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メイド共観察日記~それを編集して小説に~  作者: ナレーショナー: [データ削除済]
第0章 終わりを告げる夜明けの暁
15/27

14 立場逆転 ~なんだかんだ言って心配してる~

前回のあらすじ

あくまで天使のナレーショナーがひどい目にあった。

~ニルソニア視点~


まったく。

ローゼが気絶するなんて誰も思わないじゃない。

そりゃあ、十年間一緒にいた私の配下なんだから、トラウマぐらい把握しているのが普通なんでしょうけど、初めて会った頃のローゼは何をしてもほとんど反応がなかったから、これほどとは知らなかったのよ!


「ハァー。落ち着きなさい、自分自身に腹を立てても仕方ないじゃない」


察してあげられたかもしれない、なんてすぎた可能性は考えるだけ無駄。

それより今は、私のベットで横になっているローゼに、看病といったらおかしいけれどそれに近いことをしましょうか。

といっても、どうすればいいのかしら?

私されたことはあっても、したことはないからよく分からないのよね。

う~ん、図書館に看病についての本、置いてあるかしら。

この屋敷の本って吸血鬼ぐらいしか読まない内容の本が多いから。

うまく全身の血を絞り出す方法とか、血料理のアレンジ集とか。

ま、行ってみれば分かるわね。



    †     †     †



まさかこんなに早く見つかるとは、ね。図書館にあるテーブルの上に置いてあるとは驚きだわ。

……誰かが置いてくれた? まさかね。……私以外、誰もいないわよね、、、。

不安になってきたわ。ローゼのこともあるし、戻ろうかしら。

部屋でも本は読めるし。本当は図書館から本を持ち出してはいけない決まりなんだけどね。

うん、そうと決まれば、さっさと戻りましょ。


ドサッ!


あら、立ち上がった拍子に本を一冊、テーブルから落としてしまったわ。

あれ、この本タイトルが書いてないわね。

ちょっと見てみようかしら。


ペラ。


「~~~~~~~~~~~~~~~ッッッ///」


ナニコレ?! 本当にこれ何?!

裸の女の人がいっぱいで、お、お、男の人と~~~~///

た、(ただ)れているわ! こ、これは私が責任をもって処分するわ!

その時まで私が管理するわ! よくって?!



     †     †     †


[キャラ崩れてますよ? 顔真っ赤にして、早歩きで図書館から出ていくところを見ると、よほど恥ずかしかったんですね]


     †     †     †



さて、部屋に帰ってきたわ。

この本はサイドテーブルにおいて、こ、この本はベットの下にでも入れとけばいいかしら。

……ローゼ、うなされてるわね。汗もびっしょり。

これは、お風呂に入れた方がいいのかしら――……


「ハァ」


まったく、何のために図書館まで行ってきたのよ。分からないことを調べるためでしょうが。

え~と、本にはなんて書いてあるかしら。

なになに、

『首にネギを巻き、お、お、お尻の穴にネギを差し込む』

ですって?

本当にこれで楽になるのかしら、人間は。

あ、これ『風邪をひいたときの対処法』だったわ。

こっちが、『寝込んだ時の対処法』ね。

えーと、

『服を脱がし、タオル(ぬるま湯に浸けた後、硬く絞ったもの)で汗を拭き、清潔な服に着替えさす』

『着替えさしたなら、汗をかいて体内の水分が減少しているはずなので、飲み物を用意する』

『※注意:寝ているときに飲ませない。死にます』


……うーん。今、私小さくなっているのよね。具体的には九十cmぐらい。

体も感覚も違うから、体が思うように動かないのよね。そんな私にやれるかしら。

ま、なるようにしかならないわね。


えーと、まずは、ぬるま湯とタオルね。

ぬるま湯は魔法で作って、と。タオルは……脱衣所ね。

おっと、洗面器を忘れていたわ。

このままぬるま湯は、フヨフヨ宙に浮かせといて、タオルのついでに取ってきましょ。

扉を開けて廊下に――さぶっ。冷えるわね。

靴下はいてからの方がよかったかしら。

いえ、取りに行っても今のサイズが無いわね。ローゼに頼まないと。

その配下は気絶しているし。

――まったく、もう。世話のかかるメイドだこと。


「ハァー」


冷たい廊下をペタペタ歩いていきましょうか!



