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ヘル・クラフト  作者: 佐藤謙羊
第1章
65/109

65 これまでの登場人物紹介1

この登場人物紹介には、第1章のネタバレが含まれているのでご注意ください。

●ヘルロウ・ヘヴンハンドラー

 創造神を目指し、天国にある『天使中学』で見習いをしていた天使の少年。

 天国や地上において、『クラフト』と呼ばれる物を創り出す行為を行ない、天使や人間たちの生活を陰ながら支えていた。


 しかしある日、学校の終業後に行なわれている『還りの会』において、ヘルロウのクラフトによって事故や怪我に遭ってしまったとクラスメイトたちから糾弾されてしまう。

 ヘルロウは天使の皮を被った悪魔で、天使や人間たちをクラフトで苦しめていたという濡れ衣を着せらてしまった。


 クラス委員長よりヘルロウに下された裁きは、『天国(エクスペルド・)追放(フロム・ヘヴン)』。

 それは通称『堕天』と呼ばれ、天使としての権限や能力をすべて剥奪され、地獄に追放されてしまうというものだった。


 処分は即日履行され、ヘルロウは天国と地上で77日間ものあいだ引き回しにされたあと、地獄に墜された。


 堕天した天使というのはほとんど助かる見込みはないのだが、ヘルロウは奇跡的に『賽の河原』で再び息を吹き返す。

 彼はなにもかも失ってしまい、ただの人間同然になってしまった。


 しかも地獄という、最悪の場所に取り残されてしまった。


 しかし少年は挫けなかった。

 何もない地獄を「宝の山だ」と言い切り、常人にはゴミ同然のものを集めて、得意の『クラフト』で再出発を図る。


 ヘルロウは、自らの手によって生み出されるクラフト……すなわち『ヘル・クラフト』で、絶望のどん底と言われていたはずの地獄を、少しずつではあるものの、より良いものへと変えていく。


 本来は敵であるはずの鬼たちを仲間にし、ついには地獄の総本山である一角の『等活地獄』をも密かに手中に収める。


 ヘルロウは決意していたのだ。

 『ヘル・クラフト』で、この貧困と絶望に満ちた地獄を、健全なる場所に変えてやると……!


 見た目は14歳くらいの少年。

 天使は加齢が遅いため、すでに千年以上も生きている。


 この世界における天使というのは純白を好み、清廉で潔癖なものとされているが、ヘルロウは真逆。

 天使のユニフォームであるキトンはペンキで汚れ、髪や翼も手入れをしていないのでボサボサ。


 性格は長く生きているわりには尊大ではなく、ぶっきらぼうではあるが気さく。

 相手が天使であれ人間であれ、困っている人がいると分け隔てなくクラフトで手助けをする。


 それとは逆に、長く生きているわりには異性との接し方がおかしいところがある。

 ピンキーにサイズがピッタリの水着をプレゼントして引かれたり、かと思えばアローガの熱烈アピールにも気付いていない節がある。


 また出世欲なども皆無。

 天使だった頃には天国や地上で多くのクラフトを行なってきたのだが、自分の手柄を喧伝しなかったので、天使としての階級は最下位のままだった。


 彼の功労が知れ渡ることはなかったのだが、その利便性においては天国においても地上においても欠かせないほどに広まっていた。


 ヘルロウが堕天したあとは、天国でも地上でも手のひらを返したように弾圧。

 彼の創造物までもを『悪魔のクラフト』と呼び、見つけ次第処分するような風潮ができあがってしまう。


 しかしヘルロウの創造物は、天使にとっても人間にとっても代替の効かないものばかり。

 それらを破棄してしまったせいで、あちこちで悲喜劇が繰り返されることに……!



