増援
襲い来る。
異常な数の子蜘蛛たち。
圧倒的な――数の暴力。
迫る。
埋め尽くされる。
逃げ場は、ない。
その時――
グェェェェェェ!!!!!!
空を裂く、雄叫び。
上空から、響き渡る。
「――!?」
誰もが、顔を上げた。
次の瞬間。
ダンッ!!
ドンッ!!
ズンッ!!
次々と――
巨体が、降り注ぐ。
七面鳥。
七面鳥。
七面鳥。
群れ。
その数――圧倒的。
上空を埋め尽くす影。
「あれは――!」
ネクトリアが、叫ぶ。
「食材ママ!!」
巨大な母鳥が、翼を広げる。
その瞬間。
ヴェスピナが――笑った。
ニヤリと。
「収穫祭の続きといこうぜ!!」
槍を構える。
「食材!!」
グェ!!!
応える咆哮。
次の瞬間。
蜘蛛の波を――
食材が、引き裂いた。
蹴散らす。
踏み潰す。
薙ぎ払う。
だが――
背後から。
包み込むように。
蜘蛛の群れが、押し寄せる。
「オラァ!!!」
ヴェスピナが、吠えた。
その手から――
巨槍が、放たれる。
轟音。
一直線。
蜘蛛の群れを――貫く。
弾ける。
砕ける。
潰れる。
腹部。
頭部。
脚部。
すべてが――吹き飛ぶ。
串刺しすら、許さない。
ただ、破壊。
その光景を見て――
食材の目が、ギラリと光る。
地面に、足を打ち込む。
軸が、沈む。
振り返る。
そして――
グェ!!!!!
咥えた。
飛来する槍を――そのまま。
次の瞬間。
槍の勢いをそのままに。
高速回転。
暴風。
周囲の蜘蛛が――一斉に裂ける。
飛び散る。
崩れる。
そのまま――
槍を、投げ返す。
バシィ!!
ヴェスピナが、受け取る。
笑う。
「やっぱお前は、ただもんじゃねーな!!」
グェ!!
食材が、羽を広げる。
誇るように。
決める。
それに続くように――
他の七面鳥たちも、同じポーズを取った。
一瞬。
戦場に、不思議な一体感が生まれる。
「ネクトリア!!」
ヴェスピナが叫ぶ。
「イレアをなんとかしてやってくれ!!」
「う、うん!」
ネクトリアが駆け寄る。
(ママも……みんなも……食材も元気になってる……)
胸の中で、確信が芽生える。
(ひょっとしたら――)
手をかざす。
慣れた動き。
リンゴを、創り出す。
淡い光。
小さな、奇跡。
「イレア!これ!」
口元へ。
一口。
わずかな沈黙。
そして――
柔らかな光が、イレアを包む。
じんわりと。
優しく。
「これは……」
「やっぱり!!」
ネクトリアが、笑う。
「元気になるリンゴだ!!」
その間にも――
戦場は、荒れ狂う。
ヴェスピナ。
そして、七面鳥部隊。
子蜘蛛たちを――次々と蹴散らしていく。
押し返す。
制圧する。
だが――
その時。
ドドドドドド……
低い振動。
足音。
奥から。
鉄格子の向こうから――
響いてくる。
止まらない。
増えていく。
「……おい」
ヴェスピナが、呟く。
「まだ……増えんのかよ……」
今回も読んでいただきありがとうございます!
増援が来た!と思ったら、まさかの“相手”も増えてくるという……。
食材とヴェスピナの連携、書いていてとても楽しかったです。
あの槍キャッチからの回転は、個人的にもかなりお気に入りのシーンです!
そしてネクトリアのリンゴですが、これもうチートアイテムかもしれませんね……。
今後どうなるのか、自分でも楽しみに書いています。
まだまだ状況は予断を許しませんが、次回も全力でお届けします!
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