4 裏話
〜棒人間視点〜
あの後、
勝手に生き返らせられて、真っ白い空間に飛ばされた。
……聞いた意味なくね?
別に生き返ってやりたいことがある訳じゃないんだけど。
女神さまは、「今生き返っておかないと、後で絶対後悔しますから!」って言ってたんだけど。
死んだから、もう頑張らなくても良くなったと思ったのに……頑張るって何を?
とにかく、死んでアイツとダラダラしたい。
……アイツ? 誰だ?
(アイツのことなら、後で説明しますので。死んだら説明しませんよ? あと、まだ生き返ってないですから、死ねませんよ?)
こっ、こいつ頭の中に直接!!
(今回も時間がありません )
おいおい、女神さま。渾身のネタはスルーかよ
(時間がないので無視します)
でも、ちゃんとぼやきには反応してくれるんだ
(そ、それでは説明申し上げさせていただきます)
動揺して敬語おかしくなってるぞ。でもそういうとこも可愛いな
(さ、先ほど渾身のネタと言っておられましたが、身の渾を詰められても無意味です)
???
(今、あなたは魂だけで存在しているので、身ありません)
!! !? ??
(急に記号だけで会話しないでください。説明しにくいです)
・-・--・・-・・-・・-・-・--・-・・-・・---・・--・・-・-・--・・・-・・・----・・・--・-・--・-・--・・-・-・・----・・・
(……モールス信号しか喋れなくなる呪いをかけますよ)
……それもいいかもしれないな。楽しそうだ。
(……今から行ってもらう事柄には支障をきたしますから、呪いは掛けませんが。肉体の件も支障をきたすので、こちらで構築させてもらっています)
なんだ、呪いはくれないのか……まあいいか。それよりもどんな体かな?
……………………おい。これ↓はねぇだろ。
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どっからどう見ても、棒人間だぞ。みろよ、この手足、スイカ大の頭を支えられそうにないぞ。
(仕様です。文句はお父様にお願いします。あの人、げらげら笑いながらその体創っていたので)
──いつかあの筋肉ダルマ殴ってやる。
(…… 。 こほん。この後、ここにメイドが来ます。その方に適当でいいので、意味深なことを言ってください)
本当に適当でいいのか
(ええ。ただし、これだけは言うようにしてください)
なんだよ? 普通こういう時禁止項目じゃないか?
(『願い事は吸血鬼が眠る部屋―――その隣の仕事部屋にある両袖机。左側下から二段目の中から始まる』とおっしゃってください)
無視か……あとなげえな……よし、覚えた。
(あと二、三回は聞き返されるものだとばかり思っていましたから、少し驚きですね)
バカにしてる?
(い、いえ、普通こんな長い文章はすぐ覚えられないですから)
(それはともかく、そろそろやってきますので。お願いしたこと、よろしくおねがいしますね)