--------------------地獄にいる者たち

●ピンキー

 『賽の河原』の番人であったメス鬼。

 鬼としての階級は最下位の小獄(しょうごく)級。


 ヘルロウに『供養塔』を完成させられてしまい、仲間にならないとこれからも供養塔を創るぞ、と脅されて仲間になる。


 ピンク色の肌で、頭には一本角。

 見た目は高校生くらいで、まだあどけなさを残す顔立ちの美少女。

 シルバーグレーのロングヘアを頭蓋骨のヘアクリップでポニーテールにしている。


 鬼というのは人間よりも身体が大きいため、地獄では小さいほうの彼女でも身長は180センチ近くある。

 そして身体つきはナイスバディの者たちが多い。彼女も例に漏れず、豊満な身体を虎縞のビキニに包んでいる。


 性格は無邪気で好奇心旺盛。

 トラブルを好まない穏やかな性格ではあるが、趣味は格闘技と活発なところもある。


 仲間の鬼たちの中では、唯一の常識人かもしれない。



●ミヅル

 『賽の河原』の番人であったオス鬼。

 階級は小獄(しょうごく)級。


 ピンキーと同様、脅されてヘルロウの仲間になる。


 水色の肌で、頭には一本角、ライトパープルの短髪。

 見た目はピンキーと同じく高校生くらいだが、大人びた感じのクール系のイケメン。


 オス鬼はメス鬼よりもさらに高身長で、彼も身長190センチほどある。

 そして身体つきはマッチョが多く、彼も引き締まった痩せマッチョの身体を虎縞のパンツで引き立たせている。


 全てを見通すようなシャープな瞳に、スクエアのメガネをかけている。

 ちなみにそのメガネはテンプルが頭蓋骨の形をしている。


 口調は冷静沈着で理知的。

 全体的にインテリジェンスでスマートな印象を与えるが、事あるごとに披露される知識はほとんどが間違っている。


 またなにをやらせてもうまくできないので、いつもはピンキーがフォローしていた。

 彼女とは恋愛とは程遠い関係にあるようだが、不思議といいコンビになっている。



●ダーツエヴァー

 『三途の渡し』の番人であるメス鬼。

 階級は大獄(たいごく)級。


 身長1メートルちょっとの幼女で、ショートカットの頭には垂れた犬耳のようなふたつの膨らみが乗っている。

 その耳のような箇所は感情に合わせて動き、驚いたり興味深いことがあるとピンと立ち、怒っていたり怯えていたるすると斜めになる。


 服装は派手な色合いの矢羽根があしらえられた浴衣に下駄。

 地獄の鬼というよりも、縁日で遊ぶ子供のようないでたちをしている。


 小さくて幼い鬼というのは地獄でも珍しく、また地獄に来た亡者が最初に出会う鬼でもあるので、かなりの有名人。

 200円を貰って、亡者たちを三途の川の向こうに送る仕事をしている。


 お金を払うのを渋ったり、また払うお金を持っていない亡者に対しては、相手の持ち物や着衣を瞬間移動させる能力を用い、強引に奪う。

 そうして手に入れた渡し賃は、宝物である豚の貯金箱に入れて大切に保管してある。


 性格は子供らしい無邪気さで素直であるが、思い込みが激しく、見た目でものを判断する。

 そのため食べ物の好き嫌いが多く、魚は気持ち悪いといって食べようとしない。


 ずっとストローとふたりっきりで暮していたが、突如訪れたヘルロウにサツマイモを振る舞われ、そのおいしさに感激。

 すっかり懐いてそのまま仲間になった。


 嬉しいときには「えばーっ!」、嫌な時には「だーっ!」と叫ぶ癖がある。



●ストロー

 『三途の渡し』の船頭。

 といっても鬼ではなく、藁でできた『魔導人形(ゴーレム)』。


 末端に配備されていたため、手抜きの作りのうえに整備もされていなかったので、ヘルロウと出会ったときには瀕死の状態であった。

 しかしヘルロウが手を入れることにより、配備された時以上の性能を発揮できるようになる。


 喋る能力は与えられていないので無口であるが、振る舞いは紳士そのもの。

 いつもダーツエヴァーと一緒にいて、ボディーガード兼遊び相手になっている。



●アローガ

 地獄の総本山にある八大地獄のひとつ、『等活地獄』の番人。

 階級は権獄(けんごく)級。


 黒髪のロングヘアに、薄い藍色の肌をしている。

 雅な顔立ちで、切れ長の目と泣きボクロが色っぽいメス鬼。


 仕草も言葉遣いも上品。

 京美人を意識しているのか、語尾に「どす」を付けて喋るが、あくまで真似ているに過ぎないで不自然さは拭えていない。


 ヘルロウの策略によって等活地獄へおびき寄せられ、仲間たちの連携で丸裸にされて敗北。

 その見事な手腕に、鬼ながらにしてヘルロウに惚れてしまう。


 ヘルロウには事あるごとに熱烈なアプローチをし、ピンキー以上のナイスバディで誘惑をしているが、ヘルロウにはまったく相手にされていない。



●ゴルバ

 地獄の総本山にある八大地獄のひとつ、『等活地獄』の番人。

 階級は権獄(けんごく)級。


 いかにも鬼といった鬼瓦のような顔つき。

 身体も鬼のなかでもひときわ大きく2メートル以上あり、ボサボサの髪を後ろで乱雑にひとまとめにしている。


 野武士のような風体だが、思想や喋り方も武士を意識しており、語尾に「ござる」を付ける。


 ヘルロウの策略で等活地獄の外におびき出され、ヘルロウと対峙している時に、仲間であったはずのアローガから不意打ちをくらい敗れる。

 そこからはヘルロウの懐の広さに感銘を受け、家臣を名乗るようになった。


 仲間の鬼のなかでも力持ちで、戦闘力も高い。

 根性論が大好きで事あるごとに振りかざそうとして、ヘルロウにたしなめられている。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 「〜、天使にとっても人間にとっては〜」となっていますが、「〜、天使にとっても人間にとっても〜」ではないでしょうか。 又、「地獄にいる者たち」の階級が書かれていないのは、話が進むにつれて…
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