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拾われたのは俺の方だった  作者: Aramaki_mai
名前のある部屋
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7/13

第7話 犬の養子

挿絵(By みてみん)

その日の工場は、いつも通り油の匂いでいっぱいだった。


鉄板を置く音、台車の車輪、奥の機械の低い唸り。レオンは流れてくる部品を受け取り、決まった棚へ置く。手は動いているのに、頭の中では別のものが順番待ちをしていた。


毛布。寝る場所。正式な預け先。役所の再確認。


それから、ミラの皿。


今朝、ミラは起きてすぐ棚を見た。欠けていない皿が朝になってもあることを確かめ、昨日より少しだけ力を抜いてパンを乗せた。洗ってもなくならなかった、と言った声は、まだ完全には安心していなかった。


レオンは部品を置きながら、昨夜の音を思い出した。


皿が机に当たった音。ミラの肩が上がったこと。自分が先に皿ではなく、ミラの手を見たこと。


隣の工員が声をかけてきた。


「おい、部品を眺める仕事に変わったのか」


「悪い」


「父親は考えることが多いって顔してるぞ」


「父親じゃない」


「じゃあ何だ」


レオンは少し詰まった。


養父、と言えばそうなのだろう。保護者、と役所は言う。エリーズはたぶん、まだまだ保護者未満だと言う。自分では、運命共同体と言った。あれはエリーズに止められたが、ミラは少し納得していた。


「……相棒に近い」


工員は笑った。


「五歳の相棒か。厳しそうだな」


「朝から皿を確認される」


「それは厳しい」


「それに、外套の襟も直される」


「お前よりしっかりしてるじゃないか」


「そこは否定しにくい」


終業の警笛が鳴ると、レオンはいつもより早く手袋を外した。


市場へ寄って毛布を見るか、まっすぐ迎えに行くかで少し迷った。新品は無理だ。中古でも財布は軽い。工場長に聞くべきことも残っている。考えながら歩いているうちに、結局、足はアパートへ向かっていた。


公営労働者アパートの中庭へ入ったところで、レオンは足を止めた。


ミラが、犬と一緒にいた。


トトではない。


洗濯場と壁の間に、薄茶色の犬が立っている。毛はところどころ汚れ、耳の先が少し欠けたように見えた。痩せてはいるが、怯えて逃げるほどではない。人の距離を知っている犬だった。


ミラはその犬の少し横に立っている。手には小さなパンの欠片を持っていた。


マノンが興奮した声で言った。


「レオン、ミラが犬を見つけた!」


ルルは木の匙を握ったまま、犬の後ろに回ろうとしてエリーズに止められている。トトは少し離れた場所から、新入りをじっと見ていた。


レオンはミラを見た。


「何だ、その犬」


ミラは落ち着いて答えた。


「パンです」


「犬にパンって名前をつけるな」


「前に、トトは焼きすぎたパンの顔って言いました」


「じゃあ、こいつは何なんだ」


ミラは犬の顔を見た。犬はその間もパンの欠片を見ている。


「こっちは、落ちてたパンです」


「犬を拾った話だよな?」


「はい。パンを拾いました」


レオンは額に手を当てた。


洗濯場の女が笑う。


「今度は犬まで拾ってきたのかい」


「俺じゃないです」


「あんたの周りは、拾うか拾われるかで忙しいね」


片腕の男が二階の廊下から顔を出した。


「工場で犬まで組み立てるようになったのか」


「工場は関係ない」


「じゃあ、今度はアパートで犬を生産するのか」


「しない」


エリーズが犬を見て、レオンを見る。その顔は、朝から嫌な予感が当たった時の顔だった。


「レオン」


「俺が連れてきたんじゃない」


「連れてきたのが誰かじゃなくて、これからどうするかよ」


「今から考える」


「ほら、また増えた」


レオンは言い返せなかった。


ミラは犬にパンの欠片を差し出した。犬は一度ミラの手を見てから、そっと欠片を取った。指を噛まないようにしている。誰かに飼われたことがあるのかもしれない。


「水もいるよ」


マノンが言い、ミラの袖を軽く引いた。


ミラは犬から目を離しにくそうにしながらも、パンの欠片をマノンへ預けた。二人はルルを連れて洗濯場の水桶の方へ移る。ルルは匙を持ったままついていき、犬はその場に残って、マノンの手元のパンだけを目で追っていた。


