表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/12

一章 7話

ようやく更新です。お待たせいたしました申し訳ございません!


「こ、これは……?」


眩く光る球体を見つめ思わず呟く。近くにいる二人に目線を向けるが二人は驚きの表情で俺と同じように食い入るように見つめていた。

戸惑い辺りを見回しているうちに段々と光が収まって行く。やがて完全に輝きが無くなると、ボンヤリとフラフラ揺れる光が玉の中で文字の形を成した。


名前 リン ミヤマ


職業 無し Lv-


スキル 異界の狩人 Lv1


玉の中に現れたのはこんな感じの内容だ。名前と職業とスキルのみ表示された。てっきり体力とか攻撃力とかが見られるものだと思ったが、違ったようだ。


「どう? 自分のスキルが分かったかしら?」


背後からアーリィから声が掛かる。


「ああ、分かった」

「自分のスキルを認識できれば、後は念じればどんな能力なのかは簡単に分かるわ」

「へぇ、そうなのか」


試しに頭の中で念じる。


〈異界の狩人〉

固有オリジンスキル。異界人のみ習得可能。


…………え、これだけ? いやいやこれだけじゃなんなのか分からないだろ! 不親切にもほどがあるぞ!


「どう? 使い方理解できた?」


何故か目を輝かせながらアーリィが聞いてくる。


「うん、いや、ちょちょっと待って」


流石にこれだけじゃないはずだろ、そう思いなんとか追加で情報を引き出せないかとひたすら念じた。それが功を奏したのだろう、次の説明が出てきた。


〈異界の狩人〉Lv1

狩人の基礎知識 Lv1

身体強化 Lv1

熟練度ブーストLv1

取得経験値減少 Lv10

インベントリ Lv1


「どぉわっ!?」

「わっ!? ど、どうしたの?」

「い、いや、なんでもないよ」


なんとか取り繕って追加で出てきた説明を読む。


狩人の基礎知識 Lv1

全ての武器に適正を持つ。常時武器装備時、全能力値ALL10%上昇。更に討伐した対象の素材を一つ獲得する。

身体強化 Lv1

常時全能力値ALL5%上昇。

熟練度ブースト Lv1

全てのスキルに対して熟練度値常時2倍。

取得経験値減少 Lv10

常時取得経験値1/20になる。

インベントリLv1

狩猟で得た戦利品を一時的に保管できる。


「わーお……」


何だこれ。ほぼチートじゃね? 武器装備時ってことは武器さえ持てば能力1割増しとかヤバいだろ。デメリットは〈取得経験値減少〉だけだし……。

いや、それすらデメリットじゃなさそうだ。〈熟練度ブースト〉のお陰で低レベルなのにハイレベルな技を覚えることができるじゃないか!


「……ン、」


それだけじゃないぞ、〈インベントリ〉とかいうスキルなんて俗にいうアイテムボックスって奴だろ? 至れり尽くせりだなオイ!


「…リン、」


むぅ、しかしここまで色々あると試したいな。でもイマイチ俺自身の実力も分からないし、これはアーリィに聞いてみるべきか?


「リンッ!」

「わっ!? 何何?」


耳元でアーリィが大声をあげたので驚いた。


「何じゃないでしょ!? 何回も呼んでるのにちっとも反応しなかったのよ?」

「あ、そうなのか。ごめん、ちょっと考え事してたよ」

「? 考えごとって?」

「うん、どうやら俺のスキルって戦闘系みたいなんだよね。だからどこかで試したいんだけど、この近くにいい所ないかな?」


アーリィは少し顎に手を当て可愛らしく、うーんと唸るとすぐに顔をあげた。


「そうね、それなら《スライム草原》が一番かしら」

「お、俺でも行けそう?」


少し不安を覚えて尋ねるが、アーリィはなんてことない返事を返す。


「大丈夫よ、リンくらいの年齢だったらLv1でも余裕よ!」

「そうなの? なら大丈夫かな」


一応安全の確認も取れたことだし、早速案内してもらおうかな。


「アーリィ、今からでもその《スライム草原》に連れて行って欲しいんだけどいいかな?」

「別に良いわよ。じゃ、早速行きましょうか!」

「うん、お願いするよ」

「アーリィ、気を付けてね! 怪我なんかしちゃダメだよ!?」

「マリー、心配ありがとね、気をつけるわ」


そう言ったアーリィの瞳には絶対に怪我をすまいという確固たる意志が見て取れた。


ーーーーーーーー


「さて、着いたわよ。ここが《スライム草原》よ」

「おー、ここが《スライム草原》か」


そう感嘆の声をあげる俺の視界には、見渡す限りの半透明の何かがわんさと存在していた。

ヌルヌル、ぷよぷよとその身体と言うべき部分を揺らしながらズルズルと移動する物体、説明されるまでもない、これが『スライム』なんだろう。


「確かに《スライム草原》だな」

「でしょ? でもあまり驚かないのね。初めて見る人は大体大声をあげて『気持ち悪いぃ!!』とか言うのに」

「いやそこまでじゃないけど十分驚いてるよ」

「ふーん? 私にはそうは見えないけどね」


そう言ったアーリィの表情はどこかつまらなそうだ。よっぽど俺が驚き声をあげるのを楽しみにでもしていたのだろうか。


「ははは、まぁとりあえず早速試し打ちしようかな」

「あ、なら私も魔法の練習しておこうかしら」

「え? ここら辺には訓練場とかそういった設備ってないの?」

「無いわね。だから何か技術の練習や魔法の修練とかしたかったらここじゃ全て実戦で賄うのよ。まぁ、街や都市になら普通にあるんだけどね」

「ふーん」

「ま、そういうことで私も練習してくるから1時間後辺りにここに集合しましょう。流石にこの辺りのスライムと戦闘しても死ぬことはないでしょうから」

「分かった、じゃあ1時間後に」

「ええ」


会話を終えた後アーリィは十数匹のスライムの群れへと駆け出していった。


「さて、俺も始めようかな」


そう言って俺は帯剣していたショートソードをスラリと抜剣した。いや、流石に素手で魔物狩りとかするわけないだろ? しかも仮にもここは異世界だしな!