     †     †     †


[翼で飛べばいいのに、吸血鬼らしく。飛ばないとは、内心動揺しているんですね。わかります]


     †     †     †



うぅー寒っ。足の裏が痛いわよ、まったく。

で、洗面器とタオルを持ってきたから、次は服を脱がすわね。

おっと、その前にぬるま湯を洗面器に着水させなきゃ。よいしょ。

それじゃあ、まずはベットの上に乗って、のって、の、って。

……届かない! こういう時、空が飛べたらいいのに――翼あるじゃない!


「ハァ」


何で気づかなかったのかしら。

まあいいわ。思い出したなら、存分に使いましょ。さいわい、翼は小さくなっていないようだし。

よいしょっと。

――まだ、うなされてるわね、ローゼは。

今拭いてやるわね。

あれ、どうやってこの服脱がすのかしら。

この子、時々変なとこにこだわるから、この子以外には理解できないことがあったりするのよね。

私しかこの家いないけど。

ほんとにどうやって脱がすのかしら。

――この。――この!

無理ね。こうなったら力ずくで! ――やぁ!


これでも、彼女は吸血鬼。

その腕力で衣装を力一杯引っ張ったなら


ビリビリ! バツッ! ブチンッ!


当然、破ける。


――あ、やっちゃったわ。ま、まぁ? あとで作り直してもらいましょ。そろそろ衣替えの季節だしね。

――うーわ。私の噛んだ後、乳房にまだ残ってる。あれが気持ち良かったの?

何で私これとお母様を間違えたのかしら。全然似てないわ。

ま、うなされてるし、さっさと終わらせましょ。



    †     †     †



まったく、なんで私が給仕の真似事までしなくちゃならないのかしら。

そういうのは、『ア〇チャーの仕事でしょ』

[赤い悪魔はさっさと聖〇戦争にお帰りください]

そういうのは、ローゼの仕事じゃない。

おかげで、まいごになったわよ。傑作ね。三歳児が自宅で迷子。

この屋敷、二人で住むには広すぎるわ。

掃除できていない部屋もあったし、メイド増やそうかしら。

いえ、文句も、愚痴も、相談も、ローゼが起きてからね。覚悟しときなさいよ!

――っと! おっとっと! 危ないこける!


「――ふう」


危なかったわ。何もないところでこけるなんて。

この体じゃ、激しい運動は出来ないわね。

両手で紅茶が載ってるトレーを持っていることも原因だと思うけどね。

さて、バランス感覚もつかめてきたし、進みま――


――ガアアァァァンンンッ!!!



突如、空間が揺れた。


歩き出すために、一歩を踏み出そうとしていたニルソニアは、顔面からこけた。それはもう、盛大に。

バラエティーなら、3カメ分の映像は流れていただろう。それほど見事なこけっぷりだった。

なお、ティーセットは頭の上に掲げ、死守していた。



いったぁーっ! 何よ今の! ローゼは大丈夫かしら?! 地震じゃないし、魔法攻撃? いえ、今のは()()()()()()()()()()に近かった。だったら――ゆかちべた!

寝っ転がってないで、立ち上がりましょ! 寒い!

むぅ。三歳児の体の体からか、うまく立てないわ。

ティーセットを置いて、ゆっくりと立ち上がりましょ。

ほら、ゆっくり、ゆっくり、


「キャアアァァアァァアアァァアア――――――――ッ!!」


ゆっくりしてられないわ! 飛ぶわよ! 翼を広げて離陸! 

私の部屋までは、たしかこのまま一直線!

見えた! 扉ジャマッ! ええい、

 

「≪開きなさい≫!」


よし! 開いた! 

飛び込んで着地!


「ローゼ!! 大丈――――――――夫………?」


私疲れているのかしら。うん、疲れているのよ。

慣れないことを、慣れていない体でしたから、疲れているのよ。


ああ、だから、

()()()()()()()()()()()()

次回

「初めての戦闘」

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