表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暁のエーヴァルⅠ〜その手は、狂騒を鎮めるために。〜  作者: かとくら(かず)
第二章 鷹宮編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/30

第二十五話 美雨の気づき

第二十五話

通された部屋は、とても豪華だった。

 ベッドもふかふか、部屋の大きさもとても広く、二階なので広大な庭が見渡せる。


 俺は部屋に荷物を置く。


「美雨、お兄ちゃんはちょっと稽古に行ってくるから、ここでおとなしく待ってて」


 ベッドで遊んでいる美雨に話しかけた。


「美雨も行くよ?」


「え?いやいや!危ないからここにいて!」


「遠くから見てるだけだから!」


 妹にそう押され、しぶしぶ連れて行くことにした。



 ――――――――



 俺たちは練習場である裏庭に向かった。


「なんかこの感じ……お父さんとの稽古を思い出すね!」


「嫌な思い出だよ。どれだけしごかれたか…」


「でも、そのおかげで今があるんでしょ?お兄ちゃんがいなかったら、私達どうなってたか分からなかったんだよ?」


 ……九歳にしてこの洞察力。やっぱり神代の「神事」を継ぐ血筋は伊達じゃないな。


「それに、今のお兄ちゃん。あの日、誰にも言えずに一人で戦っていた時より、ずっと生き生きしてるよ」


「いや、そんなわけないだろ?いつも命がけなんだからさ」


「そうかなぁ〜?」


 美雨がニヤニヤしながらこっちを見てくる。


「〜〜!ほら!早く行くぞ!」


「はーい!」



 ――――――――



「遅いですよ、隊長。……おや?美雨さんも一緒ですか」


「すまんな。どうしてもついていきたいっていうもんだからさ」


「おお!美雨ちゃん!さっきぶりだけど久しぶりだなぁ〜!大きくなったんじゃないか?」


「それって、会ったときに話すことだと思うよ。鬼塚お兄ちゃん。あと、一年だけでそんなに大きくならないよ!」


 鬼塚は、親戚のおっちゃんのような発言をして、美雨を困らせている。


「鬼塚、悪いが少し美雨に付き合ってやってくれ」


「え?いいのか?訓練しないといけないんじゃ……」


「俺が先に鷹宮と訓練しておくよ」


 鬼塚が了解サインを出し、俺は鷹宮の元へ行った。


「さて……。で、俺は何をすればいいんだ?もちろん考えてあるんだろ?」


 鷹宮が勿論というような顔で頷いた。


「もちろんですよ。今から隊長には、銃弾を避けてもらいます」


 …………こいつは何を言っているのだろう。


「ごめん、理解できなかったわ。もう一度言ってくれるか?」


「今から隊長には、銃弾を避けてもらいます」


「お前何言ってんの?死ぬよ?」


 鷹宮は冗談っぽく笑う。


「冗談なわけがないでしょう?隊長なら、体の数カ所に風穴があいても、死にはしないでしょうし」


「俺を人外呼ばわりするな」


「では、もう始めますよ」


「はっ?ちょっとまっ――」


 合図と同時に、鷹宮は重力を無視したような動きで後方に跳躍した。

 その手には、およそ訓練用とは思えない重機関銃。

 背負った大容量の弾倉から、給弾ベルトが飢えた蛇のように蠢いている。


 そして、大量の弾丸が振り注ぐ。


 やるしかなさそうだな。


「――久しぶりだなぁ。この感じ。まるで昔に戻ったみたいだ」


 腰に差していた刀に手を添える。


「父さんと似たようなことをしやがって」


 肺の隅々まで酸素を送り込み、極限まで神経を研ぎ澄ます。

 視界から色が消え、振り注ぐ弾丸の軌道だけが、黄金の線となって脳裏に刻まれた。


「父さんに鍛えられた俺を、甘く見るんじゃねえぞ?」


 息を吸い、その言葉を発した。


「――能力併用!!――必刀奥義・『桜花爛漫』!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