と言うわけで俺はアーリィ宅からアーリィのお古でもあるショートソードを拝借してきていたのだ。


初めて本物の剣を持った手にジワリと汗が滲む。日常で使う包丁などの刃物とは全く違う、完全に敵を屠ることを目的とした武器だということを改めて感じさせられた。

しかしそれは同時に俺の身体に確かな高揚感を与えた。

試しにショートソードを軽く振る。


「ふっ」

ヒュッ


軽く風を切る。念の為ともう数回剣を振った。


「ふっ、はっ」

ヒュッ、ヒュッ


一振りする毎に軽くない重さが腕に伝わった。


「よしっ」


気合いを入れて剣を握り直す。確かに握っているはずなのに、まるで感触を感じないほど硬く握った。

気合いを入れたところで、俺は一番近くにいた半透明だが、水色の体を持つスライムに斬りかかった!


「うおおおおおおッ!!」

ザシュッ!


大きく袈裟斬りをするとスライム状の飛沫が飛び散った。だが、倒せていない。プルプルと何でもないように体を震わすスライム。そしてとある部分で目が止まった。


「……そっか、スライムには『核』があるはずなんだよな。それを狙わないと…!」


そう、スライムならば弱点となる『核』 が存在するはず。俺の目に留まったソレは『核』ではないのだろうか。そう思った俺は再び剣を握りしめた。

次は仕留める——

そう心に決めた瞬間、スライムが鈍重な動きから突如としてその身体をグネらせながら突進を繰り出した。

その一変された動きに気を取られ完全に不意をつかれた俺は激しく突き飛ばされた。


「くぉっ!?」


受け身も取れず無様に地面に転がる。


「ゲホッ、ゴホッゴホッ!!」


あの柔らかな身体で攻撃されたとは思えない痛みが俺を襲う。痛い、普通に痛い。でも、耐えられない痛みではなかった。


「…のやろぉ!!」


立ち上がって今度は俺がスライム目掛けて突進する。


「くらえッ!」


勢いに任せ、前に突き出した剣を今度は寸分違わず『核』と思わしき場所へと突き刺した。


「………!!!」


見た目通りスライムには声を出す器官が無いのだろう。スライムは断末魔の代わりだとばかりに激しく震えたかと思うと段々と、静かに溶けるように原形を失わせた。


「はぁ、はぁ……ふぅ」


見てくれはただの水溜りにしか見えない。しかしこれが、スライムが()()()と言うことなのだろう。

俺は自身の得物の先にスライムの核が刺さりっぱなしだということに気付いた。


「やっぱりこれが『核』なんだな」


よっ、と腰を下ろし一息ついた。そしてスライムの『核』をしげしげと見つめた。

見た目はつるつるとした完全な球体だ。大きさも重さも野球のボールくらいだろうか。握ってみると少し柔らかいみたいだ。ニギニギするとちょっと気持ちいい。


「……あー、もう帰りたいなぁ」


まさか初戦で……いや初戦ではないが、ここまで苦戦すると思わなかった。結構労力もかかったし。

痛い思いまでしての成果がこの玉っころだしな。


「ったく、スキルの試し打ちだったのに結局出来てないしなぁ」


ボンヤリと呟くそんな俺の視界にのそのそとスライムが遠慮無しに入り込んできた。


「……あー、ったくもう一回やるか!」


ほっと、勢いをつけて腰を上げる。ついでに握っていた戦利品の『核』を剣と一緒に借りた鞄の中に放り込んだ。

そしてそんな俺の視界の中を相変わらずスライムがのそのそと草原をのんびり這っている。

そんなスライム目掛け俺は先程と同じように勢いに任せて『核』目掛けて剣を突き出した。


「せりゃッ!」

ドスッ、ブチィッ

「うぉっ!?」

「………!!?」


不意をついた俺の突撃は見事『核』を貫いた。そして勢いに乗った俺の一撃は『核』ごとスライムを貫通した。そしてそんな俺はその身体をどっぷりと頭の先から爪先までスライムの身体に浸からせた。

だがそれも一瞬の出来事で、数秒もしないうちにスライムは死に絶えた。


「これは……」


今、俺は自身の身体に違和感を感じている。いや、身体に付着したものも大分俺の身体に鳥肌を立たせる原因になってはいるがそれじゃない。

俺は何となく、本当に何となくその場でジャンプしてみた。


「お、おぉ!?」


軽くジャンプしただけなのに俺の体は自身の身長の約3分の1ほどの跳躍をしていた!


「こ、これはどうだ!?」


その場から軽く走ってみる。軽くなのに普段の自分の全力疾走のような加速があった。

そんな現象を起こしうるスキルが確か俺の中にあったはず!

半ば確信を抱いてスキルを念じる。やはりそうだ!


「〈身体強化〉のレベルが上がってる!」


そう確認できたやいなや俺の心に火がついた!


「こんな簡単に強くなるならやるしかないだろ! おっしゃー!!」


こうして俺は次なる獲物を求めて走り出した。



ここから主人公を飛躍的に強化します。どこまで強くなるかは作者の加減次第ですね!


ごめんなさい、作者って私ですよね。頑張らせていただきます、ハイ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