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左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~   作者: 出雲大吉
第7章

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284/286

第284話 鉱山へ


 そのまま待っていると、支部長が戻ってきた。

 ただ、なんか見たことがあるおっさんがおり、受付で待っている。


「ジーク、待たせたな」

「いえ……町長自らが来られたんですか?」


 どう見てもいつぞやに会った町長だ。


「ああ。そのようだ。かなり食いついていたし、自分の目で見てみたいそうだ」


 へー……暇なのかな?


「もう行かれますか?」


 一応の確認。

 なんか支部長の腰に剣があるし、行くんだろうというのはわかる。


「ああ。お前らはどうするんだ?」

「俺とエーリカとサシャが行きます。他は残って仕事ですね」

「応援を呼ぶくらいに仕事が多いわけだしな。わかった」


 支部長が頷いたので町長のところに向かう。


「町長。ご無沙汰しております」

「お久しぶりですー」

「あ、私は本部で受付をしているサシャです。今は応援で出張に来ています」


 それぞれが町長に挨拶をする。


「ああ。ジーク君とエーリカ君は久しぶり。サシャ君、この町の町長を務めるオスカー・フォン・ライゼンハイマーだ。よろしく」

「よろしくお願いします」


 町長が手を差し出すと、サシャも手を出し、握手をした。


「支部長、このメンツで行くのですか?」


 町長が支部長に聞く。


「ええ。そうなってます。町長、町の外に出たら私の指示に従ってください。魔物が出ても冷静にお願いします」

「もちろんです。あなた以上に心強い人はいませんよ」


 ホント、ホント。

 ものすごく強そうだし。


「必ず、守ります。お前達もいいな?」


 頷いた支部長が俺達を見てくる。


「ええ」

「お願いします」

「気を付けます」


 俺達も頷くと、支部を出た。

 そして、山がある方に歩いていく。


「エーリカ、鉱山は職人通りの奥だったよな?」

「ええ。あの大通りを進んでいけば門があり、そこから鉱山に行けます」


 そっち側の外に出るのは初めてだ。

 もっとも、森の方も最初に魔力草を採取しに行って以来だが。


「支部長、一応伝えておきますが、私は5級国家魔術師なので魔法も使えますよ」

「知ってる。実戦経験は?」

「以前、森に行った際にオークを1匹……」


 エーリカの笑顔に影が……


「それはないようなものだ。素人の魔法ほど恐ろしいものはないし、大人しくしていろ」


 結構な大惨事だったしな……


「わかりました」

「まあ、安心しろ。鉱山の方は軍が巡回しているし、そんなに魔物は出ない。出ても俺の相手ではない」


 支部長、かっこいい……


 俺達はそのまま歩いていき、職人通りにやってきた。


「ジーク君」


 職人通りを歩いていると、町長が声をかけてきた。


「何でしょう?」

「廃品から鉄を抽出する仕事を受けているそうだな?」

「ええ。かなりの量でしたので本部から応援を呼び、現在、作業中です」

「感謝する。国家総動員法を持ち出され、断れなかったのだ。それで今回のような事態になってしまった。私は町長として、制限を設けないといけなかった」


 それはそうだと思う。

 まあいいかと考えもせずに頷いたのだろう。


「いえ、どこもそんな感じのようですし、この町だけ断るわけにはいきませんよ。ただでさえ、戦争と関係ない地なのですから断る理由が難しいです」

「ああ。そう言ってもらえると助かるよ」


 住民はそんなこと思わないけどな。

 それが問題。


 俺達が大通りを歩いていくと、門が見えてきた。

 もちろん、門のそばには門番の兵士がいる。


 そのまま門に向かうと、1人の兵士が近づいてきた。


「町長、いかがなされましたか?」

「鉱山の視察だ。協会のヴェルナー殿が護衛に就いてくれている」

「わかりました。お気を付けて」


 兵士が頷いたので門を抜ける。

 すると、すぐ近くに山々が見え、そこに向かって道が繋がっていた。


「ジーク、坑道に行けばいいのか?」


 支部長が聞いてくる。


「坑道はすでに見つかった後で採掘中でしょう? そこから新たな鉱脈を探してもいいですが、上から場所を探してもいいです」

「ふむ……町長、どうしますか?」


 支部長が町長に確認する。


「まずは坑道の方に行ってみましょう」

「わかりました。では、こちらです」


 支部長が道をまっすぐ進んでいったので俺達もついていく。

 すると、所々に兵士の姿が見え、巡回をしているようだった。

 これなら確かに安心だなと思いながら進んでいき、山のふもとまでやってくると、いくつもの坑道が見え、さらには鉱夫や兵士の姿が見えた。


「へー……いっぱいあるんですね」


 サシャが感心する。


「間歩と呼ばれる洞窟だな。中で採掘をしているんだ」

「ほー……」

「大変ですねー。アデーレさんは来なそうです」


 アデーレなー……苦手なものが多いし、暗いところとか狭いところが嫌かもしれない。


 俺達が見学をしていると、1人の兵士がこちらに気付き、町長のところにやってきた。


「町長、いかがなされましたか?」


 兵士が町長に聞く。


「視察だ。ここの責任者を呼んでほしい」

「承知しました」


 兵士は走っていたのだが、すぐに髭を生やしたおっさんを連れて戻ってきた。


「こちらの者が現場監督をしているデニス殿です」

「ご苦労。引き続き、頼む」


 町長が頷くと、兵士が敬礼をし、仕事に戻った。


お読み頂き、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
アデーレはみみっくに食われるタイプ……っと
探索回は何気に大好物 古きウィズ民として刷り込まれているのかも知れませぬ AC−10をみて裸ニンジャに変換される模様
国家総動員法言い出したのはジークの言う通りなんも考えず通しちゃった言い訳だろうねぇ
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