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異世界に転生したけど、木こりをやってます ~斧と闘気で生きる辺境開拓ファンタジー~  作者: カンチェラーラ


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迷彩

 鍛冶場での仕事では、気の色がすべてに関わっていることを知った。

 その経験のおかげか、次に森へ入ったときには、それまで以上に周囲の気の変化を捉えられるようになっていた。


 森の中では基本的に木々が覆い茂っているので、青色の気が多い。

 が、それ以外にも必ず大地が存在するので土がある。

 そのため、下を見て木や草がなければ黄色の気が見える。

 また、場所によっては黒い気が見えることがあり、遠目で感じ取ったその気をたどって草や藪を分け入って進むと水場を見つけることができる。

 さらに、ときおり白い気が大地に薄っすらとみることができ、そこを詳しく調べると金属があった。

 さすがに火の赤色の気があることはほとんどなく、あるとすれば休憩時間に木こりが焚火でもするときくらいだろうか。


 本当に今まで俺は何を見てきていたんだろうか。

 自然界にはいろんな色が満ちている。

 そんな当たり前のことにこれまで全く気が付いていなかった。

 だけど、遅まきながらも知ることができた。

 これにより、周囲の気の色でもさまざまな情報を得ることができるようになった。


 俺が知らない森の中の現場に行っても、木登りをして周囲を観察すればおおよその水場の位置がわかる。

 また、それまでは見逃していた地中の金属にも気づけるようになった。

 この間は白色の気が濃い場所を調べ、ノクジル爺さんですら知らなかった鉄鉱の採取場所を発見できた。

 それに、薬草など食べると気を取り込みやすい植物なども見付けやすくなっている。


 さらに、俺は面白い気の使い方を編み出すことに成功していた。

 それは、周囲の気の色に合わせて俺自身の肉体の気を調整するというものだ。

 特にそれをするのは森の中でのことが多い。

 俺の肉体に流れる気も経絡ごとに色が違っている。

 木が多いところでは青の経絡に多めに気を流し、地面に近い脚では黄色の経絡を多めにする。

 あるいは、金属が多い場所では白い経絡を強化し、水場では黒い経絡に重点的に気を流す。


 そんなふうに、自分の気の色を周囲の環境へ溶け込ませるように調整すると、俺は肉を手に入れる機会が増えたのだ。

 まるでカメレオンになったかのような行動だが、これをするようになってから森の動物たちが俺のすぐ近くまで来ても、こちらに気づかないことが増えた。

 音や匂いで気が付かれることはあるのだけれど、じっとしていると森にすむ小動物などは俺のことに気が付かずに近くを通ることがたびたびあり、俺はその動物たちを斧や鉈で切り付けて狩ることに成功したというわけだ。


 森の中では常に周囲を警戒して人間には近づかないようにするそんな動物を狩るには、専門の知識を持っていたり、遠距離から攻撃できる弓の技術を持つ狩人でなければ肉を手に入れることは難しい。

 だが、俺の気を使ったステルス技術はそんな警戒心の強い動物たちさえ欺けるようになったのだ。


「この技術に名前でも付けるかな。内気功・迷彩にしようかな?」


 気を使ったカメレオン的ステルス技術というところから、迷彩と名付けることにした。

 今までは稼いだお金で食べ物を買ったりしていたけれど、麦や豆がほとんどで肉から取れる動物性たんぱく質はあまり摂取できていなかった。

 だからこそ、これからは体を育てるためにも肉を確保していきたい。

 それを可能にするために、俺は森へと木こり仕事に行くときには、移動中は基本的にずっと内気功・迷彩を使うことにし、その際はなるべく音をたてずに歩くように心がけた。

 そのおかげで、肉を食う機会が少し増えることになったのだった。

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― 新着の感想 ―
ヴィー○ンの連中が発狂しそうな話ですにゃ、あ、コン♡ by通りすがりの狐
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