3話 その子は歳下の子だった
もう死んだ方がいいのかなと思っていたら、女の子が話しかけてきてビックリした
「どうして話しかけて来たの?」
力無い言葉で話しかけると
「そりゃあ話しかけますよ、泣いている人が目の前にいるんだから」
その言動は些かこわくなる、知らない大人がその場で泣いていても声をかけるんじゃ・・・
「あ!今『知らない大人にも声をかけちゃうんじゃ?』と思ってましたね!」
「・・よくわかったね」
「ふふん!私こういう人の考えている事を読むのが得意なんです。それに私だってそんなにあれこれ声をかけませんよ?」
シンプルにすごいと思うけど、今は
「話しかけてくれてありがとう、でも僕は一人になりたいから放っておいてくれる?」
一人でいた方がこのまま楽になれると思ったから
「むぅ!だめですよ、目の前に悲しい顔をしている人がいるのに!」
「気にしなくていいよ・・・こう見えて僕は悪い男なんだよ。だから僕に近づいちゃいけないよ」
僕は嘘を吐いた、その方がすぐにこの子が離れてくれ・・
「ダメです!」
「い、いやだから一人に」
「嫌です!」
「だ!だから!」
「お断りします!」
「いいから!僕の事は放っておいて!」
「無理です!とりゃあ!」
(ガシ!)
「ちょ!何で抱きつくの!?離れて」
「は・な・し・ま・せ・ん!」
それから大体十分から十五分くらいこのやり取りをやった、この子の胸が体に当たって結構ドキドキしてしまった
「ハァハァハァ」
「ハァハァハァ、参ったと言うまで私は諦めませんよ!」
お節介にも程があるだろと思った、それにしても
愛佳より遥かに大きいと思・・いや!何考えてるんだ僕は!・・・それにしても・・・何だろう・・・こんな事考えるくらい落ち着いた気がする
この子、なんか不思議な感じがする
「わかった・・・降参だ」
「やったー!私の勝ちー!」
めっちゃ喜んでるけど、そう言えば何でここにいるんだろうこの子
僕はそう思いながら再びベンチに座った
「自己紹介はまだだったね、僕は八代優斗」
「よろしくお願いします、改めて私は日守月乃です」
「所で君は学校行かなくていいの?」
「私は休みです、もう試験も合格しているのでそのご褒美に一週間休みを取りました」
「・・・試験?もしかして中学三年?」
「そりゃそうですよ、何処からどう見ても高校一年生になろうとする女でしょ!?」
「ノーコメントで」
「ムゥ〜」
幼く可愛い反応をしているけど、言動とかが本当に高校生になるのか?と思わせられる・・それに愛佳と同じ身長くらいだからより見えずらい
「所でどこいくの?」
「星林学園です」
「星林・・・」
僕の通ってる所だ、この子は後輩になるのか
「それより優斗さんは何処に通ってるんですか?」
「僕は君が行く星林学園の一年だよ」
「え!じゃあ優斗先輩ですね、よろしくお願いします」
可愛い後輩ができたけど、多分僕は
「いや、多分先輩にはなれない」
「・・・何でですか?」
どうしてかわからないけど、この子には話してしまった・・・僕のこれまでどう生活していた事や幼馴染の彼女がいた事、そして浮気をされて理不尽に別れた事。学校に来たら身に覚えのない事をSNSに書かれてクラスメイトやいつも話している友人や先生にも信じてもらえなかった事。家に帰ってからは母に叩かれた事も
話終わって改めて日守さんを見ると・・・『彼女は泣いていた』
「どうして泣いてるの?」
「だって、そんなに辛い事があったのに。(ぐすん)私だったら多分自殺とか考えてるくらいですよ」
「・・・自殺は考えてた、君が話してくれる前にね」
「(ぐすん)、なら良かったです!優斗先輩を止めれたから!」
「でも、僕が嘘をついてるかもしれないよ?」
「それはないです!・・優斗先輩の言葉は嘘とは思わなかったですし、紳士的な人だと思ったから・・・だから大丈夫です。それに今の時代、嘘投稿を本物と信じる人が多いですからねぇ、私の場合ちゃんと本人のことを見て判断します」
眩しいな・・・この子の名前通り太陽を守ってる巫女みたいだ、心が・・崩れた心が治っていくようだ・・だけど僕は
「ありがとう、でももう僕は学校にはいけないと思う。もう助けてくれる人がいないから」
「・・・」
「本当にありがとう・・・君が・・・日守さんが話してくれたおかげで僕は救われた」
誰も味方してくれなかった僕を、少しでも救ってくれたから
「・・・決めました!」
「うわぁ!・・・どうしたの急に?」
日守さんがいきなり立ち上がる、本当に驚いた
「先輩何とか一ヶ月耐えてもらいたいです、そして私が入学したら休み時間話し合いましょう!それで私があなたを助けます!」
「・・・多分無理だよ、僕はもう堪えることが」
「じゃあ放課後連絡下さい!それに休み時間の時もスマホで話し合いましょう!」
どうしてここまで・・・
「今『どうしてここまで』と考えましたね?」
「・・・うん」
「それは簡単です!先輩がとっても良い人で優しい人だから、それに高校入学は緊張するから友達も作れるかわかりませんので」
「僕と話しをしたら友達もいなくなってしまうよ?」
「なら私はずっと先輩と話せますね!」
ニコッと笑い、そして日守さんは両手を広げて
「優斗先輩!、私はあなたと話し合いたいです!。まだあなたのとても辛い部分しか話せてないですが、これから楽しかった事や面白かった思い出を話し合いましょう!。今日起きた事や小さな事でも何でもいいです!、私はあなたに生きてもらいたいです。だって今・・・私はあなたと話せて幸せですもん!」
幻覚を見たと思ってしまった、日守さんの後ろに天使の羽が生えたように見えたから
「・・・僕の辛い事聞いただけでそんな事言われると辛い事聞きたいと捉えてしまうぞ」
「そんな事はないです〜!、それに私は優斗先輩の辛い事を言ってるんじゃなく優斗先輩の最初の言い合いが楽しかったからですからね!」
少しからかってみたらプンプンした、本当に高校生になるのか?と思ってしまう
「だから先輩!諦めないでください!お供しますので・・・最後まで」
僕はドキッとしてしまった
「それは、何か誤解を招くぞ」
「ん?・・・はわ!そ、そんなつもりじゃなくあのあの別にえっと違くてそのえっと・・・ふにゅう」
早口になって顔が真っ赤になっていた、この子は僕を本気で救おうとしてくれている
「わかった、頑張って見るよ。ありがとう日守さん」
「月乃と呼んでください、その方が嬉しいので!」
「いきなり下の名前で呼ぶのは・・・いやわかったよ、よろしくね月乃さん」
「さん付けもいらないです」
「流石にそれは待って」
「もう〜しょうがないですねぇ」
どん底に落とされたけど、僕をみてくれる人がいたみたいだ
それも初対面でちょっとしか話してない後輩に
でも僕は嬉しかった、また裏切る恐れがあるにも関わらず
それだけ限界だったようだ、そして僕はふっと気絶するように寝てしまった
少し覚えていたのは「優斗先輩!」と焦って僕の所によって受け止めてくれた
泣きながら僕は寝てしまったようだ
助けてくれる女性は一生大切にしましょう・・僕にはいないけど
皆さんも月乃ちゃんのファンになっちゃえー!
ちなみに僕はファンでーす
色々と言いましたがどうぞ次の話はへレッツゴー