ミラの声が水音にまぎれるくらい離れたところで、エリーズはレオンへ少し声を落とした。


「あんた、こういうことを一人で決める前に、少しは人に相談しなさいよ」


「犬のことか?」


「犬だけじゃない。ミラのことも、あんた自身のことも」


レオンは言い返しかけて、口を閉じた。エリーズの声は怒っているのに、いつものように真っ直ぐ刺してこなかった。


「私だって、十八になれば、あんたをこの国に残す理由くらい作れるかもしれないでしょ」


レオンは真面目な顔で考えた。


「……身元保証人になってくれるのか?」


エリーズは一度だけ目を閉じた。


「そうじゃない」


「じゃあ、何の理由だ」


「今のあんたに説明すると、役所の用紙に書く欄を探しそうだから嫌」


「欄があるなら、書けるだろ」


「ほら、探してる」


レオンは返す言葉をなくした。


エリーズは小さく息を吐き、犬の方へ視線を戻した。


「今はその話じゃないわ。あの子がまた何かを拾って、あんたがまた何とかしようとしてる。それ自体は悪くない。でも、部屋では飼えない。そこは分かってる?」


「分かってる」


「役所の人にも見られてる。寝台も毛布も足りないのに、犬までいたら刺されるわ」


「役所にも?」


「役所にも。ベルナールさんにも。私にも」


「刺す人間が増えすぎだ」


「増やしてるのはあんたよ」


ミラとマノンが、小さな木の器に水を入れて戻ってきた。ミラは犬の前にそれを置き、少しだけ下がる。犬は器の匂いを嗅ぎ、用心しながら水を飲んだ。


レオンはしゃがんだ。


「ミラ。その犬は、うちには入れられないぞ」


ミラはすぐには返事をしなかった。


犬を見る。レオンを見る。エリーズを見る。もう一度、犬を見る。


「養子です」


中庭の声が少しだけ止まった。


レオンは言葉を探した。


「犬だぞ」


「家がありません」


「それは、まあ、そうかもしれないけどな」


「まねしました」


その一言は、責める声ではなかった。


ミラは泣いていない。怒ってもいない。自分が何か正しいことをしたと大声で言うわけでもない。ただ、覚えたことを使っただけのような顔をしている。


家がないものを連れてくる。


それを、養子と呼ぶ。


レオンは、自分の胸の奥を少し押されたような気がした。


自分は最初、役所の手続きを止めるためにミラを連れてきた。けれどミラの中では、レオンのしたことはそういう形で残っているのかもしれない。家のないものを連れて帰ること。戻る場所を作ること。


