31
**4人が帰った後の冒険者ギルドでは**
「良しっ!ヴァルド、よくやった!あのジュンの回復魔法とトモの酒とハルの飯の話をつけられて良かった!!」
そう言いながらギルド長はばんばんっ!とヴァルドの背中を叩いてくる。
「ギルド長、痛いです!!」
「なに、古傷が治ったんだろ。これぐらいは大丈夫だ!」
「いや、痛いのは痛いぞ!」
「それにしても、本当に古傷全部治ったのか?」
「ああ。顔の傷、脇腹の傷、背中の傷に、ふくらはぎの傷、治ったぞ。どこも引き連れていたかったのも全部無くなった。そうだ、古傷が治ったから、時々冒険者に戻るぞ。」
「うーん。時々ならいいか。今回の功労者だ。上級冒険者のおまえが討伐すれば結構いい素材も採ってくるだろうしな。本当に古傷治してもらって良かったな。」
「ああ。ジュンは病気は一切治せないが、怪我ならすべて治せると言っていた。」
「病気はダメなのか。まぁ全部治せるのは聖女様ぐらいだな。」
「頭痛も、風邪も、腹痛も回復魔法では治せないと言っていた。だが、虫歯は治せるんだそうだ。あれは怪我の一種か。」
ははは。とヴァルドが笑う。それは街に周知していいんじゃないだろうか。ジュンの回復魔法は冒険者ギルドで囲えなかったが、街の治癒院で定期的に治療をしてもらえるとジュンから言質も取ったしな。
「トモの酒も商業ギルド窓口で納品してもらえるようになったし、ハルの『穂草』のレシピも買えた。これで喜ぶ者、助かる者がたくさん出るな。」
「ああ、トモの酒と、ハルの飯は、少し騙すような感じになったが、これも冒険者ギルドのためだ。レンも強くなったのを確認出来て良かった。」
「ねえねえ。ハルくんのレシピは『穂草』だけなの?お菓子のレシピは買わなかったの?」
「今のところは、騎士団に提供した、おにぎりと、親子丼と、カツ丼の3つだ。菓子はいるのか?」
「いります!!いります!!露店で、ドーナツとクッキーを売っているのですが、毎回瞬殺です。あれがいつでも冒険者ギルドの売店で買うことが出来れば、凄い売り上げですよ!!あー。わたしも食べたいです!」
「そうか、じゃ、ハルが来た時にまた聞いておく。」
「「「わーい!!」」」
受付嬢全員がばんざいしたので、少々怯んでしまったヴァルドだが、ハルは気持ちよく承諾してくれて、ギルドの売店が賑わうのはもう少し後のこと。




