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「ただいま!」
「おかえり!」
街仕事を終えてみんなが戻ってきた。一番早く帰ったのはハルだった。その後、レンくん、トモさん、最後はジュンさんだった。みんな疲れているのに顔が輝いている。
「ハルさん、お腹すいた!今日の晩御飯何?」
「レンくん、今日は魔物肉の生姜焼き風と芋と干し肉のポテトサラダっぽいものと、あさりっぽい貝の味噌汁にご飯かな。キャベツっぽい野菜も見つけたよ!」
「うぉー。聞いただけでお腹が更に減っちゃったよ!!さぁ食べよう!」
「「「「いただきます!」」」」
今日は4人とも別々に街仕事の日だ。みんな互いに報告したくてそわそわしている。まずはいつもどおり、レンくんが口を開く。師匠になったグスタフさんと装飾品を造って楽しかった話、ジュンさんが回復魔法を使った感想、トモさんがお酒を増量して商業ギルドに納品する話。わたしも黄金の翼で勧誘された話をした。その合間に料理も褒めてもらいながら話は進んでいる。今日のポテサラ本当に美味しくできた。自画自賛。
「ダメだよ!ハルさんは僕らの仲間なんだから、よそへいっちゃ嫌だ。」
「レンくん、大丈夫ですよ。わたしもここがいいです。この4人で一緒にいたいです。」
「わたしもですよ。ここは居心地がいいです。」
「俺もかな。いつの間にか馴染んだ。一緒にいてこれだけ疲れないのも初めてだ。」
「ほんと、一緒にいて楽だよね。」
なんだか、4人でほっこりしてしまった。絆が深まったそんな気がした・・・。あ!そうだ、トモさんにお願いしないといけないことがあったんだ。
「トモさん、日本酒とウイスキーが欲しいです。」
「ん?今、飲みたいのか?」
「いえ、今日、金物屋のおじさんに会って、お菓子の型を作ってもらう代わりにお酒が欲しいって言われちゃって。」
「おう、そうなのか?」
「うん、昨日の露店のお酒の情報が凄い勢いで回っているみたいですよ。その人の前にぶつかりかけたおじさんも商業ギルドへ走っていちゃいましたし。」
「そうか、じゃ、今日商業ギルドでふっかけて正解だったな。」
「材料は買ってきています。後でお渡しします。後、お菓子の型が出来たらいちごケーキとシフォンケーキとパウンドケーキ作ります!あああ、そうだ。今日もおやつ作っているんです。」
夕食後のデザートはプリンだ。蒸して作るタイプ。そう、寒天やゼラチンをまだ見つけていない。早く欲しいんだけどね。
「やった!久しぶりのプリンだ。嬉しいな。」
「ハルさんの作るものは全部美味しいので楽しみです。」
「あ、旨いな。しっかり卵の味がしてどっしりタイプだな。俺は好きだ。」
「んー。美味しい。自分で作っておきながら、なんて美味しいんだろう。」
好きな仕事をして、お金をもらって、美味しい料理に、美味しいデザートに、素敵な仲間に楽しい話。ここが極楽浄土じゃない。そんな気持ちになったよ。
「そうだ、みんなに話しておこうと思っていたことがある。」
「何ですか?」
「商業ギルドで酒の納品の話をしていた時に、納品日を決めるために暦を見せてもらったんだ。」
「暦って何?」
「カレンダーみたいなものかな。こっちの国は季節の春夏秋冬ではなくて、芽吹きの季、陽だまりの季、実りの季、星灯りの季というらしい。今は陽だまりの季だな。」
「へー。ファンタジーですね。」
「ああ、1年は360日で、それを4つに分け、それで1週間は7日で一巡りと、こっちも同じだ。どうも俺たちをここに飛ばした管理人は出来るだけ地球に似た場所を探したのかもしれないな。月の日、火の日、水の日、風の日、光の日、星の日、陽の日の7つだ。だから明日は陽だまりの一季の、第三光の日となる。日本の暦でいけば6月の第三週目ぐらいかな。
星の日も陽の日も特段全員休みというわけではないが、なんていうのか、好きな曜日にそれぞれが休んだりしているようだぞ。平日休日という感じではなく、うちは風の日に休みたいとか、そんな感じらしい。ある意味自由だな。だから街全体が全部休みにならないから便利かもしれない。八百屋は火の日に休み、その休んだ穴を布屋が店を広げる、そんな感じらしい。」
「面白いですね。だったら、わたしたちは、今までどおり、5日働いて2日休みましょう。」
「「「賛成!!」」」
明日は、陽だまりの二季の、第三光の日か、なんだか素敵な表現だな。わたしたちは星の日と陽の日をお休みにすると決定。明日はジュンさんのために草原ダンジョンまで薬草採取に行く予定。ジュンさんの傷薬も露店で人気だったものね。薬草は1階に生えているみたいなので、薬草採取できたら、時間があれば2階で『穂草』を採取していく予定。あー。串焼きのおじさんとの串焼き対決?まだだった。明日空いた時間で美味しい串焼き作って持って行きたい!頑張ろう!!




