表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アーレンと仲間たちの旅は、へんてこな武器から始まった  作者: 凩冬馬


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

73/84

第73話 夜明けの合流、伝説の背中

夜明け前の薄闇。

裂け目へ向かって先行していた鬼影衆は、

地底人の偵察部隊六名と遭遇した。


地底兵たちは鬼影衆を見つけるや否や、

一斉に透明化する。


だが──

エイリンは涼しい顔で言った。


「……来るぞ。」


鬼影衆は慣れた様子で、

気配の揺らぎだけを頼りに刃を振るう。


金属音すら響かない。

ただ、影が走り、刃の走る音だけが残った。


数分後──

地底兵たちは全員、地面に倒れていた。


「これでやつらの“目”は塞がれたな。」


エイリンは仮面越しに微笑み、

裂け目へ向けて歩を進めた。


一方その頃、アーレンたちは夜明けとともに野営地を引き払う準備をしていた。


ガルドと地底兵たちのために、

分厚い天幕が張られ、太陽光を遮っている。


給仕が食事を運び、

鬼丸も天幕の下で配膳を手伝っていた。

地上人の食べ物に、地底兵たちは興味津々だ。


「……うまいな、これ。」

「こんな味、地底には無い……!」


鬼丸は一緒に食事をとりながら、ガルドに笑いかけた。


「久しぶりに地底エビが食べたいです……」


ガルドは豪快に笑った。


「すぐに食えるさ。

大神官から地底を解放すればな!」


二人は笑い合い、

周囲の兵士たちもつられて笑顔になった。


昼前。

地平線に白雲の旗が見えた。


「白雲本隊だ!!」


兵士たちの間に大歓声が広がる。


アーレンはその中に、

ひときわ目立つ白髪の老人が歩いているのを見かけた。


鎧もつけていない。

だが、ただ立っているだけで圧倒的な存在感がある。


(……あのおっさん、ただ者じゃない……)


アーレンが見とれていると、フレドリックが声をかけてきた。

「白雲の軍勢はここで一旦小休止だ。その後、すぐに出立する。

アーレンたちは前方の警護に回ってくれ。」


「おう、まかせとけ!」


アーレンは数名の兵を連れ馬を進め、

野営地から少し離れた場所で監視を続けた。


今までのパターンで考えると、昼間なら安全。だが、油断はできない。

ここはもう敵地だ。


裂け目までは、ここから馬で二時間ほど。

大きな戦いが予想される。


アーレンは手綱を握る手に力を込めた。


(……いよいよだ。)


空は青く澄み、

風が荒地を渡っていく。


アーレンは静かに天を仰ぎ、

勝利を祈った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