その受け取り方が正しいのか、間違っているのか、レオンには分からない。ただ、ここで「返してこい」とだけ言えば、何か大事なものを踏む気がした。


レオンは帽子を脱ぎ、頭をかいた。


「うちは狭い。パンは入った瞬間に鍋へぶつかる」


「パンは、鍋を食べない」


「鍋じゃなくて、俺が困る」


「パンは小さい」


「犬は動く。吠える。飯もいる。あと、トトと会議になる」


ミラはトトを見た。トトは新入りの犬をまだ見ている。会議をする気があるかどうかは分からない。


レオンは立ち上がった。


「工場に聞いてみる」


エリーズが目を細めた。


「工場?」


「夜番がいる。倉庫もある。残飯も出る。番犬にもなるかもしれない」


「また工場へ連れていく発想なのね」


「今日は犬だから、少しは合ってるだろ」


「少しだけね」


洗濯場の女が笑った。


「工場で犬まで雇ったら、あんたより働くかもしれないよ」


「それは犬次第です」


「レオン次第でもあるね」


レオンは犬を見る。犬はミラの手元をまだ気にしていた。


「よし。来い、パン」


犬は来なかった。


ミラがパンの欠片を持って歩き出すと、犬は少し遅れてついてきた。


レオンとミラと犬は、夕方の道を工場へ向かった。ミラは犬に近づきすぎず、けれど離れすぎもしない距離で歩く。犬はパン屑につられてついてくる。時々立ち止まり、匂いを嗅ぎ、また歩き出す。


「名前、変えないのか」


レオンが聞くと、ミラはすぐ答えた。


「パンです」


「犬としての誇りはどうなる」


「パンは、パンです」


「その理屈は強いな」


工場の門では、夜番の男が驚いた顔をした。


「レオン、今度は犬か」


「俺じゃないです。ミラが」


「お前、何でもその子のせいにするなよ」


「今回は本当にミラです」


ミラは丁寧に頭を下げた。


「パンです」


夜番の男は犬を見た。


「犬だな」


「パンです」


「名前がか」


「はい」


夜番の男は少し笑い、門を開けた。


デュラン工場長は、事務棟の入口でレオンたちを見た瞬間、煙草をくわえる手を止めた。


「今度は犬か」


レオンは帽子を持ったまま言った。


「俺が拾ったわけじゃないです」


「お前の周りで起きることは、だいたいお前の責任になる」


「犬の足で来ました」


「言い方を変えても、責任は歩いて逃げない」


ミラは犬の横で静かに立っている。施設で見せていたような、聞き分けのよい顔になりかけていた。


レオンはそれに気づいた。


「部屋では飼えません」


デュラン工場長は短く言った。


「分かっているなら、なぜ連れてきた」


「工場なら、どうにかならないかと思って」


「工場は孤児院でも犬小屋でもない」


「でも、夜番がいます。倉庫もあります。残飯も出ます。番犬にもなるかもしれません」


「かもしれない、で工場に犬は置けん」


夜番の男が横から言った。


「工場長、倉庫の裏、最近ねずみが出ますよ」


工場長はそちらを見た。


「犬で解決するとは限らん」


「人間よりは鼻がいいです」


別の工員が工具箱を持って通りかかり、犬を見て笑った。


「おい、レオンより先に犬が正式採用か」


「俺はもう働いてる」


「こいつは遅刻しなさそうだな」


「朝の警笛で逃げるかもしれない」


「逃げたら、お前より判断がいい」


工員たちが少し笑った。ミラは黙って聞いている。


デュラン工場長は、しばらく犬を見てから、レオンへ視線を戻した。


「工場で置くなら条件がある」


レオンは背筋を伸ばした。


「はい」


「餌をやる者を決める。夜番と倉庫番に確認する。子どもが拾ったからといって、飽きたら終わりにはしない。病気や怪我があれば、町の獣医に見せる。金がいるなら、出す者を決める」


