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招待状

動画が途切れると、

事務所には重苦しい沈黙だけが残った。


誰も口を開かない。


モニターには

再生が終わった画面が映ったままになっている。


最初に動いたのはMaskだった。


「動画データは保存しました。

サーバーも解析していますが……」


キーボードを叩く音だけが事務所に響く。


「やはり経由サーバーが多すぎて

発信元は特定できません。」


Knightが深く息を吐く。


「完全にこっちの動きを読んでやがる…」


Mirageはテーブルに置かれた写真を見つめた。


星宮レイの

イベントで笑う姿や

桜並木で微笑む姿


その笑顔が頭から離れない。


「……絶対に助けるわ」


Mirageが小さく呟くと

それを聞いていたDollも頷いた。


「うん…

きっと怖い思いをしてると思う…

だから、一秒でも早く助けてあげたい。」


湊は拳を強く握り締める。


「全部……俺のせいなんです…」


六人が湊の方を振り向く。


「俺が撮影を手伝わなければ…

俺が場所を止めていれば…

俺が一緒に残っていれば……」


「レイは…」


言葉が続かなかった。


Heroは静かに立ち上がり

そして湊の前へ歩み寄る。


「違う…

この責任は、お前のせいじゃない。」


「悪いのはNoFaceだ」


湊がゆっくり顔を上げると

Heroは真っ直ぐ見つめ返した。


「後悔する時間があるなら

レイを助けるために使うんだ」


その一言で湊は大きく頷いた。


「……はい!」


その時だった。


コンコンと、


事務所の郵便受けから、

小さな音が響く。


全員が察して動きを止める。


Knightがすぐに玄関へ向かう。


「誰だ!」


勢いよく扉を開けたが――

廊下には誰もいない。


あるのは、

一通の黒い封筒だけだった。


中央には白い仮面の紋章があり

差出人の名前はない。


Knightは慎重に封筒を持ち上げた。


「……置き配かよ」


Jokerが苦笑する。


「いや、笑えないって…」


Knightが封筒を事務所へ持って入ってくると

Heroが受け取り確認をした。


「爆発物の可能性は…」


Maskは小型スキャナーで封筒を調べる。


「異常なしです。

盗聴器も発信機もありません。」


Heroは静かに封を切る。


中から出てきたのは、

一枚の黒いカードだった。


白い文字だけが浮かび上がる。


**招待状**


舞台は整いました。

観客も役者も揃っていますよ?


残るのは、あなたたちだけ


開催日は──三日後


会場──コスモライブフェス


ステージ番号 **No.7**


午後六時

遅刻はご遠慮ください。


お待ちしております。


**NoFace**


---


カードの裏には、

一枚の写真が貼られていた。


そこに写っていたのは――


拘束された星宮レイ


そして、その隣には


まだ誰にも知られていない、

もう一人の女性配信者の姿があった。


「……二人目ってこと?」


Dollの声が震え

湊の表情が青ざめる。


Maskはすぐに画像検索を開始した。


数秒後

画面に名前が表示される。


白石優菜 

動画配信者 

登録者約十二万人


「彼女は、昨日から消息不明です。」


その報告に、

Heroは静かに目を閉じた。


「……時間がない」


六人は互いに視線を交わした。


NoFaceは、

CKRを試している。


いや――

これは確実に挑発している。


Heroは壁に掛けられた六つの仮面を見つめ、

静かに口を開いた。


「作戦を開始するぞ!


「今度の相手は、

これまでの犯人とは違う。」


「俺たちCKRに、

真正面から宣戦布告してきた敵だ!」


その言葉を合図に、

六人はそれぞれの持ち場へ散っていく。


三日後に迫る「コスモライブフェス」


NoFaceとの決戦へ向けて、

CKRの反撃が静かに始まった。


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