目次 次へ 1/4 俺だけが、怪獣の襲来を知っている 怪獣。怪獣。怪獣。 「ーーぐわぁ」 声に出してみる。 思ったより、軽い。 俺の口から炎は出ない。 キュルキュルキュル。 椅子を仰向けにやりながら、回してやるとそんな音がなる。 カンカンカン。 デスクの上の明かりが、少し揺れて三度の点滅をする音だ。 …。…。…。 オフィスには誰もいない。 帰ったのか、食われたのか、そもそも居なかったのか。 はぁ。はぁ。 はぁ。 明日、怪獣が来る。 俺だけが、知っている。 外ではヘリの音が鳴っている。