「俺も出します」


「その前に、お前はミラの毛布と寝る場所と正式な預け先だ」


「順番が多いですね」


「お前が増やしている」


レオンは返事に詰まった。


デュラン工場長は犬の方へ歩き、少し離れたところでしゃがんだ。手は出さない。犬も逃げない。互いに距離を見ている。


「名前は」


ミラが答えた。


「パンです」


工場長は一瞬だけ動きを止めた。


「……パン」


「はい」


「犬の名前か」


「はい」


「理由を聞くと、仕事が遅れそうだな」


レオンが横から言った。


「落ちてたパンらしいです」


「聞くべきではなかった」


工場長は立ち上がった。


「倉庫裏に古い木箱がある。布を敷け。今日一晩置いて、逃げず、荒らさず、夜番が困らなければ考える」


ミラの目が少しだけ上がった。


「ここに、いていいんですか」


「今日一晩だ」


工場長はそう言ってから、ミラの顔を見た。少しだけ声を整える。


「追い払うためではない。工場で飼えるか確かめるためだ」


ミラは丁寧に頷いた。


「はい」


その頷きは、納得しきった時のものではなかった。けれど、さっきより肩の力は少し抜けていた。


レオンは倉庫裏へ回り、古い木箱を出した。底に割れはあるが、犬が丸まるには十分だ。使い古した布を敷き、夜番の男が水の入った浅い器を置く。工員の一人が休憩所から残り物のパンを少し持ってきた。


犬は木箱の匂いを嗅ぎ、水を飲み、パンを食べた。尻尾は大きく振らない。ただ、その場からすぐには離れなかった。


ミラは少し離れて見ている。


「うちには、来ませんか」


レオンは犬ではなく、ミラを見た。


「うちは狭い。パンは工場の方が走れる」


「レオンさんも工場にいる」


「俺は工場で飼われてるわけじゃない」


「少し似てる」


「そこは似てないと言ってくれ」


ミラは犬を見たまま、しばらく黙った。


レオンは言葉を探した。立派なことを言おうとすると、だいたい言葉を間違える。ベルナールならもっと静かに、正しく言うのだろう。エリーズなら現実を混ぜて、でも分かりやすく言うのだろう。デュラン工場長なら、まず責任者を決めろと言う。


