙を流していた
私は決めた、兄さんを助ける為にいろいろと考えた
両親は信じられない、なら私だけでも味方でいようと思う、私も四月になったら星林に行くから
その時支える・・・いやその前から動こう
そして私は明日の事を考えて寝た
連続5話投稿いかがでしたか?
そしてすいません!大切な事を忘れていました!
今僕が投稿している『全てを超えた存在 〜彼は何を見るのか〜』でも行ったのですが
誤字とかの修正でストーリーと噛み合わない所があったりします。なのでそこは都度修正を入れていく予定ですが修正前に読んだ方もまた見返してみて変わっている所があると思うので
そこの所よろしくお願いします
改めて『絶望から始まった恋』をよろしくお願いします




