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副業勇者(仮)  作者: 安居剛
勇者くん 旅に出ようや
26/44

25話 嫁たちの決意

「──ってわけで、ヒソカはまずシャルナークとコルトピを殺したわけよ」


「すげえ…そんなあっさり死ぬんだ……」


「この先の継承戦編はまだ途中だから話せるのはここまでかな」



 詳しく聞かせろとせがまれ、居間に戻った俺は思わず熱が入って結構話してしまった。

 しかし、思った通りすごい食い付きだった。そりゃそうか。向こうでも再開する度に話題になる位だから異世界にいたら尚更だろう。

 元の話を知らない筈のフィックスまで興味津々で聞いていたのがすごい。

 嫁たちは、俺の話す内容についていけないようで終始難しい顔をしていた。



「俺が嘘言ってると思うなら次の時に本物持ってくるけど?」


「いえ、完結する前に持ってこられてもまた気になるだけなんでまだ大丈夫です」


「了解。さて、協力してくれるってことでいいね?」


「はい。勿論、さっき大室さんが言ってくれた条件で、ですけど」


「おっけーおっけー。んじゃ──」


「「「ちょ、ちょっと待った!!」」」


 3人分の喧しい声で遮られる。

 まあ、嫁たちである。


「何?」


「いや、関係ない話を始めたと思ったら、急になんでリントが協力することになってんの!?」


「いや、リントが決めたことだし俺に言われても」


 スパッとそう答えると、今度は3人ともリントに詰め寄った。


「リント、本気でまた旅に出るつもりですか!?」

「あんなよくわからない話にそれだけの価値があるというのか!?」

「冗談よね?せっかく平和に暮らせてるのに……」


 しかし、詰め寄られたリントの意志は変わらない様子。

 嫁たちが頑張って説得しているが、当のリントは「でも、協力しなきゃ読めないから……」の一点張り。

 さらに、あくまでも夜は帰ってくるという条件なので、その辺も説明してリントは意地でも俺に協力すると言っている。

 ジャパニーズカルチャー強し。


 リントの意志が固いと知り、3人は何やら考え込みながら自室へと戻っていった。



「諦めたかな?」


「どうでしょう……?まあ、何と言われようと協力はさせてもらいます」


「やる気になってくれて助かる」


「もちろん、この報酬は大室さんからしか貰えませんからね!まだ色々続き知りたいですから!魔王とかはもう勘弁ですけど!」


「俺は今のお前みたいに欲望に正直な奴の方が好きだよ」




 とりあえず、旅に出る準備を始める事にした。といっても、俺は何も知らないし金も道具も持ってないのでリントとフィックスにほぼおまかせした。

 フィックスが「さっきの物語って途中からだろ?面白いから最初っから話してくれよー」と言ってきたが、それをやるととんでもない長さになる上に中盤とかややこしくてうろ覚えなのでなんとか断った。

 しかし、俺の拙い説明、しかも途中からでも面白さに気付くとはフィックスもなかなか話のわかる奴のようだ。




 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆




 しばらく準備を進めていると、嫁たちが揃って戻ってきた。

 なぜか荷物を持って、着替えもしている。



「……あれ?みんな、どうしたのその格好?」



 リントも不思議に思ったらしく質問すると、3人とも同じ答えだった。



「リントが行くなら、私達もついていきます!」



 ……………は?



 求めてない答えが返ってきた。リントも予想外だったようで、「え、なんで?」と理由を聞いていた。


「夜は帰ってくると言っても、昼間会えなくなっちゃうんでしょ?それなら、一緒に行って一緒に帰ってくればずっと一緒にいられるじゃない」


「魔王を倒す旅のノウハウなら私達も知ってますから、リントとは違う視点からもアドバイスできますし」


「それに、やはり危険な旅になるだろうから、人数は多いに越したことはないだろう?」



 用意していたかの様に食い気味に答えられ、リントも「そ、そう……」とたじろいでいる。



 もっともらしい理由を並べていたが、結局一番重要なのは最初に言った理由で、愛する旦那様と片時も離れたくないってだけだろう。

 ヘドが出ますね。


 嫁たちはこちらに向き直り、当然のように挨拶してきた。



「というわけで、よろしくねアキラ」

「昼の間だけですけど、お手伝いさせていただきます」

「まあ、レベルが上がるまでは私達に頼るといい」



 俺の答えは当然決まっている。
















「え、普通に嫌なんだけど。来なくていいよ」



「「「なんでよ!?」」」



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