レオンにできる言い方は、そのどれとも違った。


「パンは、ここで飯をもらえる。夜はこの箱がある。勝手に追い払われないように、工場長に話した」


ミラはレオンを見た。


「帰る場所ですか」


「まだ、今日一晩の場所だ」


「今日一晩」


「でも、そこらへんに戻して終わりにはしない。駄目なら、また考える」


ミラは、すぐには返事をしなかった。


犬が木箱の中で丸くなった。まだ眠ってはいない。耳は立っていて、周りの音を聞いている。それでも、石畳の上ではなく、布の上にいた。


「わたしの椅子みたいです」


ミラが言った。


レオンは返事に少し遅れた。


「……まあ、少しな」


ミラは犬をもう一度見た。犬は木箱の中からミラを見返している。名前を呼んでも来ないかもしれない。けれど、逃げてもいない。


デュラン工場長が事務棟の入口から声をかけた。


「レオン」


「はい」


「犬の心配をした後は、自分の子どもの預け先の書類を出せ」


「今ですか」


「明日の朝だ。忘れる顔をしているから今言った」


「忘れません」


ミラが横から言った。


「言っていいんですよね」


レオンは嫌な予感がしてミラを見た。


「何を」


「忘れたら、言えって」


デュラン工場長の目が少し細くなった。


「いい相棒だな」


「五歳に監督される工員って、どうなんですか」


「今のお前にはちょうどいい」


レオンは反論できなかった。


帰り道、ミラは何度も振り返った。工場の門の奥に、倉庫裏は見えない。それでも、犬がいる方角を確かめているようだった。


「パンは、警笛で起きる?」


「たぶんな」


「怒っている音です」


「犬も慣れる」


「慣れなかったら?」


「俺より先に工場を嫌いになる」


「レオンさんは、工場が嫌い?」


「嫌いなら毎朝行かない」


「怒られても?」


「怒られても行く」


ミラは少し考えた。


「パンも、明日いる?」


「いるようにする」


「ように」


「確実に言うと、工場長に怒られそうだ」


「たぶん?」


「今日は、たぶんより少し上だ」


ミラは丁寧に頷いた。完全に安心してはいない。だが、朝の皿を確認する時より、少しだけ表情がやわらかかった。


アパートに戻ると、マノンがすぐ駆け寄ってきた。


「パンは?」


「工場」


レオンが答えると、マノンは目を丸くした。


「犬なのに働くの?」


「働くかもしれない」


「何するの?」


「ねずみを見つける。夜番の相手をする。たぶん、吠える」


「レオンより仕事多いね」


「俺の仕事を軽く見るな」


ルルが木の匙を差し出した。


「パン」


「パンは工場だ」


ルルは匙を持ったまま首を傾げ、トトへそれを見せに行った。トトは匙を見ず、レオンの靴の匂いを嗅いだ。工場の犬の匂いがしたのかもしれない。


エリーズは部屋の前で待っていた。


「決まったの?」


「今日一晩は工場。夜番と倉庫番が見る。大丈夫なら工場犬になるかもしれない」


「部屋に入れなかったのね」


「入れたら、鍋と皿と役所が全部倒れる」


「分かってるならいいわ」


エリーズはミラを見た。


「大丈夫?」


ミラは少し間を置いて答えた。


「パンには、箱があります」


エリーズはその返事を聞いて、レオンへ目を向けた。


「箱だけで安心する子にしたら駄目よ」


「分かってる」


「分かってる顔に、今日は少し近い」


「工場長と同じこと言うな」


「工場長が正しい時もあるのよ」


レオンは黙って頷いた。


部屋に入ると、狭さはいつも通りだった。


寝台が一つ。小さな机。黒い鍋。木箱。二つ目の椅子。棚には欠けた皿と、欠けていない皿。犬はいない。だから見た目だけなら、昨日とほとんど変わっていない。


ミラはまず棚を見た。皿が二枚あることを確かめ、それから自分の椅子の背に手を置いた。最後に、窓の外へ目を向ける。工場の煙突が、夜の空に黒く立っていた。


「パンも、あっち」


「そうだ」


「工場は油の匂い」


「パンも油の顔になるかもしれない」


ミラはレオンを見た。


「レオンさんと同じです」


「犬と似てるところを増やすな」


ミラは少しだけ笑った。


夕飯は、昨日と似たスープだった。エリーズが少し分けてくれた野菜を足したので、昨日より具が多い。ミラは自分の皿を使った。今日は皿を引き寄せる時、音を立てなかった。レオンは欠けた皿を使い、木箱に座る。


食事のあと、ミラは自分の皿を洗った。昨日より手つきは少し慣れている。レオンは横で見ていたが、今回は口を出さなかった。皿が滑りそうになると、ミラが先に言う。


「大丈夫」


「分かった」


「でも、落ちそうなら呼びます」


「呼べ」


ミラは皿を拭き、棚に置いた。欠けた皿の隣に、欠けていない皿が並ぶ。


寝る支度をする頃には、外はすっかり暗くなっていた。共同廊下を誰かが歩く音がし、下の階ではマノンがルルを叱っている。トトが一度吠えたが、すぐに静かになった。遠くの工場からは、夜番の機械の音が低く続いている。


ミラは寝台に上がり、毛布を引き寄せた。けれど、すぐには横にならない。窓の方を見ていた。


「明日、パン見る?」


「工場へ行く前に見る」


「わたしも?」


「朝はエリーズの家に行く前に、少しだけな」


ミラは小さく頷いた。


「おやすみなさい、レオンさん」


「おやすみ、ミラ」


レオンは床に外套を敷き、横になった。背中は明日も痛いだろう。毛布もまだ足りない。正式な預け先の書類も出さなければならない。役所の人が来る日も近づいている。


部屋には、椅子が二つある。


皿も二枚ある。


そして、窓の向こうの工場には、古い木箱が一つ増えた。


犬はこの部屋にはいない。


それでもミラは、工場の煙突を少し長く見てから、自分の椅子に手を置いた。


パンが今夜いる場所も、あの煙の下にできたのだと、たぶん確かめていた。


読んでくださり、ありがとうございます。全十話程度を予定しています。

レオンとミラの生活が少しずつ変わっていく様子を、気軽に楽しんでいただければ嬉しいです。

よろしければ、最後までお付き合いください。

挿絵(By みてみん)

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